King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

焙煎方法

2010年05月09日 13時24分53秒 | 珈琲
先日ワイルド珈琲にディスカバリーの焙煎教室の詳細
を聞きに行った時に、ディスカバリーの説明を一通り
聞き小型なのに全ての機能を備えなおかつインテリア
的にもかっこいいので激しくほしいと思いました。

しかし、煎れるのは250gということで個人の趣味には
いいのですが、人にも分けてあげるとなると何度も
焙煎しないといけませんし、気持ち的に1kg位焼けない
と機能として完全ではないのではないかと疑ってしまい
ます。

ただ、これは今売れに売れているらしく、何ヶ月待ちと
言う状態らしいです。

焙煎機が身近に感じられる機械ですが、アマチュアが
必要とする機能としてはオーバースペックなのではと
思います。

しかし、最近は喫茶店や挽き売りでも客足がよくなくて
少量焙煎の需要は強いのだとか。

サンプルロースターだけで行列の出来る喫茶店なんて
都内なら珍しくないので、ディスカバリーで少ない
お客さん向けに細かい需要を掘り起こしていくという
スタイルは今後重要なのでしょうか。

サンプルロースターが4万円で買えるのに対してディスカバリー
は399000円と十倍もします。

煎ったろうだと15万くらいで月産一俵くらいの店で使われて
います。

ただ味つくりということで見るとやはり排気をコントロール
できて釜温度管理を出来ないといつも味が違うということに
なるし、常連のユーザーをつかむのは難しいのではないで
しょうか。

昨日の体験で、ディスカバリーの説明を聞いた時には解らない
事がああなるほどと気がついたことがありました。

自分で焙煎機を作る人たちもいろんなところに温度計やら
センサーやらを刺してパソコンでデーターをとったりして
色々やっているらしいのですが、しかし、それがなにになる
かまで考えてやっている事ではない様なのです。

プロの焙煎の人たちも焙煎機に付きっ切りで焙煎する人より
ある程度はほっぽといてハゼが起きた時に火を調整したり
排気を開いてチャフを飛ばしたりという作業がはいるらしい
のですが、味を作るというのはもっぱら2ハゼに至る時間と
火を止める時期の見極めになるようです。

しかし、じゃあなぜ排気温度計はついているのか。

その答えにつながったのがニュートラルで焼いた豆という
言葉です。

火は1.8で排気開放ニュートラルで焼いた豆で一切何も
いじらないで焼いた味との事で試飲させてもらいました。

イメージとしては、何もしなくても焙煎曲線が極端な
動きにならない釜温度変化を生むドラム構造ということ
なのでしょう。

そうしたら、排気温度というのも排気をどの程度絞ったり
開いたりして釜温度にどのように変化が及ぶか知るには
必要なものというのが解りました。

これは200℃程度のキッチン用のものでいいので簡単に
取り付けられます。

最初の釜温度の低いうちに排気温度もあげて焙煎するのが
いいのか、最初は弱火で排気を絞りよく言う蒸らしという
過程をとるのがいいのか人によりまちまちですが、豆が
甘みと香りを備えるという状況に持っていくにはそう何通り
も方法はないようです。

そして色々な勘違いを生むのは、人それぞれの持っている
釜で温度の現れ方も温度の変化の違いも差があり、それを
共通して体験している人は極わずかなので、人それぞれの
焙煎理論がさも正しいかのような印象でまかり通っている
のです。

自家焙煎の喫茶店などは市販の釜に様々な改造を施し、
自分の世界というバリアを張っているため、余計一般論的な
会話はできず素人がマスターに自分も焙煎を始めたがこうした
らどうなるかなどと相談しても厚いバリアを破る事はできず
彼の珈琲外宇宙に弾き飛ばされることになります。

といってネットでよく見る焙煎教室とか開業相談とかいう
ものに申し込むと複雑な集金システムに取り込まれ目的の
正しい焙煎という宇宙の前に独自の小宇宙群への旅が始まり
そこをうまく泳ぎきっても正しい海にはたどり着けるか
解らない複雑な構造になって居るようです。

そんな中で、ニュートラルという焙煎概念と釜温度と排気
温度の関係をイメージして行くというのは、ひとつの目的へ
たどり着く道しるべになるような気がします。
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