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<超リアル 選抜高校野球今大会 深層ルポ 第4回>本日3月29日、延長15回の大熱戦の末に見えたモノ

2014-03-29 15:22:01 | スポーツ

 良い試合であったように、思う。

 本日の、群馬県の桐生第一と、広島県の広島新庄との、延長15回まで戦った、熱戦と呼ぶにふさわしい試合。

 そう感じたのは、「特待生」と思われる選手が、広島新庄には、タダの1人もいなかったから。

 むろん、現地に行き、些細なことも調べてゆけば、何かしらの特別待遇や、考慮された在学するための必要経費減の生徒が出てくるかも知れない。

 だが、野球部員全員が、広島県内から集まった生徒ばかり。

 投げきったエース 山岡投手は、安芸高田市出身

 昨年、甲子園に出たことも無いのに、高校日本代表に選ばれ、その上、巨人にドラフト3位で指名された、田口麗斗(かずと)という逸材も、この高校の野球部は生みだしている。

 広島県は、元来、高校野球王国。それだけに、スカウトの目は広く、鋭く、探し回っているだけに、発掘されたということだろう。

 その田口。早くも、先月の宮崎二軍キャンプでの評判は良い。そう遠くないうちに、1軍入りする可能性もある。

 野球王国でいえば、老舗の京都の龍谷大平安

 ここも、関西圏から粒よりの中学生が入学。もはや、格別投資に使わずとも、実績ある老舗・名門に惹かれて、集まってきてしまう実例だ。

 かたや、明日か、雨で延びて明後日になるのか、本日、良いピッチングを見せた桐生第一のエース、山田知輝は、隣の県の、栃木県足利市立坂西中学校卒。

 そう、もろ、白鴎大足利が有る所。

 かなりのせめぎ合い勧誘が、あったと思われるが、地元を蹴って桐生へ。

 それもまた、面白い。山田こそ、成長したが、実は千葉県八千代市から、リトルリーグでも活躍を見せたとある選手がいた。

 強打者と評判をとったのだが、・・・・・・もはや、控えも含む18名の登録のなかにも、その名前は、無い。

 「プロ」は、ここでまた、厳しい洗礼を受けたということだ。

  (続く)


<超リアル 選抜高校野球今大会 深層ルポ 第3回>白鴎大足利 対 沖縄尚学に現れた、幼馴染みの戦い

2014-03-29 09:58:25 | スポーツ

 思わず、やはり、こ~ゆ~、奇妙なことが実現してしまうんだよなあと、痛感したのが、3月28日(金)の、白鴎(はくおう)大足利 対 沖縄尚学戦。

 生中継し続けているNHKは、かつてはテロップで出していた出身中学校を、現在は隠す・出さない。

 しかし、投打で対決する者たちのエピソードは、取材もしており、サラッとアナウンサーは披瀝することがある。

 この日も、そうだった。

 栃木県足利市にある白鴎大足利のエースは、実は、はるか遠い、沖縄県宜野湾市の中学校を卒業して、特待生としてはるばる足利へと赴いた、比嘉新。

 沖縄に居た時には、「宜野湾ボーイズ」で活躍。そこで注目されたわけだが、沖縄尚学には、比嘉とチーム・メイトとして競い、語らい合った仲間がいた。

 ともに、「あいつだけには、負けたくない」と、コメント。去って行った者と、残って地元で頑張っている者。

 お互いに、コメント以上に、複雑な感情が渦巻いていた。

 白鴎大学足利には、比嘉の他に、福岡県北九州市立若松中学校卒で、小倉バディーボーイズ(当時)所属の、大下誠一郎。

 大下は、ドラフト候補生に名前が挙がっているほどの逸材だ。

 さいたま市立内谷中学校卒で、富士見リトルシニア所属だった、小野寺祐哉。

 茨城県古河市立古河第一中学校卒の、小川真希などがいる。

 ちなみに、大学の方は、同じ栃木県でも、小山市にあり、客寄せパンダならぬ、客寄せ教授として、福岡政行、山本コータロー(教授名は、本名の山本厚太郎で教える)。元教授では、栗山英樹、蔦信彦らがいた。

 福岡は、以前ここの野球部の部長をしていたことでも、知られている。大学を卒業した者の中には、いずれも有名ではないが、多くのプロ野球選手や、バスケット選手、果ては地下アイドルまでいる。 

 日本ハムに入団した選手もいる。

 沖縄尚学には、さすがに南に位置する離島とあって、本州から獲ってくる特待生は、見当たらない。

 それは、奄美大島から今大会に、「21世紀枠」の1校として出場した、大島高校にもいなかった。

 純粋なる地元選手の活躍に、熱い声援が地元から送られたのは、当然なことだろう。

 一方で、やはりと言うべきか、沖縄や奄美は、草刈場となっている側面がある。

 先の比嘉新同様、鹿児島県くしきの市にある、神村学園は、沖縄県から、新星武臣を入部させている。彼の、八重山ボーイズでの活躍を耳にして、獲得した。

 何も、特待生は、硬式野球部に限ったことでは無いのは、この悪しき問題に関心がある方は、すでに御存じであろう。

 そんな1年生の女子特待生に「暴力」を振るったということで、指導していた教師が、減給と、無期限謹慎処分を下されたのが、先の神村学園の駅伝部。

 この駅伝部は、総勢部員7人と、少数精鋭。

 その部員獲得と、コレ!と目を付けた中学生のスカウトを、その教師自らが行なっていた。

 なんでそんなコトまで知っているか?と言うと、その教師がブログをやっていたから。

 もろ、熱い息吹が伝わってくる文面。

 練習と大会の戦績が、こまめに誰の目にも分かりやすく、書かれていた。私、隠れファンの1人と化した。

 ある日のブログ。選手獲得のために、鹿児島空港から飛行機に乗った。あれ!? と気付くと、すぐ近くの席に、見たことのある顔がいたと、記載。

 全国高校女子駅伝大会などで、見た顔だった。そのヒトも、どうやら、同じ有望選手を獲得に行く様子。

 「こりゃ、呉越同舟かも」と、一文に。

 そうまでして獲った1年生だったのか、期待はずれの走りぶりであったのか。

  入学させて4か月の昨年8月、大分県竹田市で行われた合宿で、彼女の腹部を2度、拳で押した、という。

 

 

 また、今年1月。彼女の両頬を、引っ張ったとも、つねったとも。報道は、少し大事な行為と細部があやふや。

 それを彼女は、親に告げた。親は、それを「体罰」ととらえ、学校へ訴え出て、先の処分となった。

 熱血指導あっての、全国大会出場の常連校に。それを、「体罰」ととらえるか、どうか?は、人それぞれであろう。

 ただ、おっ!と、思ったのが、ある時に、その1年生に告げた一言だ。

 「このままじゃ、特待生をはずされるぞ」

 う~ん、・・・・・・

 彼女は、退部、転校を希望していると、いわれる。

 高校生といえども、ある意味、プロ。

 当人が、詳しく「条件」を知らない、知らされていないことが、殆んどの「プロ」。

 「特待生」の置かれている環境もまた、我々の想像以上に厳しい。

 (続く)


<超リアル 選抜高校野球 今大会 深層ルポ 第2回> 横浜高校に見る「特待生」問題、と、明暗

2014-03-27 13:11:10 | スポーツ

 横浜高校といえば、かつては西武ライオンズ。今は、メジャーリーグで苦闘している松坂大輔が、甲子園で大活躍したことで、知られている。

 その他にも、野球よりも、下半身スキャンダルで知られている涌井秀章。こと野球に関しては、真面目一筋の成瀬善久などが、野球部出身だ。

 監督は、かつては渡辺元(はじめ)と名乗っていた、渡辺元智(とものり)69歳。

 その渡辺姓も、田中家から養子になっての名字。その人生は、苦労の連続。かつて、まだ24歳の身で、監督に就任。甲子園を目指したものの、指導法に迷い、17年間もの長きにわたって戦績も低迷。

 妻・紀子の薦めで、改名し、今の元智にした経緯がある。

 ”2人監督制”時代の小倉清一郎など、野球界の友人には、「はじめ」でも「とものり」でもない、「元(げん)」と呼ばれている。

 そんな野球部にも、今大会も特待生が存在。

 浅間大基こそ、新宿区の中学校からの入学だが、高濱祐仁は、佐賀県福智町立金田中学校卒。飯塚ライジング・スターボーイズ出身。この高濱は、今はプロ野球界に進んだ松井裕樹からホームランを打った。

 この高濱の兄の高濱卓也も、中学校こそ弟と違うが、高校は、ココ横浜へ進学。卒業後は、阪神に入団。今は、ロッテにいる。

 兄は、自分の試合を見に来ていた、先の渡辺監督に勧められて、遠く横浜へ進学=入部。

 弟の祐仁も、そのルートをたどった。

 高濱の親も、子供の活躍と同時に、好条件もあり、親元を離れさせても心配ないと、判断。

 この特待生問題を調べたことが無い人物は、悪徳ブローカーが暗躍、というような安易な推測だけで書いているが、そんな簡単な構図ではない。

 回を増す中で書いていくが、手法は、さまざま、複雑だ。

 主将の松崎建造も、九州は福岡県の同じ飯塚市出身。中学校こそ、庄内中学校と違うものの、リトルリーグのチームは一緒。

 高濱と同じ年に、横浜に入部・入団している。この4月からは、3年生だ。「条件」だけでは、無い。このような、人との強いつながりで、特待生のネットワークが広がっていく。わかりやすい例といえる。

 わざわざ千葉県の奥から、野球部へ進学してきた、有力2選手がいる。

 1人目は、伊藤将司。横芝光町立横芝中学校から入部・入団。

 2人目は、三河聖央。千葉県の茂原市立富士見中学校から、その能力を乞われて入部。

 しかし、今回のセンバツ行きには、選抜されず。控えにも、入っていない。

 しごきにも似た猛練習には、賛成は出来ないが、三河は名門校の野球部員にしては珍しく、ツィッターをやっている。

 そのやりとりと、文面を見る限りにおいて、大丈夫かあ~、ツィッターをやって楽しんでいる時間があったら、もう少し気を入れて投球練習した方が良いんじゃないか?

 そう、想ってしまった。

 三河は、この4月からは、新2年生となる。

 特待生が、退部となると、それは、とたんに親の金銭負担につながり、さらに退学につながる実例がある。

 特待生制度は、3年間契約ではない。各校によって違うが、1年更新と見直しが殆んど。プロ、と第1回に銘打ったのは、そういう意味も含めてのこと。

 なお、野球部には、監督の次男の子供。つまり、孫にあたる渡辺佳明が入部。レギュラーを実力で勝ち取り、この4月からは3年生となる。

 この場合は、心情的特待生。気持ちは絡んでも、入学・在学経費は絡まない。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 残念ながら、横浜は、先ほどまで行われていた試合で、第1回に書いた「八戸学院光星」に、5-9で敗退。

 事実上の”関西光星”八戸分校に、特待生対決でも、してやられた。

 試合を見聞きしていた方は、光星の攻勢が、いかに記事中で明示した特待生によって仕掛けられていたかが、お分かりになったはず。

 特別待遇に見合う「仕事」をしてくれた、ということだ。

 だが、高校や、関西に多く住む選手の父母や球友は歓喜の声を挙げても、青森山田の例を持ち出すまでもなく、八戸市民や、青森県民はその声を挙げない。

 冷ややか。地元からは、浮いている。そういっていい。

 特待生に掛ける経費は、どうやって捻出するのか?

 それらも、次回から示していきたい。

 このあとの試合。鹿児島の神村学園や、福知山成美にも、特待生は、少数だがいる。

 なお、断っておくが、選手の名前を明記はしているが、ことさらに彼らの名前を強調する意味あいは、まったく無い。

 ただ、この根深い問題を正しく実例を挙げて書くため、A君やBクン、またはイニシャルでは、信ぴょう性を疑われ、逆におかしな推測を呼びかねないので、あえて実名をそのまま記しているに過ぎない。

 まったく、他意は無い。悪意もまた、無い。その点を、あらかじめ断って置く。

 それにしても、このセンバツの名義上の主催者である毎日新聞は、この問題について、書かない、触れない。

 それどころか、3月20日付け、朝刊に見開きで大きく掲載した「出場選手名鑑」には、大会をあおるかのような、<球春躍る32校 奇跡呼ぶ予感>と大書しても、各選手の、出身中学校名は、一切書かない

 もし記載したならば、それをこまめに読んだ購読者は、アレッ?と、気付くからだ。

 見ざる(猿)、聞かざる、言わざる。ということだ。

 これは、何も毎日新聞に限ったことではない。夏の甲子園大会の朝日新聞も同様だ

 では、甲子園に関係ない読売新聞は、どうか?

 読売巨人軍が、どのように特待生を裏で勧誘し、入団に至らせているか?が、かつて何度か発覚し、明らかになっている。

 7年前の「有識者会議」の報道で、一番的を得ていたのは、球界と縁を持たない日本経済新聞であった。

 さて、次回まで、小休止します。

 (続く)

 

 

 

 

 

 

 


<超リアル 選抜高校野球 今大会 深層ルポ 第1回> 相変わらず「特待生」全盛プロ的球団強豪校が出場

2014-03-27 02:03:55 | スポーツ

 カキーン! 金属バット特有の打球音が、数日前から、甲子園球場に響き渡っている。

 熱戦後の、勝利チームを讃える歓声。敗者にも捧げられる、暖かい拍手。

 一見、さわやか。一見、何事も無し。

 だが、選手のなかに際立つ「特待生」球児

 その郷土とは、縁もゆかりも無い高校生が、「故郷」背負

 彼らが、活躍すればするほど、何だかなあ・・・・と、割り切れない思いが残ってしまう。

 むろん、高校にすれば、カネを掛けた分、活躍してもらわなくっちゃ、困る。その論理は、わからないのでもないのだが。

 犯罪、悪、ワル、違法、とまでは言わないけれど・・・・

 今、日本を飛び出して、メジャーリーグで活躍している、ダルビッシュ有。そして、これから活躍するであろうと、期待されている田中将大(まさひろ)

 高校野球ファンや、2人のファンは、知っているだろう。

 両雄が、もろ、特待生であったことを。

 ダルビッシュは、大阪府羽曳野(はびきの)市出身。

 だが、高校は、宮城県の東北高校だ。

 中学生の時、全羽曳野ボーイズの長身投手として、全国的に知られることとなり、あらゆる高校から勧誘攻勢。

 交渉は、イラン人商人である実父があたった。

 何しろ、この父。「ダルビッシュ」という言葉を、商標登録してしまうほどの切れ者、商売人。

 値は釣り上がり、結果、はるか遠く離れた東北へ。

 一方の、田中も、関西出身。

 こちらは、兵庫県伊丹市松崎中学校に通学しながら、宝塚ボーイズで頭角を現わした。

 当初は、関西圏の自宅から通える高校に進学するつもりでいた。

 それが、チームの監督に紹介され、はるか遠く離れた北海道の駒澤大学付属苫小牧高校へ「見学」に連れられていく。

 で、・・・・・結局、同校へと入学。甲子園出場へとつながっただけではなく、北海道初の優勝へ導いた。

 だが、「特別待遇遠距離留学生徒」であることには変わりは無い。

 別に、特待生はこの2人だけではない。プロ野球選手のなかに、その待遇を受けた者が、いかに多いことか。もはや、野放し状態。

 今大会でも、目に付く。青森県八戸市湊高台6丁目にある「八戸学院光星」硬式野球部は、他県から来た選手で、溢れかえっている・

 森山大樹は、大阪府吹田市立南千里中学校卒。千里山ボーイズ出身。

 中川優は、大阪市立長吉中学校卒。オール羽曳野ボーイズ出身。

 馬場龍星は、宮城県多賀城市立第二中学校卒。仙塩東リトルシニア出身。

 北條裕之は、大阪府堺市立美木多中学校卒。オール狭山ボーイズ(当時)出身。兄の史也はすでに、裕之と同じコースをたどり、この高校を卒業後、阪神タイガースに入団している。

 主将の千葉諒は、宮城県大崎市立古川中学校卒。ただし、この地域は、三陸沖大地震で、被災している。宮城北部リトルシニア出身。

 佐藤駿は、宮城県東松島市矢本第二中学校卒。彼のいた地域も被災。東松島リトルシニア出身。

 新井勝徳は、兵庫県神戸市立鷹取中学校卒。神戸西リトルシニア出身。

 小川佳斗は、岩手県久慈市立大川田中学校卒。

 この高校は、日本国内に収まらず、戦力になる!と判断すれば、海外にも獲得に赴く。 

 台湾の台北の市立重慶国民中学校にいて、地元の高校に進学していた蔡鉦宇まで好条件を提示して口説き、海を越えて編入学させた。かつては、李基成という選手もいて、やはり入学させた過去もある。

 有力選手だけで、こう列挙できてしまう八戸学院光星。

 昨年の4月1日付けで、校名を「光星学院」から変更。やはり、特待生がいることで広く知られる、仙台育英とは、通信制の校舎を都合するなど、深い関係を持っている。

 光星学院時代には、2011年の夏の大会で、準優勝したものの、その喜びに湧くさなか、同校は、その前年の12月、大阪府守口市に帰省していた選手が、帰省先で他の同校特待生と、飲酒して遊んでいたことを発表。停学処分にしたという。

 8か月間、隠していて、その間活躍してくれて、用済みになってからの発表ととられても、仕方のないやり方であった。

 野球部監督をしている仲井宗基(43歳)そのものが、大阪の桜ノ宮高校から、やはり特待生ズラリで名高い東北福祉大を卒業した人。

 この野球部OBの、巨人にいる坂本勇人。彼もまた、伊丹シニアで活躍したのち、兵庫県から入学。先に書いた田中将大と、子供の頃、バッテリーを組んでいたことでも知られており、最近では、体操を引退した田中理恵との恋愛関係を報じられている。

 他に、先の北條史也。下沖勇樹(元ソフトバンク・岩手県二戸市立福岡中学校卒)など。元プロ野球選手も数多い。

 この高校は、カトリック系であり、「校訓」の筆頭には、皮肉にも「正義」と、書かれている。

 う~ん・・・・・・・・何と言えばいいのだろうか・・・・ 

 (続く)

 

 

 

 

 

 


<リアル 大相撲春場所 ルポ> 立ち合いの「待った」連発以上に悪質な、横綱・白鵬の悪行。

2014-03-22 23:36:32 | スポーツ

 今、開かれている春場所12日目(3月20日)で、立ち合いの「待った」合戦が悪質と指摘され、「厳重注意」を受けた、横綱・白鵬と、稀勢の里

 相手がやるなら、こっちも待ったをしてやる。

 とでも言うような、対抗意識と、嫌がらせ意識のなせるわざと、言っていい。

 呼吸が合わないという、本来の理由なんて二の次だ。

 それよりも、この白鵬自ら範を示すべき、「立ち合い」の乱れ、というより、もはやデタラメが、相も変わらず横行している。

 一時期、注意を促すことに対して、鳴りを潜めていた行司も、今場所には、すべての取り組みでは無いが、「手をついて」と、土俵上で、キチンと呼びかけている。

 序の口力士からだ。

 もう、こんなことは、「序の口」。

 全力士、聴こえている、はずだ。

 まさか、力士に、ニセ難聴・佐村河内守はいないであろう

 なのに、無視!

 今、今場所の話題と、人気だけが先行している遠藤などは、大相撲を舐めているとしか思えない。

 何故って?

 遠藤は、大学時代は、行司に言われるまでも無く、キチンと土俵上の立ち合いの時、両手を付いていたのだから。

 アマチュアではキチンと、神技に関わることを守って、プロに成った途端、デタラメ立ち合いに

 見るたびに、その姿勢に腹が立つ。

 プロの力士を擁する、日本相撲協会の寄附行為の細則の「勝負規定 第五条」には、こう記載されている。

 < 立ち合いは腰を割り、両こぶしを下ろすを原則

 過日、調べまくって書いたように、名力士たちの多くが、手付かずで相撲を取っていた。

 この悪行の問題は、「手付かず」のまま。

 加えて、八百長まがいの「無気力相撲」も、大手を振って、横行。

 そして、今、白鵬を頂点としたデタラメ立ち合い。

 片手、擦り手、両手付かず。

 根本的なコトも出来ずに、やれ優勝だ、やれ記録だ、などと騒いでみたところで、まったく意味は無い。笑止千万だ。

日本相撲協会は、実は「公益財団法人」。

 公益をもたらすどころか、実際やっていることは、「私益」だけ。

 なのに、支払わねばならない税金の厚遇を受けている。八百長問題が表面化するたびに、法人を認可するな、という声が渦巻くのは、庶民感情からすれば、もっともだ。

 相撲ファンの問い合わせにも、誠実に応えない。

 例えば、各相撲部屋の?番号。

 聞いても、頑として教えようとしない。

 理由を聞くと、「個人情報だから」

 部屋は、個人かよ!?

  閉鎖的体質は、何も八百長全盛期から、何一つ変わっていない。

 そんなど~しょうも無い協会も、さすがにこの問題を野放しにしてはいなかった。

 30年前、協会主導で、キチンと両手を付いた立ち合いを全力士に通達と指導。

 しかし、デタラメは、放置されたまま。

 武蔵川理事長時代の6年前。緊急力士会を招集。再び、両手を付いてから取り組み開始を徹底するようにしたはず・・・・なのに・・・・

 北の湖理事長は、ヤル気無し。自分が、現役時代、デタラメ相撲やっていたからか。

 白鵬の片手ちょん付き。そして、残る片手は立ち上がるときに、擦るだけ。時には、片手だけのことも目立つ。

 どの力士も、立つときにスピードが速いため、なかなか付いてるか、付いてないか、確認しずらい。

 だから、スローモーションや、コマ割りで映像確認して、キチンと両こぶしを付いてない力士には、何10回でもやり直しさせる。

 5秒ほど、両こぶしがキチンと土俵に付けていることを確認させてから、行司が軍配を翻す。

 大相撲中継が終わるのが、午後8時になっても仕方ない。自業自得だ。

 何しろ、八百長を見逃してきたNHKが、この悪しき立ち合い問題を長年にわたって、見て見ぬふりしてきた、いわば共犯者なのだから

 例えば、レッド・カードを出し、負け扱いにする

 もしくは、かつて一時期試みたように、罰金を取る。それも、1回100万円など高額に設定。

 給金や、懸賞金から差っ引くなどの、痛い目にあわせなければ、このデタラメはまかり通ったままになってしまう

 本気になって、文字通り「手付かず」にせず、取り組んで欲しい。

 ほらほら、明日の千秋楽も、デタラメ横行してるぞ!

 コレを鶴竜、否、書く理由は、正しい、あるべき立ち合いを、全力士が当たり前にして欲しいから。

 腐った協会、デタラメ立ち合い。

 相撲ファンを自称する、あなた。来場所も、白鵬の片手ちょん付き、見たいですか?

 野放しにしますか?

 

 

 

 

 

 

  


<リアル 全国高校柔道選手権 ちょっとだけ ルポ> [加筆版]実は減量苦に耐え忍んで、出場

2014-03-22 14:28:00 | スポーツ

 3月19日の、昼下がりのこと。

 JR水道橋駅の、まさに駅名そのまんまの、「水道橋」のたもとに、たたずむガタイの良い、むくつけき集団。

 次から次へと、見るからにスポーツやってます!という高校生とおぼしき学生たちが駅へと吸い込まれていく。

 真下に流れるのは、神田川。

 その集団をよく見ると、全員が全員、クリクリ坊主。

 高校生、それも、野球部ではなく、柔道部員のようだ。

 そっと近づき、聞いてみる。

 ----講道館で、合宿でもあるの?

 「いえ。明日あさってと、日本武道館で、全国高校柔道選手権があるんで

 ああ、それでと、納得。

 実は、全柔連が、「しごき」「体罰」「不正経理」「セクハラ」と、問題が一気に吹き出し、大揺れだったころ、講道館によく通い、取材をしていた。

 ところが、そんな渦中なのにも関わらず、ビルの中に、高校生がゾロゾロ。

 聞けば、合宿しているのだそう。来ているのは、全国有数の、有力校。

 ならば、聞こうと思いたち、直撃!

 ----先生や、監督や、顧問の人達、しごきや、体罰してない?

 「・・・・・・いえ・・・・」

 そう、目を伏せて、言葉少なに答えてくれるのは良い方。殆んどの高校生は、無言でスタスタと、去るばかり。

 体質、は今も、何も変わっちゃいない。

 で、水道橋。

 みんな、明日大会が控えているというのに、どこかホッとした表情で、どこか嬉しそう。

 ?????

 ----なんでなの?

 「計量が終わって、これから、それぞれ、腹一杯、好きなものを食べに行こうとしてるからですよ」

 ははあ。

 ーーーーでも、ボクシングの前日計量なら、よく、その苦しさは知っているけど、柔道も、そんなに減量苦しいの

 「苦しいとか、キツイなんてもんじゃないっす。もう、何日も、食べるもん、ガマンして・・・。夜、寝れない時、ありますから。腹減って、腹減って・・・・」

 君も、これから、食べに行くの?

 「ハイ」

 嬉しそうに、言う。

 手には、携帯電話。

 友達の部員と、待ち合わせているようだ。

 講道館での、前日計量は、午後1時からだったという。

 本日、ニュースによれば、無差別級で、小川直也の高校2年生の息子が優勝したとか

 無差別なら、体重制限が無いから苦しさとは無縁かも知れないが、60、70、81、90の各キロ級は、大変だろうなあ。

 食べ盛り。もう、性欲以上に、食欲の世代。

 「稽古より、キツイっす

 そりゃあ、実感だろうと思う。

 明日21日には、ひっそりと団体戦がある

 同じ高校生で、同じ坊主頭でも、明日からの「センバツ高校野球」は、全国に生中継されて、わ~わ~、きゃあきゃあ

 かつては、清原和博が、後輩部員に命じて、ギャルファンを宿舎の旅館の裏口から連れ込まさせて、すでに敷いてあった布団の中で、服脱がして・・・・

 てなことも、後輩部員から聞きだして、取材したっけなあ・・・

 脚光なんか浴びなくても、減量苦から解き放たれて、頑張ってくれよお~っ!

 クリクリ坊主くんたち!!

==========================

 この大会の模様が、今調べたら、3月29日(土) 午前11時から、NHKのBSで放送される予定です。

 地上波では、文中に入れ込んだセンバツに席巻され、同じ高校生で、同じ坊主頭なのに、番組表に滑り込む余地なし。

 差別じゃあああああああ!

 でも、テレビで見られるのは、ええこっちゃあ!

 是非、興味と関心を抱いた方は、見てみて下さい。

 特に、60キロ級や、70キロ級を。

 減量の苦しさから逃れた面々の活躍に、注目してみて下さい。今までと、柔道の見方が、変わるかも?しれませんから


<リアル  なでしこジャパン ルポ 2014> 「アルガルべ カップ」決勝戦 日本 対 ドイツは・・

2014-03-13 21:48:55 | スポーツ

 昨夜の午後11時10分過ぎ(日本時間)に始まった、ポルトガルのリゾート地であるアルガルべ地方に建てたスポーツ・スタジアムをメイン会場にして開かれた、この「アルガルべ カップ」の決勝戦

 日本(世界3位)対ドイツ(世界2位)を、一体どれだけの人が、見たであろうか・・・・。

 観客、応援団、入れて100人足らず。

 有料なのか? 無料なのか?

 なでしこのチーム・スタッフに聞いたが「分からない」と言う。

 先に書いた「U-23(23歳以下)サッカー 女子日本代表」が初参加出場した「ラ・マンガ 国際大会」と違い、地上波で、それも生中継されてたからだ。

 「ラ・マンガ」も、生中継はされたものの、CS。おまけに、手抜きしたわけでも無いだろうが、中継回線が不良という理由で、画像がブツブツ、コマギレで、切れまくった。

 見てた、こちらも、あまりの多さに、キレそうだった。

 見てる方は、ガマンを強いられる試合だった。

 それに較べ、地上波は、すんなり不具合無し。

 「ヤングなでしこ(Uー23)」は、軽視されたな! と、痛感させられた。

 さて、「なでしこジャパン」という名称を付けられ、一気に知名度と人気が上昇したのが、2011年のワールド・カップと、2012年の、この大会

 第1戦の、ノルウェー戦は、視聴率18・7%。2-1で、勝利。

 第2戦の、デンマーク戦は、16・1%。2-0で、勝利。

 第3戦の、アメリカ戦は、15・9%。結果は、引き分け。

 そして、今年と同じく、決勝戦は、ドイツと戦い、なんと視聴率は、21・7%にまで、上昇。結果は、2-1の惜敗。

 続くこの年の、ロンドンオリンピックでは、口惜しさを胸に、優勝! 国民栄誉賞まで、手にした。

 思えば、この時が、すべてのピークであったように思う。

 わずか翌年には、同じ「アルガルべ カップ」の、3月6日に行なわれたノルウェー戦の視聴率、ヒトケタ台の、6・8%

 最終的に、5位にまで落ちた。

 熱し易く、醒めやすい。ワッと騒いで盛り上がって、すぐ飽きる。

 我が日本国民の特異性が、もろに出た1例だ。

 そして、今年。

 合宿の練習に取材に来た人数も減ったが、観客数も減っていた。

 そして、今年の「アルガルべ カップ」の初戦のアメリカ戦

 3月5日。ザック・ジャパンのニュージーランド戦の後を受けての、ポルトガルからの中継にも関わらず、視聴率は惨敗!

 ザックが、「試合前の、あおり前説」の部分で、9%。試合中継で、17%。終えて、なでしこの「あおり前説」に変わるや、11・4%に下降。

 そして、なんと、アメリカ戦が中継されると、8・5%に!

 ザックの、半分。如実に、関心の無さが、数字となって現われた。

 もう、その後の決勝戦までの数字は、推して知るべしだ。

 私は、視聴率としてはじき出された数字を、そのまま鵜呑みにはしていない。かつて、3社があり、各社各様、数字がバラバラだった時代を経験もしている。

 信用は、しない。かつて統計学を学んでいたし、アンケートのアルバイトも経験して、その裏のカラクリも知っている身。

 だから、たった1社しかないリサーチ数字は、大体の目安。そう、捉えている。

 しかし、8・5が、17と同列にはならない。せいぜい、上積みしても、10だ。

 なでしこ人気と下降と、一般人の関心の乏しさ。これは、「なでしこリーグ」での観客数の、この2年の激減が示すとおりだ。

 そんな厳冬期の背景のなか、今大会の戦績を、列記する。

 リーグの第1戦、アメリカ相手に、1-1の、引き分け。

 第2戦。デンマークに、1-0の辛勝。

 第3戦。スウェーデンに、2-1の逆転勝ち。

 そして、昨夜のドイツとの決勝戦が、タイトルでも示すとおり、0-3の惨敗。

 カタチは準優勝。よくやった! という声もあろうが、負けた中身や、勝っても、その展開に、今後の課題がのぞいた。

 ニュースでは、決勝戦の前半が、数字としては0-0だったせいか、「互角」などと言う説明がされたが、実態はドイツの猛攻をしのいだ結果。

 この試合は、ゴール・キーパーが、187センチの山根恵里奈。スウェーデン戦では、オトコ海堀あゆみ

 この2人。猛攻を何度もしのいだが、ボールを、キャッチ出来ず、片手ではじき出すプレーが目立った。

 スウェーデンやドイツは、ゴール・ポストの両サイドに、オフサイドギリギリに攻め入っており、瞬時にヘッディングや、シュートで網を揺らすチャンスは、何度も見られた。

 見ていて、ゾッとした。

 その体勢で、両手でキャッチしろ! というのは、かなり無理なことを承知で打ち込んでいる。

 あぶない! アレは、あぶない!

 追加点のラッシュに、即、つながりかねない。

 主将として、見事に終始、チームを心意気で引っ張った宮間あや。失敗や、ミスも目についたが、今後も、宮間が任に当たるのがベストだろう。

 「優勝? 無理!無理!」と、ポルトガル入りする前に本音を漏らした、佐々木則夫

 それは、無理もないと思う。あの最終合宿の実態を見れば、無理もない。

 合宿の練習に無償・ボランティア精神で、毎回、仮想海外列強チームとして、黒子に徹して付き合ってくれている明海大学サッカー部の選手。

 彼らが、マジにガチンコで、なでしこと試合したら、8-0ぐらいで大勝している。開きは、まだまだ、はてしなく大きい。

 今後、この差を縮めなければならない。

 そんななかで、よく準優勝までいったという見方も、出来なくはない。しかし・・・・。

 あの合宿で、良い動きをしていた川澄奈穂美の、この大会に入っての不調は、信じられないほどであった。

 このまま、アメリカのクラブチーム「シアトル・レイン」へ加わって、果たしてどこまでやれるのか?

 かなり、不安がつきまとう。原因は、見当たらないが・・・・。

 澤穂希は、先発スタートながら、やはり後半交代。

 もはや、かつての澤ではない。2年前の、無理が出来た澤では、ない。痛みをこらえることが出来た、澤ではない。気力で、カバー出来た澤では、残念ながら、もはや、なくなっていた・・・・。

 決して、チーム練習中は、チーム・メイトに対して、明るく接していないし、気安さも、のぞかない。

 選手たちは、誰もが、尊敬と、敬愛の意味を込めて、「澤さん」と呼ぶ。

 チカラは落ちても、決して気さくでは無いが、選手たちの精神的支柱に成っていることは、間違いが無い。

 本人は、自分の動きに対して、「あれっ?」「そんな、はずは・・・・」と、想うことが、プレー中、何度も襲ってきてたはずだ。

 が、足、ひざ、足首。体中、もはや、全盛期の澤では、無くなっている。冷やすと、影響する。これは、一番、当人が身にしみて、知っているはずだ。

 佐々木則夫が、決勝戦後、敗因の一つとして、選手の「体力の無さ」を挙げた。

 今は、選手構成の過渡期。ドイツのように、スムーズには、まだ運んではいない。まだ、時間がかかる。

 迎える5月。

 アジアカップが、すぐ始まる。そこで澤を試験的起用しつつ、プライドを傷つけないようにして、さて、どうするか? 

 まさに、澤自身が言う、「代表選手に、指定席は無い」のだから。

 2015年の、女子ワールド・カップのグラウンドには、澤の姿は、見られないかも知れない。

 先に、過渡期と、打った。

 23歳以下の試合で活躍した、嶋田千秋、吉良知夏、そして、田中美南らが、なでしこジャパンへの、試し加入の可能性は大きい。

 あの、体格と汚さ、ずるさ、イエローカードをもらうギリギリの競り合いをしまくる、今大会の海外の実力選手。

 今大会で、得点した大儀見優希や、岩渕真奈を挙げるまでもなく、大野忍や、安藤梢らの、激しい競り合いに果敢に挑んでゆく姿を目の当たりにすると、いかに海外の有力クラブチームで揉まれる経験値が、選手個人の意識を変え、実力をグ~ンと伸ばしていくかが、改めて分かる。

 とりわけ、澤と入れ替わって入った、岩渕真奈。たった155センチ、52キロしかない体で、あそこまでやれる。失敗にめげず、やり続ける。成功も、する。

 なにしろ、顔つきそのものが、一変していた。

 明らかに、「時代」は、代わりつつあることを、痛感した。

 唯一、起用されないまま帰国した、三宅史織。彼女には悪いが、あの実力では、起用するのは博奕に等しい。

 最終合宿で、「史織~っ! マイナス1点!」の、チーム・メイトの声が、何よりの証明だ。

 それにしても、無い物ねだりに等しいが、足が早くて、相手をいともたやすく抜けて、且つ、当たりに強い、170センチ台のなでしこが、数人欲しいし、見たい。

 この記述には、おそらく、合宿の観客席で、私の前に座っていた佐々木則夫は、苦笑するであろうが・・・

 チームメイトに、「あず」と呼ばれている、岩清水梓が、日本時間の3月10日の深夜、スウェーデン戦で逆転勝利した後の、インタビューでただ一人、遠く離れた母国での「3・11」への想いを、クチにしてくれたことは、嬉しかった。

 この「あず」。生まれが、岩手県の滝沢村(当時。現在は、市)。岩手山の麓にある、のどかな村だ。

 今も、祖父の岩清水奨。祖母の絹子が、おり、その村に寄せる想いは、岩清水は大きい。あの日、震度6弱に見舞われたが、甚大な被害は無かった。

 岩清水は、異国の地で、ブログに、その夜、こう書き綴っていた。

< 3・11。あれから、3年間。サッカーをやれる環境に、感謝し、そして東北魂を胸に、ドイツと戦いたいと思います >

 いかに、岩清水が、滝沢村に元気を与えているかは、村のホーム・ページを開くと、よく分かる。

 最後に、選手ではないが、野田朱美

 スウェ―デン戦での、「斬り込み隊長」は、無い!

 野田自身は、選手時代の感覚もあり、何気なく、深く考えもせずクチに出したのだろうが・・・・・。

 確かに、試合は、選手にとって、いわば戦争。闘いであり、戦いだ。それは、そう。

 が、しかし、「斬り込み」は、人殺しに、本当の戦争にストーレートにつながりがち。

 聞いて、背すじが凍り付いた。

 再考、熟慮して、言葉を発して欲しい。

  


<リアル Uー23日本代表女子サッカーチーム&「なでしこジャパン」 最新 ルポ 2014>スペインにて

2014-03-10 22:28:03 | スポーツ

 なでしこジャパンだと、地上波のテレビで試合をポルトガルからでも、生中継して流してくれる。

 だが、”ヤング・なでしこ”と勝手にマスコミにキャッチ・フレーズを付けられた「U-23(23歳以下)女子日本代表」の試合ともなると、どの局も、シビア。

 生放送中継を引き受けたのは、フジテレビの、それもCSの「フジテレビNEXT」。月1050円を払わなければ、視聴出来ない。局とすれば、長年の付き合いと、先行投資の意味合いが強い。

 なので、どの位の人が、見たのか、わからないが、なでしこと違い、記事すら少ない。

 せめて、厳しい視点で、国内最終合宿を記事にした者の1人として、「ラ・マンガ」での結果も含め、キチンととどめて置かなければならないと思った。

 合宿の練習形式の試合では、オッ! と感じさせるモノすら見られなかった「23歳以下」のチーム。

 おまけに、「ラ・マンガ」には、初挑戦、初参加。優勝とか、順位を決める大会では無い。それは、参加国が、まだ6チームだけという背景がある。

 いずれ、隣国ポルトガルのアルガルべ地方でやっている「アルガルべ カップ」のように、覇を競う大会になっていくであろう。

 「アルガルベ」にしたって、20年前の第一回の時は、「ラ・マンガ」と同じ6か国でスタートしたのだから。ちなみに、現在12か国で、優勝、準優勝、3位を争っている。

 今年の「ラ・マンガ」は、現時点での各国代表の実力を見定める大会と、言ったらいいだろうか。

 そんななかで、一体、どんな試合をしてくれるのだろうか!?

 そう、幾分危惧。しかし、どこかで、ソレをひっくり返して欲しいという気持ちで、メモしつつ観戦していた。

Dscf2313

Dscf2317 第一戦の、対アメリカ

 この時は、明らかに「チーム」として、機能していなかった。もう、上の写真の時の、「なでしこジャパン」との練習形式の壮行試合のチカラのまんま。

 で、0-1で負けた。ゴールめがけたキックも、やっぱり、合宿の時と同様、精度、正確さを欠き、ネットの上をボールがすっ飛んでいった。ゴール・キーパーはいなくてもよかった。

 で、中1日の休養と、気分転換。

 その間、負けて失うものなしとばかりに、控えも入れて18名が、思い切って開き直った。そのように、見えた。

 国内最終合宿2日目。

 中村順・監督が、全選手18人を見渡し、こう叫んだ!

 「出来ないですって、最初っから、あきらめているんじゃない! やってもみないで、出来ないって、言うんじゃない! やろう!という気持ちが、大事なんだ!」

 第2戦。体格、戦術、上手さ・ずるさ、当たりの強さ、すべてに勝るルーマニアに対して、2-1で勝った。

 グラウンドには、終始、強風が吹き荒れていた。風上、風下、ボールコントロールが、難しいゲームだった。

 その失った1点は、オウンゴール的失点。

 片や、日本の2点は、嶋田千秋(日テレ・ベレーザ)が、思いっきり良く、蹴り込んだもの。

 嶋田が試合後、こう説明した。

 「点を取れたことは、良かった。前戦よりは、出来た。1点目は、たまたま裏に転がってきた。たまたま、です。入れるだけだった。2点目は、知夏(ちか)と、美南(みな)が、良いディフェンスをしてくれた。ボールが来た瞬間、打った。いくと決めていた」

 「今度は、やっぱ、先制点を取って、しっかり勝ちにこだわって、勝ちたい」

 知夏とは、浦和レッズの、吉良(きら)知夏。美南とは、田中美南。同じ、日テレ・ベレーザの同僚選手。

 言葉からも、仲の良さは伝わってきた。

 中川順は、初勝利を手に、少し安堵の表情。

 「攻撃的なドリブルで、積極的に仕掛けていけた」

 「(選手18人)全員、出させて良かった」

 監督の采配の、責務だった。 

 今後の世界戦に向けては、こう言った。

 「2つ以上のポジションが出来ないと、世界大会では通用しない

 そのことについては、佐々木則夫も、ザッケローニも、クチにしている。

 それだけでは無い。ラグビー界でも、ソレを聞く。

 余談だが、この試合のテレビ解説をしていた、加藤興恵(ともえ)の口調が、気になった。

 「ね」、「ね」、「ね」と、発言の語尾に、必ず、まとわりつくように言うワンパターン。「ね」が、98%。しまいに、「やはりね」「やはりね」。

 聞く方が、「ね」を上げてしまう。

 思わず、お前はオンナ版・大畑大介(元・ラグビー選手)か!?と、ツッコミを入れたくなるほど。

 口癖以前に、プロとして、ボキャブラリー無い、中身無い”怪説者”は、視聴者にとって困る、あきる、あきれる、あきられる。野田朱美は、その点、及第点を上げられる。

 さて、この勢いと、気運を崩さずに臨んだ第3戦

 イングランド相手に、4-0で勝った。男子の、世界86位のニュージーランドから得た4点とは同じ4点だが、意味合いがまるで違う。男子こそ、最低4-0でなければ、試合をやった意味が、無かった。

 この大会。イングランドは、スウェーデンに1-1と、引き分け。2戦目のドイツには、2-4で競り負けた。

 では、弱いかというと、まるで違う。

 ヨーロッパ選手権で準優勝もしたことがあり、さらに、チェルシーや、アーセナルなど、名だたる強豪プロチームに所属しているプレーヤーが多い。

 おそらく、ここ5年位の間に、この23歳以下も含め、同僚となる日本人プレーヤーが、さらに輩出されるであろう。

 また、そうならなければ、この先の、ヤングなでしこの未来は、無い。

 このイングランド戦、圧勝、完勝では無い。ミスも、まだまだ目立った。しかし、勝ちたい!という、気迫が全選手に、みなぎっていた。

 勝利後、監督から、「しっかりと」と言う言葉が、期せずして出た。

 中村順。

 「前半、点が取れたので、良かったと思う。しっかりと、ボールを捕えていた。守備を、しっかり構築出来ていた」

 3戦目では、アシストでは無く、自らも、ゴールポストに蹴り込んだ吉良知夏は、言う。

 「早い時間に点を取れた。良い流れだった。試合重ねるごとに、1対1も強くなっていったので、4点も取れたと思う。得点取れたことが、(なでしこジャパン入りへの)アピールだと思う」

 続いて、田中美南も、笑顔。

 「ゴール前で抜いてくれて、あとは蹴るだけでした。2本目も、ごっつあんゴール。イングランドは、足の速さ、球際の強さを感じました。宿舎では、和気あいあいだったけれど、サッカーの試合の時は、真剣でした」

 乗松瑠華(のりまつ・るか)は、ディフェンス能力の成長を挙げた。

 「相手をギリギリまで引き寄せてから、パスすることをこころがけた。相手に通用した部分と、通用しなかった部分が、良く分かったので、今後に生かしていきたい」

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 さて、勢い付く後輩に追われる立場になった「なでしこジャパン」。

 ポルトガルの「アルガルべ国際大会」第3戦が、日本時間、今夜23時40分、キック・オフ。

 相手は、強豪スウェーデンだ。 フジテレビ系列で、生中継される。

 優勝できますか? と、問われた佐々木則夫・監督は、こう、いともあっさりと言ってのけた。

 「優勝!? 無理無理!」

 本音だろう。国内最終合宿、そして、アルガルべでの、すでに終えた2戦を見つめる限り、さして明るい展望は望めない。

 むろん、23歳以下のチームのように、開き直って、積極的に立ち向かう気概を持てば、活路ならぬ「勝つ路」は見いだせるかもしれない。

 それにしても、この先、強豪国がさらに強化策を講じていく中、なでしこ達の身体のサイズが、このままで通用していくのか、どうか?

 実は、国内合宿の際、佐々木の恩師が視察に訪れた。

 師を迎える形で、佐々木は自らも師と共に観客席に座り、なでしこの練習を見ながら、ポツリポツリと話し合っていた。

 私は、思わぬ本音が聞けるのではないか!?

 そう、期待して、さりげなく佐々木の真後ろに座った。

 師の質問に答えて、佐々木はこう漏らした。

 「そうですか・・・あれで、169センチしか身長が無いんですよ。それでも、あの中では大きく見えるんですよねえ。他がみんな、160センチ台ですから」

 もっと、サイズの大きいなでしこが、戦力となれないものか? いなければ、今後が厳しいという佐々木のココロが透けて見えた。

 競り合いや、スライディングでは、かなり厳しいハンデを背負っている、なでしこ達。

 今後、同じような俊敏性や、動きを求められるバスケットや、ラグビーから、サッカーへと、やるスポーツを変えてくる子が望まれる。

 さて、第1戦のアメリカ相手に、1-1の引き分け。続く、第2戦のデンマークには、1-0の勝利。

 負けは、無い。

 とはいえ、グループBの首位は、今夜対戦するスウェーデンで、勝ち点6。続く日本が、勝ち点4。

 すでに、グループAは、ドイツが決勝進出を決めている。

 今夜、日本が勝たねば、帰国が待つだけだ。

 この結果を受けて、川澄奈穂美は、その足でアメリカへ。シアトル・レインへ加入し、練習が始まる。

 23歳以下を指揮していた中村順は、すでにスペインの「ラ・マンガ」から、隣国ポルトガルの「アルガルべ」に移り、佐々木の番頭格として、補佐役に戻っている。

 今夜の決戦のゴール・キーパーは、むろん、本命のオトコ海堀

 主将の宮間あや、どうチームにいい流れを組み立てられるか?

 澤穂希は、また途中交代か?

 2戦とも、なかなか点に絡めない川澄が、新たな旅立ちの前の有終の美を遂げられるか?

 今夜で敗退するようだと、なでしこの評価はさらに下がり、今後のなでしこリーグの客足にも響くことになる。

 「優勝? 無理無理」でも、良い戦いぶりを期待したい!

 

 

 

 

 

 

 


<リアル  なでしこジャパン ルポ 2014 第2弾> 本日開幕の「アルガルべ カップ」に寄せて

2014-03-05 21:16:57 | スポーツ

 さて、あともう少しで、「2014 アルガルべ カップ」の、なでしこジャパンにおける初戦が、キックオフされる。

 男子日本代表の、選手のココロには緊張感が少ない、中身も「親善」試合のあと、そのあとを引き継ぐカタチでナマ中継放送される。

 この視聴率が、いくつになるか、分からないが、少なくとも、デタラメ脚本ドラマ「明日、ママがいない」が喰われるのは、ほぼ間違いが無い。

 対するチームは、アメリカ。2012年のロンドン・オリンピックの決勝で1-2で負けたチームだ。

 その雪辱なるか!?

 それを各自判断する一助になるか、どうか、最終国内合宿の3日目の午前の模様を、お伝えしょうと思う。

 この場所。どの報道を見ても、千葉県内としか知らせていない。

 別に、日本サッカー協会から、絶対に書かないように! とか、言われていないが、私流に、湾岸道路沿いにある、市立サッカー場とだけ書いておこう。

 ホントに行って、自分の目と耳で「なでしこ」の姿を知りたい人は、地図をくまなく捜し追うだろう。

 このサッカー場。昨年のルポでチラッと書いたが、使用料金がメチャ安い。

 使用時間は、2時間が原則。市民チームで、3460円。しかし、それ以外の、市外チームは、その2倍。それでも、6920円。

 チーム・スタッフ入れて30人いたら、1人負担230円。

 なでしこも、おんなじ扱い。夕方、ライトを付けても、1万円前後。

 ねっ! 安いでしょ? 

 おまけに、芝の整備が、これまた、めっちゃ良い。なでしこが、練習を終え、夕方4時から再び始めるまでに、キチンと整備している。

 そのせいか、男子日本代表も時々、ココを使用するのだが、練習後はスパイクを脱いで、靴下や裸足で、全体ランニングの中に加わる選手も多いくらい。

 さて、2月26日の午前

 観客は、20人ほど。何故か、この日は女性が目立つ。

 記者も、カメラ入れて20人ほど。

Dscf2375 記者席4段。だ~れも、座っていない。今日も、また。

 なでしこ達は、パス練習。ゴール・キーパーの3人は、シュートの、ボール・キャッチ、セーブの練習。

 今日も、冬のやわらかな陽射しが降り注いでいる。

 パス練習を、終える。誰もが、リフティングが、上手い。ボールを、自在にあやつる。

 なのに、佐々木則夫・監督がボールを蹴って走ると、少しヨタヨタ。おい、おい・・・・・しめしが、つかないぞ~。

 次に全員が始めたのが、1人でボールを運んで、ゴール・キックにまで持ち込む練習。

 そう大きくはずれないものの、なかなか、網を揺らせない。ゴール・キ-パーが、一打ごとに交代。

 Dscf2400 海堀あゆみ、山根恵里奈、福元美穂の3人(上の写真)。

 以前から思っていたのだが、海堀は、その容姿から、見た目、もろオトコ。あの角刈り。

 私は、秘かに”オトコ海堀”と、メモしている。

 3人の中では、やっぱり1番、安定感と、抜きんでたセーブ力がある。

 ただ、昨年の今頃、187センチという長身をかわれて抜擢された山根が、ただのウドの大木でしかなかったのが、1年後の今、急成長!

 体を張って、キャッチ。枠外にはじき出し、蹴り出しているのには、驚いた。

 ただし、彼女の所属する、「ジェフユナイテッド市原・千葉レディース」の試合を熱心に良く見ているファン数人によれば、評価は極めて低い。「気が弱くて、ゴール前の競り合いに弱い」とのこと。

 さて、「アルガルべ カップ」5戦のうち、必ず起用されるはず。

 そこで、どう、なでしこの危機を救うか?

 評価を上げるか? 下げるか?

 Dscf2437 2人(写真左)は、よく会話している。その多くは、オトコが「必殺仕事人」としての守備のアレコレを、伝授している印象。

 素直にうなずき、試しまくって、まさに今、身体に叩き込んでいる。

 これ、いつやるの? 今でしょ! 今!

 まさに、ソレだ。

 ゴールへ、そんなしぶといセーブをすり抜けて、ネットを揺らすと、「お~っ!」と、歓声が上がった。

 佐々木が、叫んだ。

 「力まない、力まない! チャレンジして!」

 2本目入ると、「おお~っ!」と、大歓声!

 3本目の時ゃあ、まるで試合に勝ったかのように、湧きかえった。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 今度は、パスを受けての、ゴール・キックの練習。

Dscf2420 うららかな天候にもかかわらず、しっかり腰から下もジャージを着込んでいるのは、澤穂希(ほまれ・写真背中)。

 よほど、温めておかないといけないのか? 傷が見えるのを避けているのか?

 ともかく、気になった。

 アルガルべは、同行したチームスタッフによれば、車でしかいけないような、ポルトガルの南部の田舎だとのこと。今は、暖かくない。

 やはり、澤は、フル出場は厳しい

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 今度は、ワンタッチ受けてのゴールへの練習。

 失敗するたびに、「おお~っ!」の声。

 まさか、手抜き?

 やがて、入り始めたが・・・・

 次は、2、3人つないでのシュート練習。

 川澄奈穂美。ギリギリまで手前にゴール・キーパー引き寄せてのシュート。

 上手いっ! 座布団、10枚!

 澤は、ヘッディング・シュートを、何度も試みていた。

 宮間あやは、大胆にもゴール前で、飛び上がっての回転空中キック・シュート!

 大丈夫かあ? と思っていたら、・・・・・

 初日から、別メニューで調整していた鮫島彩

 Dscf2423 ゴムを右足首に引っ掛けて、キックを試みているのだが(写真上。右)、表情が思わしくない。

 完調には、ほど遠いとはいえ、これでは出場は到底無理。

 赤いシートを敷いて、休んでいる岩清水梓も気になる。

 Dscf2471 張り切り主将の、宮間あや。

 空中キックのツケか、右ヒザに、大きく赤いアザか、大きな擦り傷か?

 治療を受ける。この傷は、最終日の28日になっても、消えていなかった。しかし、湿布も包帯も無し。さらし傷。

 このあたりが、宮間らしい。

 さまざまなフォーメーションから、次々と蹴り込んでいく、なでしこ達。

 失敗すれば、「わあ~っ! 惜しい!」

 成功すればしたで、「わあ~っ!」と歓声。

 三宅史織が、失敗する。

 とたんに、声が飛ぶ。

 「史織、マイナス1!」

 そんな喧騒が、ひとしきり終わった後、グラウンドの隅で、佐々木と、鮫島彩が、深刻な表情で話し合い(写真左下)。

 Dscf2431 結論は、鮫島の完全離脱。

 彼女は、この合宿では、まったくプレイに参加出来ず。あの症状では、チームへ帰っても、リハビリの毎日だろう。

 この現有戦力に加え、海外組が加わる。

 私が期待しているのは、大儀見優季

 今は、チェルシーに在籍。活躍、というにはほど遠いが、あのボール回しがとてつもなく早く、激しい競り合いのスーパー・リーグのなかで、精神面も、相当鍛えられている、はず。

 短期間で、どう「なでしこ」と、折りあえるか?

 期待しつつ、「初戦」を見てみたい。

 誰だあ? しょせん、なでしこ・・・・なんて、つぶやいているのは。

 

 

 

 

 

    

 

 

 

 

 

 


<リアル Uー23日本代表女子サッカーチーム & なでしこジャパン 両国際大会出場直前 国内合同合宿

2014-03-04 16:43:26 | スポーツ

 う~ん・・・・・・こんな程度の戦力と、展開力で、ホントに大丈夫なのかなあ・・・・・・。

 これで、両チームとも、世界のトップ・レベルのチームが競い合う国際大会に、本気で乗り込もうと、いうのだろうか?

 とても、優勝どころか、勝てるとは思えない。

 いきなりの、厳しい書き出しとなったが、それが正直な感想だ。

 先日。2月24日から始まった、旅立つ前の直前国内合宿。

 日本女子サッカー代表チーム、いわゆる、「なでしこジャパン」。

 彼女たちにとっては、3月5日開幕する、「2014 アルガルベ カップ」に出場するための、最終国内強化合宿。

 昨年、丁度同じころ、私が連続して数本ルポ記事を書いたときは、澤穂希(さわ・ほまれ)や、宮間あやなど、いわば主力は、不参加。

 その理由や背景は、元・監督の上田栄治のインタビューへの答えとして分かりやすく書いた。

 結果、なでしこジャパンは惨敗。

 そんな「なでしこ」の名が一気に広まったのは、2011年の女子ワールド・カップ優勝。続く翌2012年。ロンドン五輪で、宿敵アメリカと決勝で対決。接戦の末、惜しくも1-2で敗れたものの、この年のアルガルべカップでは優勝していた。

 にわか「なでしこ」ファンが、急増。

 それまでは、閑古鳥が鳴いていた試合会場は、一気に観客が詰めかけ、連日1万人を超えた。

 男子のJリーグに、追いつき追い越せという波が押し寄せた。

 ところが、なでしこジャパンが、昨年から戦力低下し始めたとたん、女子サッカーの最高峰のリーグ戦「なでしこリーグ」全体の観客動員がガタ落ち。

 テレビ中継も、BSのみ。それも、INAC神戸中心。

 再び、元の淋しい鳥が空を舞うようになった。

 女子サッカー全体の危機と言っても、差支えない。

 その足を引っ張ったと言うか、人気急落の後押しをしたのは、それまでヨイショし、持ち上げ、神輿を担いでいた、他ならぬマスコミ。

 澤や、川澄奈穂美らが所属するINAC(あいなっく)神戸チームの「独り勝ち」と、さかんに報じた。

 それも、メインは男子のJリーグ中心の報道。なでしこは、あくまで添え物。

 結果の戦績と数字だけサッと見るなら、確かに優勝を重ねたのは、INAC神戸。

 しかし、試合をつぶさに見続けていくと、独り勝ちには、ほど遠い。苦戦、また苦戦。

 とりわけ、岡山湯郷(ゆのさと)や、アルビレックス新潟とは、厳しい戦いを強いられてきている。

 ここ一番の土壇場、ワンチャンスに強いINAC神戸なので、逃げ切れたという試合が多かった。

 見ていて、INAC神戸ファンなら、やきもき、ヒヤヒヤしたはず。

 しかし、とにかく、また勝った、独り勝ちか・・・・

 そんな見方と共に、観客数は見る間に減って行った。

 実は彼女たち。「プロ」サッカー選手のはずなのに、チームから支給されるおカネは、わずかな金額。

 現実は、企業の社員や、アルバイトをして、糊口をしのいでいるのが”厳実”だ。

 サッカーの練習と試合だけをして、潤沢な生活が出来ているのは、澤など数人しかいない。

 だからこそ、この国際大会で好成績を挙げ、再び、なでしこ人気復活としなければ、チームも選手も、今期、マジに死活問題なのだ。

 その皮切りになるのが、「アルガルべ カップ」に臨む「なでしこジャパン」と共に、スペインの「ラ・マンガ国際大会」に、日本の女子チームとして初挑戦するのが、「U-23(23歳以下)女子日本代表」だ。

 その合同の練習が、初日の2月24日と、25日の両日に渡って行われた。

 初日は、わずか前半と後半、10分づつの、試合形式の練習だったという。

 という、と書いたのは、そういう報道だけで、私は見に行っていないから。

 それに、わずか20分では、顔見世興行みたいなもの。なかなか、実力を判断しにくい。詳しい記事は全く見当たらない。

 翌日。2月25日の午後。都合をつけて足を運んだ。

 Dscf2239 写真左は、青いジャージを着込んだ「なでしこジャパン」の練習光景。

 陽射しは、やわらかい。

 Dscf2246 一方、「Uー23」の(写真左側)のメンバーは、チーム練習をいったん終え、先輩格のなでしこの練習を遠目にチラチラ見ながら、試合形式の合同練習に備える。

 下は高校3年生から、上はなでしこリーグのチーム同僚まで。顔見知りが多い仲間のせいもあり、和気あいあいとしているが、とても「闘う集団」という雰囲気は無い。

 「ラ・マンガ」って、まるでその語感から、漫画の印象を受けるが、そこは、スペインを代表する南部の保養地。

 そこで、将来世界最強を目指す6か国が集う。

 なでしこ予備軍と称される「U-23」は、チーム総合力として、現時点で、どんなチカラを持っているのだろうか?

 スポーツマスコミは、長らく選手個人を一本釣りして、ヨイショするやり方を、延々続けている。チーム・スポーツにもかかわらず、だ。

 だから、「チームの実力」が、いつまでたっても、透けて見えてこない。

 ヨイショされて、古くは前園真聖(まさきよ)や、ラモス瑠偉、今は本田圭祐のように、天狗となり、過信しまくる。

 マスコミどころか、ファンにまで、シカトし、時に言いたい放題しまくってオシマイ。

 幸か不幸か、なでしこにソレがいない。ファンを大切にしている。

 その点は、女子ラグビーと違い、見ていてホッとした。

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 取材陣、カメラ入れて20人あまり。

 観客数、30人前後。この回は、何故か男ばかり。

 写真で見てお分かりのように、なでしこはブルーのジャージ。片や、Uー23は、イエロー。

 Dscf2252 中央左側に立つ男性が、今回初めて、Uー23の監督として、陣頭指揮をとる、中村順

 今までは、なでしこの監督である佐々木則夫の番頭格として、チームを支えてきたので、招集された選手とは顔なじみもいる。

 中村は、こう円陣の中で叫んだ。

 「(プレイを)出来ないですって、最初からあきらめているんじゃない! やってもみないで、出来ないって言うんじゃない!やろうとする気持ちが、大事なんだ!」

 具体的作戦は、すでにグラウンドに来る前に、宿舎で教えていたのか? 直前には、何も指示せず。

 代わりに、すぐその言葉を引き取ったコーチが、「アタック」と言う言葉を出して、何か言う。

 しかし、距離があり、聞き取れない。

 観客席の前4段は、すべて記者・マスコミ席として確保されているのに、1人も座っていない。

 アレレ・・・・・一体、何のために設置してるのやら。

 Dscf2250 なでしこの方は、左の写真のように、ホワイト・ボードに佐々木則夫が、フォーメーションと、動きを書き込み、再確認を求めるかの様に、選手に伝える。

 すぐ右に立つ澤穂希が、さらに確認を求めて聞く。

 あららあ、せっかくの数少ないアピールの場でもあるのに、一体、どっちが、ヤル気があるのやら?

 練習試合が、始まった!

 U-23のメンバーの声が、出る。そして、ゴール・キーパーが、大声で叫ぶ!

 「ワイド! ワイド!!」

 ワイド? グラウンドを広く使って、攻撃陣形を作れということか?

 しかし、ボールが足元にあれば、一気に走り抜けるのは、なでしこが一枚上。

Dscf2268

 さらに、競り合いも、なでしこが、はるかに上。

 始まって4分。なでしこが、ゴール・ポストを狙うが失敗。

 おまけに、あせりか? コケル。

 見ているコチラも、思わずコケル。

 「コーナー!」 佐々木監督が、叫ぶ。

 コーナー・ポストから、なでしこと、U-23が、いかにして攻撃をして得点を得るか?

 どうやら、それがこの試合の最大課題と、時が進むにつれ、浮かび上がってくる。

 浮かんだボールを上手くトラップ。そこまでは、良い。が,シュート、またも失敗!

 「コーナー!」

 またも、佐々木の声。今度は、Uー23の、コーナー・キックだ。

Dscf2274

 ボールが宙を飛び、競り合いの後、U-23が、ゴール・ポストに蹴り込むはずが、ボールは大きくはずれ、はるか枠の上に・・・・。続く、ヘッディングでも、失敗・・・・・。

 「ワイド! ワイド!」と、Uー23のゴール・キーパー。10名の、控えが見守る。

 澤穂希に、目を注ぐ。走らない、走れない。

Dscf2259 試合前には、なでしこの中でただ1人、下にジャージを履き、練習に参加。

 試合が始まると、ジャージの下には、黒いスパッツを着込み、参加(写真。上の右側)

 足と、ヒザが、まだ完調じゃないようだ。冷やしてはマズイ。常に温めておく。

 駆け足、そう言えば、分かりやすい。しかし、位置取りは、いつも良い。ベテランの勘は、いまだ鋭い。

 Uー23、またゴール、失敗。

 佐々木が、叫ぶ。

 「動いているときは、ハッキリ伝えていかないと」

 Uー23.ヘッディング・シュート。はなっから、枠の外。また、失敗。積極性は買うが、いかんせん、精度が極めて悪い。

 12分。今度は、きっちり、なでしこのゴール・キッカーに、キャッチされる。

 また、佐々木が叫ぶ。

 「宮間~っ! そこ、フリー・キック!」

 しかし、宮間、やってみるが失敗。

 どっちも、どっち、か・・・・。

 Uー23は、フル回転。だが、なでしこは、手合せ感覚。

 練習も兼ねてはいるが、いわば、ある意味、Uー23の壮行試合。

 15分。Uー23の控え7人。いつ入れ替えても良いように、準備運動を始める。

 「この間! 入った後! 入った後~っ!」

 佐々木の、いらだった声。佐々木が考えていたような動きが、双方、していないようだ。

 Uー23、競り合いに負けている。安易に、ボールを奪われる。川澄奈穂美の上手さ、ずるさ、鋭い嗅覚が際立つ。

 18分。Uー23、ゴール・キック! 

 また、ゴール・ポストのはるか上。オーバー! これで、2度目だ。精度が、悪い。

 21分。Uー23、ゴールポスト目指して攻め入って・・・・また、オーバー!

 これで、3度目だ。2度あることは、3度あるを、地でいっている。

 「コーナー!」

 また、佐々木が叫ぶ。

 とことん、コーナー・キックからの展開を重視している佐々木。

 28分、前半終了。

 中村順の檄が飛ぶ!

 「ボール奪ったら、すぐプレッシャーかけること!」

 セットプレーについても、指示。

 逆に、なでしこ。今度は、指示短い。佐々木の指示、アッという間。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 後半、開始。

 2分。なでしこ、ゴール前に押し寄せ、シュート! ボールは、左隅へと、突き刺さった。

 また、コーナーからの、セットプレー。

 「ハイ、そこ、フリー・キック!」

 佐々木の指示、相次ぐ。

 が、ヘッディング・シュート、はずれる。

 「ハイ、フリー・キック!」

 また、佐々木の声。佐々木、そこからのなでしこの動きを、確かめたい。見ておきたい、ということか。

 まだ、合宿2日目だ。

 なでしこ、競り合いで後輩を倒す。上手いっ!

 今度は、中村が指示。

 「(相手に)選択させない、選択させないっ!」

 なでしこ、ゴロ・キック、ゴロゴロ。当たり前のように、ゴール・キーパーにキャツチされる。

 「コーナー!!」

 佐々木、声を大にして、叫ぶ!

 「押し上げ! 押し上げ!」

 その声に反応するかのように、後半8分になって、ようやくなでしこのメンバーから、声が出始める。

 たかが声。されど、声。

 その声によって、チームは活気づき、躍動したりする。

 また、競り合いになって、なでしこ、Uー23を倒す。キャリアの差か? 経験の差か?

 今度は、Uー23のメンバーから、声が出る。

 「押し上げ、押し上げ~」

 だが、選手間の連係が、まだキチンと、正確にとれていない。

 Uー23のセットプレイ、失敗。続けて、コーナーからの、キック、合わない、タイミング合わない・・・・・・

 なでしこの、ヘッディング・シュートもはずれる・・・・・

 見ていた高校生が、言う。「澤は? 宮間は?」 目で、捜しながら言う。

 その疑問に、まるで反応したかの様に、澤がボールに絡む。競り合って、走り、ボールを捕える。

 35歳でも、はるかに実力差がある。若さ、だけで、サッカーは勝てない。

 しかし、なでしこも、ゴールへの精度。相変わらず、悪い。

 「コーナー!」 佐々木の声。

 後半20分、終了。基本、20分ハーフだったようだ。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 Uー23の監督、中村順の声が、途切れ途切れに聞こえる。

 「・・・・継続して、やり続けていかないと・・・」

 「わざと、サイドワークに、させておいて・・」

 「やって欲しいのは、縦切りじゃなくって、横切り」

 「君たちのチカラ、相手を見届けてから・・・」

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 2本目の前半、始まる。

 澤は交代し、休ませる。

 おそらく、アルガルべ大会でも、フル出場はさせず、前後半、どちらかに出場させるか、チームのカンフル剤として、好機に投入というカタチになるのではないか?

 スタートから、U-23、声が出なくなる。

 せっかくのゴール前でのチャンスなのに、ボール処理にもたつく。

 中村監督が、叫ぶ。

 「横切って! 横切って!」

 その作戦が、上手くいかない。逆に、なでしこの主砲、川澄奈穂美が、まあ、良く働く。常に、ボールに絡んでいる。

 6分。佐々木の「コーナー」の声。

 Uー23のコーナーキック。しかし、なでしこ、ヘッディングではじき出す。

 8分。また「コーナー」

 「集中して!」と、Uー23の中から、声が飛ぶ。

 「あと何分?」と、佐々木が、タイマー・スタッフに聞く。

 「11分です」

 「あと5分くらいにしといて」と、佐々木。

 疲れと、集中力が欠けつつあることを、見て取った佐々木。すでに、夕暮れが迫ってもいた。

 U-23。残り5人。ゴール・キーパーも含め、交代。

 代わったばかりのゴール・キーパーも、叫ぶ。

 「ワイド、ワイド!」

 13分。主将の宮間。ゴール・キック、成功!

 大喜びで、両手挙げて、ガッツポーズ! この明るさが、低迷しているなでしこを、引っ張っているといえる。

 「集中して!」と、佐々木。あらっ・・・・・

 14分。なでしこ、ゴール・キック。しかし、ゴール・キーパーにキャッチされてしまう。

 ここで、コーナー・キックからの展開練習をメインにした、壮行試合終了させる。

 

 双方、両チーム共に、水分補給。

 一息ついた後、なでしこの中で、宮間や川澄が、ゴール・ポスト目がけてキックの練習を始めた。

 右75度。中央。さまざまな角度から、相次いで蹴り込む!

 川澄は、まるで「仕事人」。たんたんと、蹴り込む。

 ところが、宮間は、違った。

 Dscf2318 ゴールが成功すると、両腕を天に突き上げて、ガッツポーズ!

 で、失敗すると、突っ伏してしまう(上の写真)

 喜怒哀楽、ハッキリ! 明確!

 このリズム、見てて分かりやすい。

 U-23のチームは、これにて国内練習終えて、スペインの、ラ・マンガへと、旅立つと言う。

 う~ん、大丈夫かあ・・・・・

 佐々木、中村ら、コーチ陣が談笑。

 今の戦力で、やるしかない。

 マスコミには、U-23に対して、期待匂わす発言をした両監督だが、練習時の発言と、指示を見聞きしていくと、ソレとは違う「リアル言動」。

 あとは、読んで戴いた方の判断次第だ。

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 3月4日。現時点で、Uー23の大会における戦績、1勝1敗。

 初戦の、対 アメリカ。

 スコアこそ、0-1だが、いいところなし。無得点が、気になった。

 2戦目の、ルーマニアに対して、1点先行された。後半、嶋田千秋が、2ゴールを挙げ、逆転して逃げ切った。

 チームとして機能しての2点というより、良く知っている選手同士 の、あうんの呼吸による、パス、ゴールに結びついた得点だった。

 とりわけ、2点目の弾丸シュートは、嶋田の個人技が冴えたもの。

 3戦目は、日本時間、5日の深夜

 イングランド相手に、チームとして、いかにまとまれるか? いかにして、戦略が狙った通りに花開くか?

 何より、声が出ていない。

 期待は、したいが・・・・・

 


< リアル ボクシング ルポ> 俳優の阿部寛に良く似ている浅野裕一が、2月28日、後楽園ホールに登場

2014-02-27 18:42:30 | スポーツ

 もくもくと、ひたすら、もくもくと・・・・

 その言葉に一番似合うプロボクサーが、ここにいた。

 浅野裕一(写真下。右側)。壁一杯に張られた鏡に写り込んだ自分のパンチの動きを確認しながら、シャドー・ボクシングを、まさにもくもくと繰り返す。

 ちょっと見、俳優の阿部寛(ひろし)に、似ている。

  Dscf1616 それを言うと、浅野は、いつも苦笑する。

 「時々、人に言われますけどね。いや、自分から言ったことは、ありませんよ。それって、とっても、おこがましいじゃありませんか」

 そう言い終えて、すぐシャドー・ボクシングを、また、もくもくと再開する。

 この2月28日(金)、11か月ぶりの試合が控えている。

 勝利という目標があるから、いつもに増して気合いが入っているようだ。

 これまでの戦績、15戦して、7勝7敗1引き分け。7勝のうち、なんと6勝がKOや、レフェリー・ストップ勝ち。

 華々しく連勝街道を突っ走ってきた・・・・・のでは無い。勝ったり負けたりを繰り返してきた。

 ストレート気味の左ジャブを放って、相手との距離を計りつつ、リズムを掴み、自分の流れにはまったら、とてつもなく強い!

 もう、プロデビューして、丸10年近くなる。

 若い頃、1ラウンド早々、レフェリー・ストップ負けを喫した苦い想い出もあるが、6勝無敗の鳴り物入りで日本のジムに入ったばかりのブルース・サントスを、2ラウンドKOで、リングの床に這わせたこともある。

 また、のちに日本ミドル級チャンピオンとなった、佐々木左之介を、1ラウンドに右ストレートでダウンさせた強打も持っている。

 しかし、それをこれっぽっちも、誇らない。

 こちらが驚くほど、控え目。

 主戦場は、ウエルター級。

 かつては、陸上自衛隊に勤務していた。今の仕事は、都内の知的障害のある人達の介護施設で働いている。通常の仕事より、身体も使うし、気も使う。泊まり勤務もある。

 「人が喜んでくれるのが、やりがいというのかなあ」

 生真面目、礼儀正しく、ひたむき。時に、それが過ぎて、考え込み過ぎて、うつ病となり、仕事を長期間休んだこともある。

 それでも、ボクシングだけは、辞めていない。

 時に、夕方から不意に会議が入ったりする。むろん出席しなければならない。

 時計を気にしながら、終わるやいなや、まさに脱兎の如く飛び出し、電車に飛び乗り、ジムのある最寄りの船橋駅に降りるや、また走る、走る!

 所属している船橋ドラゴンジムが閉まるのが、午後10時。

 たった10分しか練習時間が無い時でも、そこで身体を動かす。もくもくと、もくもくと・・・・・・。

 住まいも、3年前、ジム近くのマンションに移した。

 そんな自分を、「浅パ~」とか、「へっぽこボクサー」と、いささか自虐的に言う。

 現在、34歳。独身。結婚歴、無し。したがって、離婚歴も、無し。ひげづらだが、2枚目。ホントかな?と、疑わないでもない。

 試合には、両親は、見に来ない。我が子が、見も知らない男にむやみにぶっ叩かれるのを見たくないからだと言う。

 なにより、試合でケガをしないで欲しい。五体満足で、リングを降りて欲しい。そういう想いが、強いからだと言う。

 今も、プロボクサーを続けていることに対しては、良い顔はしていないそうだ。

 だから今も浅野は、試合を終え、診療チェックを終えて、一息つくと、必ず両親へ携帯電話で、一言、報告する。

 「大きなケガせず、今、試合が無事終わりました」と。

 勝敗は、二の次だ。

 Dscf1623 ミット打ち。構える深井雅人トレーナー(写真上。右側)とのコンビも長い。

 対戦相手の、海老根範充(えびね・のりみつ)の傾向と対策も、怠らない。

 その海老根。彼の試合を、私は昨年の7月30日に観戦していた。

 長身の海老根に対して、対戦相手の斎藤志朗は170センチに満たない小柄。

 Dscf7465 海老根(写真左の左側)に対して、斎藤は絶妙の距離を保ちながら、大きく踏み込むたびに、下から上へ振り上げるように、左右のストレートをバンバンぶち込んだ。

 元々顔を覆い隠すようにしてガードする海老根。グローブの上からのパンチではあったが、打ち込まれるうちに、両腕を跳ね上げ、バンザイスタイルに。

 斎藤は、海老根を顔面ガードに集中させておいて、がら空きになったボディを叩く叩く(写真上)。そして、スッと下がるの繰り返し。

 海老根は、次第に腕を降ろし、”ボディガード”をし始めたが、すでにポイントを取られており、0-3の判定負けに。

 見事な斎藤とセコンド陣の作戦勝ちだった。

 それ以来の海老根の試合だ。

 浅野が15戦に対し、海老根は16戦を経験。

 8勝7敗1引き分けの戦績のなか、KO及びレフェリー・ストップは5勝。パンチ力はある、重量級だ。

 数字上は、互いに似ている戦績といえる。

 数年前に3連敗した後、しばらく試合のブランクがある。所属している国際ジムの担当トレーナーによれば、「あまり練習に来なくなったんですよ。辞めるのかも?と思ったくらいです。そうですねえ、1週間に2回位かなあ、来たのは」

 その確認を海老根にぶつけると、首を傾げて、少し気色ばんだ。

 「そんなこと、ありませんよ! 毎日、ジムに行ってましたよ。他のボクサーも見ているから、よく覚えていないのかなあ

 スパーリングを、宮田ジムの小口幸太(おぐち・こうた)とすると聞いたので、行った。

 そう、小口の記事を見た方は、ご記憶あるだろう。

 アタマの部分で触れたボクサー。それが、この海老根だ。

 小口のスパーリングの写真で、身体の大きい方が海老根。

 明らかに、判定を付けるなら、小口の方がポイントを取っていた。

 海老根の年齢、ただいま36歳。プロボクサーの定年は、チャンピオン経験者で無い限り、37歳の誕生日でオシマイ。

 「この浅野との試合に負けるにしても、勝つにしても引退するしか無いでしょうねえ。ラスト・ファイトになると思いますよ、おそらく」と、トレーナーは言う。

 「冗談じゃないですよ。誰がそんなこと言ったんですか? 引退なんかするつもりなんてありませんよ。この次の試合に勝って、もう1試合やるつもりでいますから、俺は!決めてるんです」

 そう、チカラを込めて海老根は言う。

 戦法は、スパーリングを見る限り、変えていた。

 ガードを若干下げ、待ちの姿勢ではなく、積極的に足も使って、ガンガン前へ出る。それも、膝を曲げての 前傾姿勢。

 1発で倒そうと、大きくブンブン、パンチ振る振る、左右のフルパワーフック。が、しばしば流れる。飛び抜けた速さが無いため、小口に見切られていた。

 逆にパンチ、バンバン飛ばされると、また悪いクセが出て、顔面両手ガード。相手のパンチが、見えにくくなるのではないか?と思えるほど。

 で、また、ボデイががら空きになる、悪いクセ。

 斎藤戦の試合後、「ボデイへは、効いていませんよ」と、強気の一言があった。打たれ強いのかも知れないが、顔はリング上でゆがめていた。

 少なくとも、ジャッジには、見栄えが良くない。

 身体が一回り小さい小口にロープ際まで、身体ごとグイグイ何度か押し込まれる。そこで、連打を浴びてしまう。

 う~ん・・・・、コレを見たのは試合の約1か月前。そこから、キッチリ修正して、立て直していないと・・・・・・

 2月28日が、ラスト・ファイトになりかねない。

 本日、両雄。前日計量。

 問題なく、パス。

 拳闘の健闘を、誓い合った。

 さあ! ベスト・ファイトを、見せてくれ!

 


<リアル ボクシング ルポ > 2014・2・21。後楽園ホール。第4試合。ドラゴン純 対 藤井貴博

2014-02-24 12:00:20 | スポーツ

 何気なく見ていた、この試合。

 しかし、ほんの少し、気合いは、入っていた。

 というのも、試合開始のゴングが鳴ったとたん、後の客席から、大声援が飛んだからだ。

 客の入りは、6割から6割5分くらいか。

 声援が飛ぶのは、ごくフツ~のこと。しかし、「ドラゴ~ン!」はともかく、「純一~っ!」という声。

 はあ!? 「ドラゴン純」というリングネームを持つプロボクサーの本名は、どうやら純一と言うらしい。ということが、分かる。

Dscf2045 写真左の、右側。青緑色のトランクスをはいているのが、その名、いかにも強そうな「ドラゴン純」。

 パンフレットを見ると、1985年12月23日生まれの、28歳。出身地は、千葉県松戸市。で、所属は、セレスジム。隣接した柏市にあるジムだ。

 ボクシングファンならば、セレス小林という元・WBAスーパー・フライ級の世界チャンピオンで、現・テレビ解説者が、そこのジムの会長だということを、知っているはず。

 ドラゴン純は、プロボクサーとしてデビューして、すでに8年8か月。戦績は、15戦して、5勝10敗。5勝のうち、3勝が、KOないし、レフェリー・ストップ勝ち。

 新人王などの、冠は無し。しかし、前の試合では、2ラウンドにセレス小林会長のブログによれば、「逆転KO勝ち」をしたとか。

 この試合に勝てば、A級ボクサーの仲間入りが、果たせるかもしれない。

 ジムの選手会会長でもあり、期待は大きい。

 リングに上がった時は、7-3分けならぬ、ちょいと奇妙な8-2分けの髪型。一方、鮮やかなピンクのトランクスをはいた相手の藤井貴博は、中央から分けた5-5の髪型。

 ところが、試合が始まってしばらくすると、汗まみれの藤井はオカッパヘア。ドラゴンは、ざんばらヘアに。

 右ジャブからの差し合いから、ドラゴン、左フックからボディへ。パンチ出すタイミングが良い。

 藤井から、クリンチ仕掛ける。

 とたんにドラゴン、上げた両腕で藤井の上半身を叩く叩く! ポンポコポン、ポンポコポンと、藤井の身体を太鼓の様に、休みなく、叩く!

 お返しに!とばかりに、藤井。右ジャブをドラゴンの顔面に叩き込む! もう、さながら「倍返し」。

 左右のジャブを、容赦なくドラゴンの顔面に、ビシッ! ビシッ!

 ガードの甘さを、文字通り、ド突かれる。

 2ラウンドが始まるインターバルの間に、後ろを振り向き、居並ぶドラゴン応援団5人ほどに、聞く。

 ---リングネームを、ドラゴンに変えたのは、いつなんですか?

 「前回・・・・・いや、前々回の試合からですね、確か。なあ?」と、仲間に確認を求める。

 ---ドラゴンと付けた、いわれは?

 「さあ・・・」と、みんな首傾げる。

 もひとつ、聞く。

 ーーーあの、8-2ヘアは、いつも?

 「いや。その時々で、変えてますねえ。気分次第なんじゃ、ないすかあ」

 <2ラウンド>

 ドラゴン、踏み込んでフック、放つ。

 反対に藤井、1ラウンドに引き続き、左右のジャブをドラゴンの顔面にぶち込む。それも、「シュッ、シュツ」と、練習の時のように、大きく声を出して。

 左右のフック!

 打ちながら、自分の距離を計る。「シュツ」「シュツ」藤井。

 1ラウンドから一転。今度は藤井が、ポイントを取ったように思う。

 後ろ、振り返り、また聞く。

 ---純一って、本名が? フルネームは?

 「さわだ。むずかしい方の澤。そう、そう、その字の、澤田純一です」

 インターバルの間に、セレス小林会長。ドラゴンに、キレの良い左フック打つように、身振り、手振り、腕振り!で指示。

 <3ラウンド>

 藤井。変わらず「シュツ、シュツ」の声。左右フックが、良い。

 対するドラゴン。左ボディ、バスン!と、藤井の右わき腹に、めり込ませる。続いて、左フック、成功。右アッパー、失敗。

 右ボデイへのパンチ。良いのだが、単発が惜しまれる。

 藤井、接近し、しつこく打ちまくる。ドラゴン、一歩も引かず。互いにショートパンチの打ち合い。

 ええど、ええどお!

 Dscf2064

 <4ラウンド>

 藤井が、右ジャブ。ドラゴン、左フック。

 接近して、ドラゴン、藤井の胸板にパンチ、叩き込む。ショートの上、チカラまだ弱く、倒すまではいかない。

 さながら互角の戦いぶりに、真後ろから、まさに激しく”激励”の、大声コール!

 「ド・ラ・ゴ・ン、ド・ラ・ゴ・ン!!」 「ドラゴン、頑張れ~っ!」

 声援を背に、ドラゴン、ジャブを容赦なく顔面にビシビシ、打ち込まれる。

 あちゃあ~・・・・・・

 守勢に回る、ドラゴン。

 クリンチ、双方から出る。身体、今度はドンドコドンと叩く、ドラゴン。この辺りは、抜け目が無い。

 藤井、右ジャブ!

 ドラゴンは、左ボディ!

 どちらも、得意なパンチのようだ。

 ドラゴン、踏み込みが浅く、距離、少しだけ遠く、パンチがタイミング良く、打ち込めない。

 4ラウンド、終了。

 ドラゴンのセコンド。ショートフックを、セレス会長が、またも腕振りで指示。

 <5ラウンド>

 藤井、ドラゴン、共にジャブの打ち合い。

 ドラゴン、下がりながら打つ。

 また、互いに手を出す。

 ドラゴン、左ジャブ! 相手のパンチの出鼻をくじくようなパンチの出し方が、上手い。

 逆に、藤井も、パンチがスッと、よく伸びている。

 ドラゴン。頭から突っ込むような体勢になっていく。

 疲れか? スタミナ不足か?

 パンチを出すが、距離が足りない。

 5ラウンド、終了。ここまで、互角に近い展開。

 まさか、最終ラウンドに、予想だにしないことが起こるとは・・・・

 <6ラウンド>

 「ラスト・ラ~ウンド!」の声が、会場に響き渡った。

 ドラゴン。フック、ボディ、打つ!

 かたや、藤井も、右ボディ、左ジャブを放つ。

 双方、微妙に差が殆んど無いと自覚しているのか、この最終ラウンドで、ポイントを取って逃げ切ろうと、必死!

 頭を付けあい、身体くっつけるようにして、パンチ繰り出す。

 だが、ドラゴンの方のパンチが、フワッと流れる。スタミナが、切れかかっているのだろうか?

 そう思った直後!だった。

 ドタ~ン!

 ドラゴンが、ノックダウン! それも、大の字になって、頭から先に倒れた!

 倒したパンチは、倒されたパンチは、左右のフックか?

 まさに、一瞬の出来事。

Dscf2066 倒れた瞬間。セレス小林会長が、タオルを投げた。そして、すぐトレーナーと一緒に、リングの中に入った。ドラゴンは、ピクリとも、しない(写真上)。

 危機感が、よぎった! 血の気が、引いた。

 まさか、岡田哲慎の二の舞に!?

 そう、昨年の12月20日に試合で倒れ、年が明けて、若くして、この世を去ったデビュー戦のボクサーだ。

 彼への、私なりの追悼記事は、多くの人に読まれた。

 すぐタンカが、リングの中に入れられた。

 その動きをよそに、勝った藤井は、喜びのあまり、リングのロープに駆け上がり、腕を振り上げて、雄叫びを挙げていた。

 応える歓声は、無かった。

 やがて、ドラゴンの意識が戻ったのか、タンカは閉じられ、ドラゴンは足取りはふらつきながらも、リングを降りた(写真左下)。

 Dscf2076 大丈夫かなあ・・・・・。

 後ろに座っていたドラゴン純こと、澤田純一の友人たちは、そわそわ。やがて、選手控え室の方に向かったようだ。

 その報告を聞いてからでも、遅くはないな。そう、思った。このボクサーに面識は、まったく無いし。

 それでも、ベテランのリングサイドにいるカメラマンに走り寄って、尋ねた。

 ---彼、大丈夫?・・・・ですかねえ?

 「大丈夫だと、思いますよ」

 彼の言葉を信じよう。そう、思い込んだ。

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 やがて、戻ってきた友人に聞いた。

 ---行かれたんですね? 澤田君、どうでした?

 「大丈夫、でしたよ。そのうち、この席に、顔を出してくれると思いますよ」

 チケットを、自分から買ってくれた応援客には、そのボクサーは大抵、その御礼に客席に来て、頭を下げ、感想を漏らし、巡り回るもの。

 その答えは、控え室で記者に語ったモノと、まるで違ったりするから、良くも悪くも面白い。

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 やがて、ドラゴン純こと、澤田純一(写真左下の、右側)が、客席に来た。

 「すいません。せっかく、応援に来てくれたのに、負けちゃって・・・」

 うなだれているものの、微妙にポワ~ンとした印象。

 Dscf2109

 以下は、友人たちの問いと、ひと段落して、私がさりげなく聞いた答えが、混じっている。

 「明日、病院に行くように言われてます」

 「僕も、最終ラウンドに勝負にいかなきゃならない。そう思ってました。セコンドからも、そう言われたし」

 「スタミナ? う~ん、自分としては、そんな自覚は無いんだけれど・・・そう、見えましたか?」

 「何のパンチで倒れたのか、まったく記憶が無いんですよ。どんな最終ラウンドで、どんな内容だったのかも、記憶が飛んじゃっていて、よく覚えていないんで」

 「相手の出した・・・・フックじゃないかなあ?」

 セレス小林会長のブログによれば、倒されたパンチは、左ストレートとのこと。

 [負けはしたけれど、強くなったなあ]

 そういう、誉め言葉が、さりげなく添えられてあった。

 ともかく、ワンパンチで、頭から倒れた。まさに、一瞬の出来事だった。

 「今のリングネームに変えたのは、ええ~っと、・・・・昨年、いや、一昨年ですね。どうも、アタマが飛んじゃっていて・・・すいません。確か、12月です。それは、覚えています。何日? それは・・・・。その年、最後のウチのジムの興業だったんで」

 調べたところ、12月12日に、0-3の僅差判定負けをしていた。

 「それなのに、僕ともう1人。2人とも負けちゃって・・・。確か・・・・判定負けだったかな? それで、会長から、お前たち、リングネームを付けろ!気持ち、切り換えて来年から練習に励め!って、言われて」

 んん・・・・・しゃべりが、微妙にゆっくりというか、ちょっと気がかり。倒れて、起き上がったものの、2週間後にこの世を去ったボクサーもいる。

 澤田純一が、他のチケット購入者に御礼に行ったあと、さりげなく応援していた親友に、小声で聞いた。

 ---彼、いつもと同じしゃべり方? 変わっていない?

 その親友は、ニコッと微笑んで、こう答えた。

 「同じですよ。いつもと、変わってないと思います。・・・・ご心配までしていただいて、本当にありがとうございます」

 ドラゴン純こと、澤田純一。この世に生を受けて、28歳と2か月。

 親友を超えた、「真友」を持って、幸せなボクサーだなあ。心に、何かが染み込んだ。

 その瞬間、この試合を書きとどめなければ!

 そう、想った。 

 

 

 

 

 


やっぱり!か。見事に、意図的に切り取られ、大々的に報道された、森喜朗 元・総理大臣「失言」発言。

2014-02-23 16:48:00 | スポーツ

 はあ? ホントかよ? 森喜朗(もり・よしろう)が、そんなコト言うかなあ?

 それが、最初、その”発言騒動”を知った時の印象だった。

 そう。例の、ソチ冬季オリンピックに出場した、フィギュア・スケート選手、浅田真央(あさだ・まお)についての発言だ。

 「あの子、大事な時には、必ず転ぶんですよね

 森が、2月20日。毎日新聞社の依頼で、福岡で講演した際の発言の、たった一節が、確かにソレ、では、ある。

 そのたった一言に、ワッ!と、いつもキチンと自ら取材もせずに、イージーにしたり顔で話す玉木正之を始め、多くの短絡的な人達が噛みついた。

 そうかなあ? 森は、そんな安易に、他人を傷付けるだけのことは、言わない性格だぜ・・・・・。例え、集まった聴衆を前にしての、リップ・サービスにしても。

 そう思ったのは、森個人を、多少知っていたから。

 急ぎ、テレビニュースで、その前後を聞いた。

 やっぱりか! 切り取ったニュアンスと、まったく印象が違った。 

 こりゃ、全部の講演会の話し、聞きたいなあ。

 そう、思っていた。

 ひょっとしたら、マスコミお得意の「ホンの一言だけを切り取った」シロモノじゃねえのかなあ?

 自分が、この業界の片隅にいるから、とりわけ、そう感じていた。

 そのうちに、海の向こうのアメリカにいるはずの、ダルビッシュ有までが、ツィッターで、こう打ち出す始末。

 「スポーツの本質を、何も分かってないよね」

  「本質」の解釈は、人それぞれ、違うはず。しかし、森は、かなり本質を分かっている人だ。

 少なくとも、私の目と耳と、記憶と、カメラと、ノートへのメモと、そして、テープレコーダーに収まっている声と、発言の数々からは、本質の「本」程度は、滲む。

 とても、安易にココでは、とても書けない、公表できないことも聞いた。

 それも、8年近くに渡ってだ。そこから、本音と、性格が少しは知っている。

 むろん知人などではない。取材を通してだ。

 この森。本当に、体の芯からスポーツ好き、ラグビー好き。

 よくスポーツ競技団体の「会長」に、政治屋が収まっている。その殆んどが、名義貸しの名誉職。それは、事実。

 政治力に、団体が期待し、頼りたいからだ。

 だから、森が「2020 東京オリンピック&パラリンピック組織委員会会長」に就任していたことも、そんな流れの1人なのだろうと、邪推し、よく調べもしないで、今回批判しまくった輩も目立った。

 違う! 森喜朗という人は、本気になって、老体にムチ打って動く人だ。

 2019年、日本開催「ラグビー ワールドカップ」の実現に、どれほど東奔西走したか、を私は知っている。

 この生来、政治屋大嫌いの私が、少しづつ森の見方が、年を重ねるごとに変っていった。

 この人は、違うかも、と。

 あるとき、単身、森が北海道の網走市の一角にある、ラグビーグラウンドにいた時には、ビックリした。

 こ、こ、ここまで来る!?

 そのグラウンドは、日本のトップの戦力を競い合う、企業や大学のラグビーチームが、毎夏、合宿し、練習試合を繰り広げるところ。

 東京から遠いせいか、ラブビー担当の記者でも、殆んど来ない所。

 そこに、森がいた。別に、大会が開催された日でもない。ましてや、表彰式や、来賓としての挨拶があるわけでもない。

 日本ラグビーフットボール協会の会長ではあるが、その「公務」でも無い。

 ・・・・その熱い気持ちに、打たれた。

 「本質」とは、別。しかし、日本体育協会の会長を兼務していた時も、本当に、いろんなスポーツ競技を見ていた。

 国際大会でも、単に「ニッポン、勝てば良い」という人でもなかった。視点は、こちらがビックリするほど、フェア! ケツの毛まで、公平!

 単独取材の際の、そんな発言も、カセットテープに、今も収まっている。

 さて、私的なことを書くための、この1文では無い。

 昨日。見たい、聞きたいと思っていた、発言全文を読めた。

 やっぱりだ!

 真意を伝えず、意図的に、たった1言だけを、捜して、切り取っていた。

 ひでえ!!

 批判した方々全員、その全発言、全文を、是非読んで戴きたい。

 批判しているどころか、むしろ逆。

 浅田真央の心情を推し測っていた

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 < あの子、大事なときには、必ず転ぶんですよね。なんでなんだろうな、と >

 < その(心の)傷が、浅田さんに残っていたとしたら、ものすごくかわいそうな話しなんですね >

 メダルを獲得した、若者の生き方についても触れている。

 < 自由奔放にやらせた方が、良いのかな?と >

 < 日本の競技団体の(今までの)やり方が、本当に正しいのかどうか? >

 主催が、毎日新聞ということもあり、こうも希望を述べた。

 < 地味なスポーツを、もっともっと、たくさん報道して欲しい 

 実は、森。政界に足を踏み入れる前、新聞記者をしていた。だから、手の内も、よく知っている。

 この日、こう、ズバリ、指摘している。

 < マスコミは、意地が悪いですよ >

 < マスコミというのは、ココというところだけ、切り取るんですよ。前後の話しは、何にも書かないでね >

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 まさに、その言葉通りになってしまった、今回の報道。今回の、騒動。

 森の心中は、いかばかりだろうか・・・・・

 むろん、前後どころか、全部を聞いても、ひどい、人間性までも疑う、籾井勝人・現NHK会長のような輩もいる。

 今回、森のことを、キチンと世に知らしめたいと思ったのは、たまたま彼を、知っていたからかも知れない。

 しかし、一言だけ切り取り、まるでマッチポンプ手法で、報道し、「波紋を呼んでます」と、あおるのは、許せない。邪道だ。

 それでも、森を批判したい方は、石原慎太郎のくだりと、「CDカード」のくだりを、前後をきちんと書いて、報道すればいい。

 森喜朗、現在76歳。

 2019年、日本での「ラグビー ワールドカップ」の開催決定が決まったあと、森が、一息ついて、こう、問わず語りに言ったことを、今も覚えている。

 「2019年といえば・・・・・・俺・・・・81(歳)になるのかあ・・・・それまで生きて居るかなあ?・・・」

 大丈夫ですよ。多分。最上段で、見て下さいよ。そう、私は答えた。

 まだまだ、元気で馬車馬の如く、働いて欲しい。

 改めて、そう、思っている。

 本日、森は、天皇ご夫妻を、秩父宮ラグビー場に招いて、「ラグビー 日本選手権 準々決勝」を見て戴いた。

 幸い、本日の試合は、誰が見ても面白い大接戦。

 森は、日本ラグビーフットボール協会の会長として、天皇の右に座り、とかく難しいと言われるラグビーのルールを、ていねいに解説。

 これが、ニュースとして、各局が取り上げてくれれば、まだまだマイナーで、広く知られていない「ラグビー日本選手権」が、一般に広く知られるかもしれない。

 森の意図したことが、進むと良いと想う。広報じゃ、出来ないことだから。

 その尽力にも、期待したい。 

 

 

  


<リアル ボクシング ルポ> [最新情報・加筆版]元・ゲイボクサー小口幸太は、強いかも!?

2014-02-21 00:06:55 | スポーツ

 とあるボクサーの、試合が近づいていた。

 彼が、俗に「出稽古」といわれる、他のジムに足を運んでスパーリングをすると、聞き込んだ。

 彼のトレーナーに聞いた。

 ---相手は、誰なんですか?

 「宮田ボクシングジムさんの、オグチという選手です。小さい口と書く小口。あちらさんのジムへ連絡を入れて、取材の承諾をとってから行って下さい。私? 当日、付いては行けませんので」

 小口? どんなタイプのボクサーなんだろ?

 そう思って、[宮田ジム 小口]と、検索してみる。

 パソコンから出てくるデータ。その半分は、間違いや、デタラメ。とりわけ、プロボクサーの戦績は、古いのばかり。信じて書くと、恥をかく。

 しかし、一応の叩き台には、なる。

 見た。うわっ!

 「小口幸太。(おぐち・こうた)28歳。日本のゲイ ビデオ男優。実名で、出演。プロボクサー。茨城県水戸市出身」

 おいおい、おいおい(笑)!

 というのも、ちょいと衝撃的な、しかし、他人が聞いたら笑えることを思い出したから。

 かつて、林家木久蔵(現・木久扇)や、フジテレビやNHKのアナウンサーなど、ゲイやホモ&オカマの人達の実態を取材。

 それをきっかけに、新宿の、その趣味の方々が集う、その道ではチョー有名な公園や、その周辺にひっそり通い、男たち専用と半ば化した近くのラブホテル前で直撃取材したりもした。

 一発、売りのオトコの価格は、どんなに高くても5000円。気に入れば、0円。おまけに、ホテル代持ち。

 フィリピンから来た、「売春夫」に、1度だけ怪しい目つきで手招きされたが、とっとと逃げた。

 最後の締めに、その世界では一番有名な東郷健(現・故人)に、オハナシを聞こうと、カレのお店に伺った。もろ、アポ無し、直撃。

 店の扉の前で、気持ちを落ち着かさせて、大きく息を吐いて、ノック!

 「はい!」と、オトコの声。

 ぶ厚い扉が開き、東郷がいた。用件を手短に話すと、お店の中に、招き入れられた。

 私が入った途端、なんと、東郷が、カギをかけた! それも、ガチャリと音がする、見るからに重そうなカギ!

 わっ! 貞操が、奪われる。とっさに、尻に手を当てた。

 この、東郷。見かけと違い、若い頃、柔道などやっていて、結構、ケンカも強いことは聞いていた。

 彼の手には、競馬新聞。

 ---競馬、やられるんですか?

 おそるおそる、敬語で質問。

 「うん。福永祐一クンが好きなの。彼に、勝っても負けても、いつも賭けてるのよ」

 うわっ! 福永が、コレ、聞いたらどう思うかなあ?と、思いつつ、聞きたいことを、怒らせず、気を遣いながら聞き、「帰ります」と告げると、・・・何事も無く、カギを解いて開けてくれた。

 正直、ホッとしたことを、今でも覚えている。

 以来の、ゲイ。

 少し、身構えながらジムに着く。

 ホームページの写真では見ていたが、大抵、実物とは違うことが多い。例えば髪型。坊主だったり、長髪でも、茶髪だったり。やせたり、太ったり

 Dscf1499 で、この方(写真左)が、今の小口幸太。身のこなしも・・・ごく、フツー。美川憲一のように、腰を妖しくひねって歩くことも無いっ。

 スパーリング開始前。ズバリ、声をひそめて聞いちゃった。

 ---あのう・・・・ゲイ男優を、やっていらっしゃるとか?

 とたんに、大口を開けて大笑いの、小口。

 「もう、辞めてますよオ」

 「プロボクサーとして、手っ取り早く有名になれるかなあ? と思って出てみたんですけど、ど~も、変な風に有名になったみたいで(笑)。こりゃ、やっぱり、間違ってたなと思って」

 ---個人的に、そのお・・・・道の方?

 また、大口開けて笑う、小口。

 「いやあ、あれは仕事でしたから。もう、卒業しました。実は、俺、この春、結婚するんですよ」

 ---もちろん、相手の方は、女性?ですよね

 「もちろんですよオ!(笑)」

 いささか、あからさまな質問にも、明るく、さわやかに、チンポ、いや、テンポ良く答えてくれた。

 もう、実質新婚家庭状態。

 芸(ゲイ)のためなら、女房も泣かす・・・な~んて、将棋士の坂田三吉を歌った演歌の一節のことは、今後、起き無さそうだ。

 さて、この小口。

 プロボクサーとしての戦績は、8勝12敗。

 勝ち星より、負け数、多い。

 8勝のうち、KO勝ちは、たったの1つ。

 パッと見は、戦績冴えなく、見るべきものは無い、ように思える。

 2年4か月前の小原佳太との試合などは、KO負けの完敗だった。

 だが、判定負けの試合などをつぶさに調べて行くと、かなりの接戦が目に付く。

 もう1打2打、ジャッジ3人への「見栄え」足りず。もうひと踏ん張りの気持ちの強さがあれば、勝ててたかも?という試合もあった。

 その真骨頂が、スパーリングでのぞいた。

 彼は、本来スーパーライト級。相手はスーパー・ウエルター級。試合時なら2階級上だが、まったく臆することなく打ち合った。

 今までも、3~4度、スパーリングをしていると言う。

 上手いっ!

 なかなかのもん!

 いいじゃん、このボクサー!

 Dscf1456 バンバン、ぶん殴る!(写真。右側が、小口)。打つ、というより、ぶんぶん、ぶん殴る感じ。

 ガードが甘いのが、ちょいと気にはなるが、ガンガン、相手との体重差や、体の大きさなど気にせず、両腕で体ごと相手をロープ際へ、グイッと押し込み、パンチを繰り出す。

 ノーモーションの、右フック! かと、思えば、アッパー、はたまたボディ打ち。

 足を使って、スルリと、回り込むことも出来る。

 とりわけ、左右のフックが良い、

 スパーリングを見つめていた宮田博行会長の、かん高い声も、はずむ。

 ともかく、明るいジムの雰囲気の中で、「独身」最後の試合に向けて、仕上がりは、順調だった。

 対する相手は、自称「野獣」。藤中周作、27歳。金子ジム所属だ。

 2月21日の試合は、65キログラム契約。つまり、ウエルター級で組まれている。

 藤中にとっては、自らのクラスだが、小口にとっては、1階級上の、減量が少しラクなクラス。スパーリングでは、まだその上の、スーパー・ウエルター級のボクサーと難なく、むしろ押し気味に展開していたので、さほどの問題は無い。

 さて、藤中(下の試合告知のポスターの、ボクサー)の方は、すでに一足先に結婚している。

 Dscf1998

 挙式は、一昨年の7月14日。「横浜ベイクオーター」の7階にある、「クラシカベイリゾート」で、結婚披露宴を、華々しく挙げた。

 藤中は、九州の宮崎県出身。妻も、九州出身だとか。

 すでに、2人の間には、1月28日で1歳を迎えた男児、稀斗クンがいる。

 つい最近、よちよち歩きを始めたとかで、減量と、最終調整の苦しい日々のなか、精神的支えになっているように、伺える。

 この稀斗クン。藤中のブログを見る限り、めっちゃかわいい。

 おそらく、妻はこの子を抱いて、試合当日、応援にくるであろう。

 そのブログ。「特典」とすべきところを、「得点」。「バロメーター」と言うべきところを、「パラメーター」と打ってしまっているところは、あえて笑いを取っているのかな?

 「それは、どうかな?」

 そう、彼のブログの決め言葉が、返ってきそうだ。

 さて、藤中の戦績たるや、14戦して、9勝3敗2引き分け。9勝のうち、KO&TKOは、実に6勝。

 もう、戦績だけ見たら、試合結果は、想像ついちゃう。そう、したり顔で言う人は、多いであろう。

 くわえて、2011年の、全日本ウエルター級新人王だった実力の持ち主。 この2月21日の試合に勝ったら、日本ランキングに復帰となりそうだ。

 自らのブログでは、タイトルに「野獣」と付けているが、容貌も、その戦闘スタイルも、それとは違うように見える。極めて、フツー。

 せいぜい、勝った直後、リングに張られたロープに駆け上り、腕を振り回して観客の中にいる応援団の歓声に応え、あおるくらいだ。

 ようやく日本のリングを追われた、バ亀田兄弟と、その父のように、リングの内外で、ガン付けしまくったり、恫喝したりの野獣では、無い。

 試合ぶりを、記事を書くにあたって、いくつか見た。

 小口が、ガードが甘いのに較べ、この「野獣」は、距離を取られると弱点が目立つ。

 なので、勢い込んで、距離を縮めようと、大振りの左右フックを、ブンブン振り回す。

 戻しが遅いため、ボデイと、ガードが、がら空きとなりがちだ。

 それをカバーするためもあるのだろう。

 ともかく、手数が多い。パンチを、休みなく出し続けている。大振りパンチは、ヒットの確率が低いが、時に、バスン! と、狙った箇所にヒット!

 その流れで、相手をノック・ダウンや、圧倒打数を見て取ったレフェリーが、すぐさま2人の間に割って入って、藤中のレフェリー・ストップ勝ちを呼び込んでいる。

 驚くほど、委細構わず、ともかく手を出し続けている。スタミナは、小口よりありそうだ。

 さあ、どう、この試合、決着がつくか!?

 あと数日後に、ソレが後楽園ホールで見ることが出来る。

 第一試合開始の、ゴングが鳴るのは午後6時。

 全7試合が、組まれている。

 そして、この試合は、堂々のセミ・ファイナル、第6試合だ。

 「幸太~っ!」と、ちょっと、ミョウ~になよっとしたオトコの声援が飛ぶのも、この日が最後となりそうだ。

 残念ながら、テレビ中継は、無い。

 是非、ご自分の足で見に行って戴きたい。

 メインには、イケメンで、性格もさわやかで明るい、福本雄基(三迫ジム)が、ベテランの白石豊士(協栄ジム)と闘う好カードも組まれている。

 おそらく、3000円の自由席もある・・・・んじゃないかなあ。

 是非、見て欲しい試合だ。 

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 試合前日の、2月20日(木) 午後。小口幸太、藤中周作。

 共に、計量、1発、クリア!

 Dscf2028 計量後の、2人(写真、左)。

 なお、この写真は、藤中周作のブログから、無断転用させて戴きました。

 両者とも、ベスト・ファイト出来そうな予感が、しています。

 藤中は、まったく油断していない。

 「小口さんは、強い! と、思っています」と、コメントしてくれた。

 いささか古い表現ですが、「華の金曜日」、華金の夜、こんな良い試合は、めったに見られるもんじゃござんせん!

 是非、是非! 後楽園ホールへ!

 

 

 

 

 


ソチ 冬季オリンピックに、疑惑! 4年間の努力が、意図的に、おかしな採点で、文字通り「水の泡」に! 

2014-02-20 04:49:44 | スポーツ

 スポーツは、純粋に身体能力と、スピードと、技術を競い合う競技であるはず。

 その世界的規模の最大祭典が、オリンピックだ。

 ところが、今回の「ソチ 冬季オリンピック」では、どう思索しても、おかしな結果が、相次いでいる。

 その最たるものが、スピード・スケート競技だ。

 オランダの選手たちが、圧倒的にメダルを、独占。

 「そりゃ、そうだろう。この氷、オランダが作ったんだもん!」

 「自国の選手に有利に滑走出来るように、意図的に強い想いを込めて創ったんだもん!」

 そういう本音が、氷面から漂ってきそうな、疑惑。

 誰が作った? おらんだ!

 そんなダジャレすら、凍りつく。

 まさに、身も心も凍りつく展開に、なってきている。

 氷面が、滑った選手たちが、異口同音に言うのには、「気持ち、柔らか目。エッジが、氷面に喰い込む感覚が、消え去らないままだ」ということ。

 実際、滑走後の、氷面の削れ具合は、テレビ画面からも、子供でも分かる荒れようだ。

 これまでの、冬季オリンピックでは、コレほどのえぐれようは、無かった。

 むろん、オランダが国を挙げて、スピードと、技術強化に取り組んできたことは、認める。

 別に私、日本びいきでも無いし、メダルだ、メダルだ、と騒いでいるマスコミと、ネットおたくの面々を、バカか! と、冷ややかに見つめている1人だ。

 そんな私でも、この「疑惑」は、看過出来ないまでに至っている。

 微妙な硬軟が、スケート競技を狂わせたまま、幕を閉じようとしている。

 フェア、であって欲しいと願うのは、むなしいことか?

 一方、この「冬季オリンピック」は、大きな「採点」競技大会になってしまい過ぎている、という歪んだ状態も、見過ごせない。

 アッ! という間に、消えてしまう、採点数と、その国の表示。

 一体、「どういう名前」の、「どんなキャリアを持った」「どこの国の人」か!? を、事前に詳しく、公開と、表示を義務づけて戴きたい。

 「関係者」だけが、秘かに知っているような現状では、迷惑だ。不正の温床と、なりかねない。

 私は、その人たちの「背景」を徹底的に調べたい。

 好み、好き、嫌い、見た目、お国の事情を加味して、点数を記入されてはたまらない。

 この技術なら、このポイント何点。コレ失敗すると、この減点。

 そのような、細かな、細かな、さらに細かな、シロートにも、誰でも理解出来る細目を公開、事前表示して戴きたい。

 でなければ、個々の選手の、オリンピックに向けた4年間の、血のにじむような努力が、報われないではないか!

  上村愛子の涙に象徴される疑惑は、4年後は、見たくもない。

 そのなかに、日本人のジャッジもいることは、知っている。

 ほとぼりが醒めた頃、じっくりと「実態」をえぐってみようと、思っている。

 例えば、夏のオリンピックの、シンクロナイズド・スイミング

 この競技。日本チームと選手が、どんなに極めても、銀メダルはもらえても、金メダルは、未来永劫手にすることは出来ない

 わずか数か国が、独占し、仕切る。その「悪しき構造」については、稿を改める。

 再び、日本代表のコーチに就いた井村雅代

 彼女はソレを知っていて、再び「不毛の闘い」に挑もうとしている。

 中国を皮切りに、海外でも、その構造に挑み続けてきた。

 立ちはだかるむなしさを跳ね返そうとする、その厳しさと、姿勢には敬意を表するが・・・・・・