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映画『オリエント急行殺人事件』(2017年):ポアロが最も重視する「法の正義」はかろうじて保たれた!

2020-10-04 15:03:35 | 日記
(1)
オリエント急行でエドワード・ラチェット が殺される。ナイフで12か所、めった刺しだった。睡眠薬を飲まされ寝ているところを刺された。ラチェットはアメリカ人のギャングで富豪。(ラチェットは実は、デイジー・アームストロング誘拐殺人事件の犯人だ!)
(2)
ラチェットが殺されたのは憎まれ復讐されたからだ。デイジー・アームストロング誘拐殺人事件の犯人であるラチェットの12か所の傷は、彼を憎む12人の1刺しずつの犯行だった。1人が1刺ししてラチェットを殺した。
(3)
ラチェットを殺すため12人(後述①~⑫)が「オリエント急行」を予約した。殺人の計画者はハバード夫人(後述⑧)で、彼女が12人を「オリエント急行」に集めた。
(4)
かつてのデイジー・アームストロング誘拐殺人事件:幼いデイジー・アームストロングが誘拐され、身代金が要求された。父アームストロング大佐は、身代金を払ったにもかかわらず、デイジーは殺された。デイジーの母はそのとき妊娠していたが、心痛のため出産時、母子とも死亡する。絶望した父(夫)、アームストロング大佐は自殺した。
(4)-2
最初、犯人がわからず、アームストロング大佐の家のメイドのスザンヌが疑われた。担当検事がスザンヌを追い詰めた。スザンヌは自殺。その後、スザンヌの潔白が分かり、検事は責任をとって自殺した。
(5)
ラチェットこそ、デイジー誘拐犯だった。ラチェットは、名前を変え逃亡していた。上記の検事の息子が①ヘクター・マックイーンで、今やラチェットの秘書で帳簿管理をしていた。マックイーンは、父を自殺に追い込んだラチェットへの復讐の機会を狙う。
(6)
アームストロング大佐の家の使用人だった者たちは、誘拐殺人犯ラチェットを憎む。②エドワード・マスターマンは、アームストロング家の元執事。マスターマンは、今はラチェットの執事をする。③デイジーの乳母だったピラール・エストラバドス(ペネロペ・クルス)。今は女性宣教師だ。④デイジーの家庭教師だったメアリー・デプナム。⑤アームストロング家の料理人だったヒルデガルド・シュミット。今はドラゴミロフ公爵夫人の使用人。⑥ベニアミーノ・マルケス。イタリア人。アームストロング大佐の運転手だった。大佐のおかげで社会的に成功できたので、恩を大変感じている。
(7)
デイジーの母ソニアの関係者も、誘拐殺人犯ラチェットを憎む。⑦エレナ・アンドレニ伯爵夫人は死んだソニアの妹。精神が不安定。ラチェットを憎む。⑦-2 夫のルドルフ・アンドレニ伯爵は短気だが、深く妻エレナを愛する。⑧ハバード夫人(未亡人)(ミシェル・ファイファー、駒塚由衣)は、亡くなったソニアの母。殺されたデイジーはハバード夫人の孫。⑨ドラゴミロフ公爵夫人はハバード夫人の親友で、デイジーの名づけ親。
(8)
⑩ドクター・アーバスノット(黒人の医者)。アームストロング大佐はアーバスノットの上官だった。大佐は、「黒人だったが優秀なアーバスノット」が、上級学校に進み医者となるのを援助してくれた。アーバスノットは、アームストロング大佐に深く恩義を感じ、大佐を自殺に追い込んだラチェットへの復讐を誓う。
(9)
アームストロング大佐の家のメイドであるスザンヌが疑われ、彼女は自殺した。⑪スザンヌの恋人だったゲアハルト・ハードマンは、ラチェットを憎み恨む。⑫ピエール・ミシェルは「オリエント急行」の車掌だが、実はスザンヌの兄だ。車掌ミシェルが手引きして全員をラチェット個室まで案内し、殺害を可能とした。
(10)
だが車内には、もう一人の車掌がいた。それは誰かが仮装したものだった。ラチェットには、実は脅迫状が来ていた。ラチェットがマフィアを騙して偽物の超高額な美術品を売り、それがばれて殺害予告が来ていた。だからマフィアの殺し屋が車掌に仮装して、ラチェットを殺したも考えられた。(ハバード夫人が仮装の車掌を演じたとポアロは指摘する。)
(11)
ポアロ(ケネス・ブラナー)は、エドワード・ラチェット殺人事件の解明の道は、2つあると謎解きした。第1は「マフィアの殺し屋が車掌に仮装して、ラチェットを殺した」という説。第2は「オリエント急行に集まった12人が、ラチェットを殺した」という説だ。(上述(1)~(9)の通り。)
(11)-2
ポアロは、第1の説をエドワード・ラチェット殺人事件の解明の結果として、ロンドン警視庁に伝えた。ポアロは第2の説こそ真実だと思ったが、警察に言わなかった。

《感想》「エドワード・ラチェットは殺されて仕方ない」とポアロは思ったのだ。「法の正義」は、第1の説を取っても、「公」には保たれる。ポアロが最も重視する「法の正義」はかろうじて保たれた。

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