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魅惑のワインと出会う100の方法

デイリーからカルトワインまで、日々探し求めては飲んだくれているワイン屋のおはなし。

ランタンの陰で

2013年02月24日 | ワイン ~2020年
長崎ランタンフェスティバルもいよいよ最終日です。


とても賑やかです。

近所の孔子廟などは普段の様子ではあり得ないくらいの多くの人が歩いてい
ました。(これは後から記事を書きます)

ずっとこんな賑わう町であれば良いのでしょうが、そんな訳にもいきませんよね。

当店ではランタンフェス効果はゼロに近いと思います。むしろ道が混んで
配達が不自由になるくらいです。



・・・・・そんなランフェスの陰で着々と「TPP」交渉が進んでいますねえ。

いったんテーブルに着くと脱退は出来ないので危険でした。
例外品目なんてほぼ認められなくて、仮に認められても「コメだけ」かもし
れませんね。すべては既定路線で進んでいて、政府やマスコミはポーズをし
ているだけでしょうね。

安価な海外製品や食品が出回ると、ますますデフレは泥沼化しそうです。
利益額は減り、企業、主に内需頼りのところ(当店もです)は収益が上がらず、
さらに消費税が上がるわけですから・・・・・

その他保険、年金、司法、医療にまで影響は及びそうで不安は募ります。


うわっ、どうなるんでしょう!


ちなみにワインはたいして安くなりません。確か関税は1ℓ120円程度ですから。
安ワインでも高級ワインでも同じです。


確かに800円のワインが680円になると割安感も出るでしょう。
でも2500円が2380円とか、5980円が5860円とかなってもあまり意味がないよ
うな気もします。

もちろん35000円のワインでも34880円にはなるんですよ、一応ね。


アメリカの他オーストラリア、ニュージーランド、チリなどがワイン関係では
含まれるでしょう。




さて、今夜はこれ。その関係するかもしれないチリのワインです。






2010 コノスル 20バレル メルロ
   (チリ、メルロ種、赤、2千円台、TPPに参加しても2千円台)


香りはブラックチェリー、カシス、イチゴ、ハーブやミント、紫色の土など。
イノシンサン的旨味まで香ってきます。


味わいはやはり超濃厚。コノスルシリーズはみんな濃厚です。厚みがありながら
スタイリッシュさをちゃんと備えていて、ヴォリューム感の割にスマートさ
が感じられます。

くっきりと縁取られた果実味に、スパイシーさと切れがあります。
やはりコストパフォーマンスは素晴らしくて他国よりもチリは、いや、コノス
ルシリーズはさすがだと思います。(ピノだけはまだまだですけどね)

グラスに付くワインの涙はくっきりと出て、飲んだ後もグラスは紫色がすごく
残ります。

不安なTPPによって流す血の色のようですらあります。

でもワインは大変美味しくて、その不安と美味しさのギャップこそがグローバ
リズムというものなのでしょう。


複雑でちょっと真面目に考えさせられた夜でした。

ワインを飲んでも幸せなわけですが、もっと多くの人々(日本人だけに限らず)
が、幸せいっぱいとまでは言わないまでも、無事なんとかやっていける状況や
システムがあったら良いなあ・・・・・と思うのです。



追記:ワイン関税は1本当たり約94円程度でした。そしてチリの関しては
   2国間のEPA協定ですでにあまり関税はかからない状態です。

コメント
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