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映画『セブン・シスターズ』(2016):「兄弟は他人の始まり」の極限形態だ!

2020-02-25 12:14:26 | 日記
※映画『セブン・シスターズ』What Happened to Monday?(2016、米英仏ベルギー)

(1)
2073年、戦争や難民問題で主要国が滅び、「ヨーロッパ連邦」政府が成立。人口過多と食糧不足から政府は児童分配法を制定、一人っ子政策を実施した。児童分配局が2人目以降の子どもを親元から取り上げ冷凍保存する。そんな世界に7人姉妹が生まれた。
(2)
「彼女らを週に1日ずつ外出させ、共通の一人の女の子カレン・セットマンを演じる」ことで監視の目を逃れようと父親が、計画した。7人姉妹は「月曜」(長女)、「火曜」、「水曜」、「木曜」、「金曜」、「土曜」、「日曜」と名付けられた。それぞれが、それぞれの曜日に外出する。
(3)
そして30年後、7人姉妹は、優等生、反抗者、天才エンジニア、格闘家、パーティーガールなど様々な個性を持つ女性となった。彼女らは、家の外では1人の優秀な銀行員カレン・セットマンを演じる。
(4)
ところが、やがて彼女らに試練が訪れる。児童分配局が7人姉妹の存在に気付いたのだ。児童分配局長ケイマンは、7人姉妹存在の「見落とし」の責任が問われることを恐れ、暗殺部隊を送るなどして姉妹を秘かに殺そうとした。
(4)
ある日、7人のうちの1人、「マンデー」(「月曜」)が帰宅しなかった。姉妹は、従来通りに行動できなくなった。火曜日に「火曜」が外出するが、カレン・セットマンがこの日、2人いることになった。かくて「火曜」は児童分配局に捕まり、眼をえぐり取られる。(網膜認証の開錠のため。)
(5)
そして暗殺部隊による7人姉妹の部屋の急襲、追跡。「日曜」、「水曜」、「金曜」、「土曜」が、次々と殺される。だが「火曜」は児童分配局から救出された。生き残った「木曜」と「火曜」が、「月曜」の裏切りを知る。「月曜」は自分一人がカレン・セットマンとして生き残ることを計画し、他の6人の存在を児童分配局長ケイマンに密告したのだ。
(6)
「木曜」と「火曜」は、児童分配局長ケイマンが、親元から取り上げた2人目以降の子どもを冷凍保存するのでなく焼却処分することを、知り驚愕する。彼女らが、子どもらの焼却処分の動画を暴露した。ケイマンは逮捕される。そこに現れた「マンデー」(「月曜」)が「木曜」と闘う。この6人を裏切った「月曜」は死ぬ。
(7)
児童分配法は、かくて廃止された。生き残った「木曜」が銀行員カレン・セットマンとなり、「火曜」は別の人間テリーとして生きることとなった。

《感想》7人姉妹が、曜日ごとに、家の外で1人のカレン・セットマンを演じる設定が、スリリングだ。つまりヒロインが7人いる。その内の5人が死ぬストーリーはすさまじい。自分一人がカレン・セットマンとして生き残り、他の6人を殺そうと計画した「月曜」の怨念が恐ろしい。「兄弟は他人の始まり」の極限形態だ。



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