DIARY yuutu

yuuutunna toki no nikki

[笑い話] 身から出た錆び&天は自ら助る者を助く

2018-06-19 23:12:02 | 日記
ジョーは、建設作業員の新入り、40代。仕事の最初の日、昼、弁当を開けたジョーが、サンドイッチを見て、嘆いた。「ピーナツバター・サンドだ。」次の日、「また、ピーナツバター・サンドだ」と彼が嘆いた。これが、1週間も続いた。ついに仲間の作業員が言った。「何で、女房に違うサンドイッチを作ってもらわないんだ?」・・・・・・ジョーが答えた。「俺は独身だ。自分で弁当を作ってる。」
《感想》
自分で作った弁当なら、嘆くな!(「身から出た錆び」。)嘆く位なら、立派な弁当を作れ!(「天は自ら助る者を助く」。)
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1227  中原中也(1907-1937)「狂気の手紙」:この狂人は、実は、普通の人であって、狂人でない!独自の《感情と欲望》、《ポリシー》、《意図》を持つ普通の人だ!

2018-06-19 19:32:30 | 日記
 狂気の手紙 A mad letter

袖の振合ひ他生(タショウ)の縁 Our rerationship is the destiny to accidentally meet each other.
僕事(ボクゴト)、気違ひには御座候(ゴザソウラ)へども As for me, I am mad,
格別害も致し申さず候間 but I don't especially hurt anyone.
折角(セッカク)御一興とは思召(オボシメ)され候て As you are voluntarily interested in me,
何卒(ナニトゾ)気の違つた所なぞ please look at me
御高覧の程伏而懇願仕候(フシテコンガンツカマツリソウロウ) in what ways I am mad.

《感想1》
自分は狂った。だがそれを誰かに語りたい。自分に対してでも誰でもいい。縁のある人間に語りたい。
《感想1ー2》
詩人は人間に語りたい。語る相手は、ただし擬人化可能なら、犬でも豚でも木でもかまわない。
《感想1ー3》
詩人の狂気は、人間を認識できるから、その限りでは狂気の程度は軽い。
《感想1ー4》
そして、この狂人は人に危害を加えない。無害だ。

陳述(ノブレバ)此度(コタビ)は気がフーッと致し As a matter of fact, I have fainted,
キンポーゲとこそ相成候(アイナリソウロウ) and become a plant called kinpoge.
野辺(ノベ)の草穂と春の空 Ears of wild grasses and the sky in spring
何仔細(シサイ)あるわけにも無之(コレナク)候処 are not changed.
タンポポや、煙の族(ヤカラ)とは相成候間 As I have become a kind of dandelion or smoke,
一筆御知らせ申上候 I write a letter to you.

《感想2》
詩人の狂気の程度が示される。「気がフーッといたし」、キンポーゲ、野辺の草穂、春の空、タンポポ、煙の族(ヤカラ)だ。
《感想2ー2》
穏やかな狂気だ。植物!しかも花や穂であり豊穣だ。のどかな春の空であり、とらえがたく穏和な煙だ。

猶(ナオ)、また近日日蔭(ヒカゲ)など見申し候節は By the way, if I see you in the near future,
早速参上、羅宇(ラウ)換へや紙芝居のことなぞ I immediately come to meet you, and talk details
詳しく御話し申し上候 about tabacco pipe cleaning and pcturecard shows.
お葱(ネギ)や塩のことにても相当お話し申上候 I also talk a lot about green onions and salt.
否、地球のことにてもメリーゴーランドのことにても Not only such things, I also talk about the earth, a merry-go-round,
お鉢のことにても火箸(ヒバシ)のことにても何にても御話申上可候(オハナシモウシアグベクソウロウ)匆(ソウソウ a bawl, and fire chopsticks, and anything whatever. God-bye.

《感想3》
詩人が狂人として話したいテーマがある。羅宇換え(煙管は雁首・羅宇・吸口からなるが、羅宇を交換すること)、紙芝居、お葱、塩、地球、メリーゴーランド、お鉢、火箸だ。日常的な決まった仕事、用事、食事、道具、娯楽。また自然物としての地球。晴れの空間のメリーゴランド。
《感想3ー2》
要するに、この狂人は他の人間と関わる諸関係に興味がない。彼はおおかたにおいて植物だ。また実生活に関心がない。彼は「遊ぶ人」(ホモ・ルーデンス)だ。
《感想4》
詩人は、以下のような狂人になりたい。(ア)害は与えない&穏やか。(イ)植物のような存在。(ウ)花や穂のように豊穣。(エ)春の空のようにのどか。(オ)煙のように、とらえがたく穏和。(カ)他の人間と関わる諸関係の忌避。(キ)実生活への無関心。(ク)「遊ぶ人」(ホモ・ルーデンス)であること。(Cf. 文化の本質は「遊び」である。)
《感想4-2》
このような狂人は、実は、普通の人であって、狂人でない。独自の《感情と欲望》(例えば性向、選好など)、《ポリシー》(信念・理想)、《意図》を持ち、それらに基づいて行動する普通の人だ。
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