ソウ５

四作目のレビューに「二作目の時点で五作目までのプロットが出来上がってるとしたら、次回こそ必見！」と書いた、ソリッド・シチュエーション・ホラーシリーズ五作目『ソウ５』を観てきました。
★★

さすがに今回は最初からネタバレで書かないと何も書けない内容だったので、前作のオチも絡めてネタバレ全開でいきます。

ネタバレ
三作目と四作目が実は同じ時間軸で、対をなす複雑なパズルだったという点で考えれば、あれはあれでなかなかなシナリオだったなぁなんて思い返しながら、前作のラストで謀らずとも２度目の死を迎えさせられたジグソーを思うと、さすがにもう復活することも彼がさらなる仕掛けを残してる事も無いだろうと想像しながらの鑑賞。

でも、しっかり残してました。
後継者に全てを託す為のミッションを。
それも三作目と四作目はその為の切欠だったという扱いで。

でもね、どうなんでしょうこの後継者。
いかにも手作りな、もしかしたら本当に一人で作ってるのでは？と思わせる鉄工屋仕事の拷問用具がジグソーの持ち味だったはずが、彼が作るものはまるで大がかりなアトラクション。
こんなもん一人で作れる訳がないやん！と突っ込みたくなるくらいに、全然ジグソー風じゃないものばかりだし、ジグソーの思想なんて全く継いでいない邪魔者は消すという思考は変わらないまま映画は終わる。

『ソウ』シリーズを継ぐには全くの役不足じゃないですか？

今回の映画はジグソーが後継者の為に計画した筋書きを描きながら、後継者がその役割を果たして六作目に続くというストーリー展開でしたが、この後味では今後のこのシリーズが思いやられます。
納得がいかないだけに、これまでの中で一番蛇足感が満ちてます。
次回、ジグソーの意思に沿わなかった罪で彼も裁かれるなら納得行くけど、これ以上蛇足を続けての辻褄だけ合わせて行くのはもう無理なのでは？

「え？！そうだったの？！」というような驚きが全く無かったのは今回が初めて。

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