King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

天狗滑落

2018年01月11日 23時56分33秒 | スキー

二日目も晴天で寒い日でした。夜は雪だったらしく、堅いカリカリの雪の上に新雪がわずかに乗るという誰も踏んでいない斜面を滑る気持ちの良い朝の後はもう難易度の下がった草津ではもはややることはない感じがします。本白根の壁も青葉山も前来た時にはブッシュや岩がところどころ出ていたのが、すっかり見えなくなりどこも皆踏まれて堅く締まっています。こうなるとこぶもなく堅い氷の様な斜面ばかりであっという間に滑れてしまい筋力もいらずいくらでも滑れるのですが、それだとただ移動しているだけの様な感覚に陥り前回来て何を目指していたのかもぼんやりとしてしまう感じでした。それでもこんな斜面でどんな滑り方をみんなしているのかとリフトから観察していると私が以前陥った感覚と同じ滑りなのに気が付きます。スピードの出る凍った斜面では出だしの斜度のある部分をいかに滑るかが重要で、スピードをつけて最初から大きく滑り出すとただその勢いで最後まで適当に滑ってしまい何の練習にもならないのです。特に出だしは重要でここをいかにコントロールできるかで小回りの精度なり、ターンの精度なりの練習と感覚がつかめます。そんなことを思いつつ一日過ごし、リフトも終わりに近づいたので一番下のまで降りて最後は納得いくまで天狗の壁を滑ってみようと思いました。いつもべちゃべちゃか凍っているかのこの斜面は難易度が高く、いいコンデションで練習できる感じでもありません。特に凍ったこぶの斜面では全く歯が立たずいつも敬遠していました。まだ、雪が十分ついておらずあちこちでブッシュや土が出ておりコース取りも難しくコブもそろってついていません。いつもできるコブラインのところもまだコブになっておらず、唯一まっすぐ降りられるだけの雪付きがあります。コブがないとあまり斜度も感じずこれなら練習できると出だしの滑り出しを気を付けて小刻みに刻むことを心して降りたところ最初に入れた板が斜面をかまずにつるりと滑り背中から斜面に落ちました。そのまま数メートル落ちて止まりませんでした。あれ止まらないと思っていると凸凹に頭やら腰が当たり体が弾みだしたのでこれは危険だと感じだしたころやっと止まりました。こんな長く滑落したのは初心者の頃いきなり上級者コースに連れていかれて落ちた経験以来のことです。しかも今回は凍った斜面で堅く急な斜面であり、いつも滑っているところで完全になめていたのと最後の方で筋力が思ったより落ちていたということで不意を突かれて落ちてしまったのでしょう。これは気持ちにもプライドにも打撃を与えもう一度天狗の壁に真摯に取り組まなくてはならないという気持ちにさせました。いつも後回しにしてきたものが越えなくてはならないものに感じました。今度来るときには気持も体力も満タンのうちに再挑戦しようと誓い口惜しさとみじめさを抱きながら温泉に向かいました。

コメント
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