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金子みすゞ(1903-1930)「雀のかあさん」:「人間」的立場の人間と「雀」的立場の人間

2016-11-17 20:13:17 | 日記
 雀のかあさん

子供が
子雀
つかまえた。

その子の
かあさん
笑つてた。

雀の
かあさん
それみてた。

お屋根で
鳴かずに
それ見てた。

《感想》
①人間と雀は、強者と弱者。
①-2 人間と雀は、共感不能。相手の立場を理解できない。
①-3 人間の母子関係の微笑ましさが、雀の母子関係を破壊する。
②強者である人間の微笑ましい母子関係が、雀への共感不能により、あるいは雀の母子関係の存在に気づかないため、弱者である雀の母子関係を破壊し、悲しみを引き起こす。
③しかし、母雀に、人間と同じような悲しみの感情がどの程度あるか、事実的には不明。
③-2 ここでは、《雀と人間は、感情体験において同一である》と、想定されている。
③-3 だから、詩人は、実は、雀と人間でなく、人間同士の関係について述べている。
③-4 「人間」的立場の人間と、「雀」的立場の人間との関係の問題。

 A MOTHER SPARROW

A child caught a baby sparrow.
A mother of the child smiled.
A mother sparrow looked at the scene.
She looked at it on the roof in silence.
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