King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

『骸骨ビルの庭(上)』/宮本輝読んだ

2009年11月25日 12時23分45秒 | 読書
流転の海はどこかの雑誌で連載を開始しているのを
ちらっみました。このシリーズは長いです。本から
本の出る間が長いというのもありますが、待っている
人は多いと思います。



『骸骨ビルの庭(上)』

宮本輝の本を読むのは久しぶりですが、出て来るものが
皆なじみのプロットなので作者としてもうネタがなくなって
いるのではと思います。

淀川橋の畔のビルというのも流転の海のシリーズに
出てくる情景だし、戦後のごたごたで肺炎になった人や
輸送業で成功した人、定食屋で働く女性などみんなどこか
で出てきた人につながります。

ファンとしたら、早く続きを書けと思っているのでは。

しかし、もう続きがないのかとふと思ってしまいます。

それに自分史的なものだと今の自分の年齢に近づくと
書きづらいのも想像できます。

ただ、待っているうちに死んでしまうファンもたくさんいると
最近思います。

昭和を象徴する人がどんどんなくなってる昨今の訃報の数を
みるとやはり早くシリーズを進めるべきではないかと思います。

そうなるとこの小説は、なんのためということになります。
喜ぶファンもいるでしょうが、私はなぜなんだという思いに
駆られます。早くシリーズを完結してほしい。この本で足踏み
しているより、もっと新しい物にチャレンジするなり、テーマに
挑むなりしてもらいたいというもどかしい物を感じます。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする