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King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

『愛しい骨』読了。

2011年09月06日 09時15分19秒 | 読書


今回も前回と同じ、本屋店頭で本の帯の文字により選ばれた本です。

『愛しい骨』です。

この本も失敗だったかもしれません。

アメリカの田舎町が舞台ですが、そこはまるでワンダーランドです。

登場人物がそれぞれ物語を持っており、それが時代の壁に守られて
いつまでもいつまでも昔のままで、それがなぜそうなったかという
開放がされるとぎしぎしと諸々が軋むのが実感されます。

多分現在でもアメリカの田舎はこんななのでしょう。

セールスマンが偶然夢の国のような町にまぎれてしまいそこからウラシマ状態
になるような話がよくありますが、似たような特別な町はどこの田舎にも
あるのでしょう。

そして、その田舎には必ず秘められた秘密があるのだと思われます。

でもそういった秘密をいちいち暴いて面白いでしょうか。

人それぞれ触れたくない過去もあります。

それをリプレーされるようなこの本は、物語を通してきっと自分の心を
透かして見るようなものなのかもしれません。

丸きりすっきり過去に何もない人が読めばそれはそれでいやな事を
心に刻む事になるでしょうし、過去に身内の不幸などあると読み進めるのも
苦痛になるでしょう。

それだけ読み手を選ぶという事になると思います。

それが読みたいミステリー一位というのは疑問ありです。

また、そういう本を選んでしまう自分の選択も問題ありなのを自覚しました。