風の数え方

私の身の回りのちょっとした出来事

アメリカデイゴ

2008年06月11日 | 清水ともゑ帳
家のそばにある、1本のアメリカデイゴの木が好き。
アメリカデイゴが好きなのではなくて、この場所にあるこの木だから好きなのだ。
花の時期が終わると、枝はすっかり取り払われて、幹だけになる。
無骨な感じだけど雄雄しくて、頼りがいのある雰囲気をかもし出している。



その年、秋から冬にかけての季節が私をさらに虚ろにさせたのか、とっても気落ちした時期があった。
そんなとき、まぶしさにふと空を仰ぐと、幹の間から差し込んできた陽光が柔らかく美しかった。
眺めているうちに、私の心の氷がわずかに解け出しているのを感じた。



春、幹のふしぶしから、新芽が次々と顔を出す。
みるみるうちに幹は若葉でおおわれ、初夏、真っ赤な花で彩られる。
今年も華やぎの季節を迎えた。



この木の下を通り過ぎるときはいつも、そっと挨拶する。
「おかげさまで元気でやってます」と。

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