スウェーデン生活+その後

2010-2013年スウェーデンに在住し帰国。雑記、鳥・植物の写真
*海外情報はその当時のもの。
*禁無断転載

スウェーデンの医師と話をしてみてその3

2012-09-08 22:05:51 | スウェーデン生活情報
そして医師の働く環境であるが、これはどうも日本とは比較にならぬ様である。
その医師曰く「今週は非常に忙しかった」。外来が忙しかったのだという。ではその外来にはどのくらいの患者さんが来ていたのか?と聞くと、朝9時から午後4時までで合計6人なのだという。日本の医師は聞く限りでは午前中だけで30人程度の外来をこなすケースは珍しくない筈である。またこちらでは電子カルテの記入も、原則としてマイクに記載事項を話して録音し、それを医療秘書が後でタイプする、というパターンを取っている様である。
また日本の医師の場合、当直の翌日も通常の勤務を続ける事が問題になっているが、スウェーデンの場合は完全にオフである。勤務時間の管理は非常に厳格であり、外科などでも手術中に医師の勤務時間が終了すると、手術が途中でも他の医師に引き継いで帰ってしまうという話も聞いた。また当直勤務が続く週があった場合、勤務時間調整の都合上勤務時間が一ケタ時間になってしまう週が後で出現する事もあるらしい。いずれにしても医療従事者の労務管理の面では日本と比較にならない事は確かのようだ。ただ反面、患者さんの待ち時間などは犠牲にされてしまう傾向はある様で、特に専門医へのアクセスの悪さが折り紙つきなのは以前も書いた通りである。
医療機関その2
また、この場合最大の問題になるのが夏休みである。夏休みはスタッフが一気にいなくなるのは病院とて例外では無いわけで、その間はスタッフのやりくりは危機的になるようだ。以下の記事をご覧あれ。
http://www.thelocal.se/43124/20120910/
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スウェーデンの医師と話をしてみてその2

2012-09-08 21:42:20 | スウェーデン生活情報
そして、スウェーデンでは薬剤の使用量がどうも日本とは違うらしい、と言うのは以前も書いた通り。
鎮痛薬
この薬剤の使用量をどこかでチェックする事は出来ないか?と聞くと、FASSというホームページがあるとの事。
FASS
FASSというのはFarmaceutiska Specialiteter i Sverige(英:Pharmaceutical Specialties in Sweden)の略で、ここでスウェーデンで扱われる医薬品の情報が集積されているようだ。ページの右上にFASS för allmänheten(一般向け情報)、FASS för förskrivare(処方者向け情報・要するに医療従事者向け)と並んでいる。例えばこれをFASS för förskrivareにして、鎮痛薬で良く見かけるボルタレンVoltarenをLäkemedelsnamn(薬剤名)の欄に打ち込めば薬剤の情報が見れる筈である。あるいは薬品名のジクロフェナクDiclofenacをSubstans(物質名)の欄に打ち込むのでも可であるが、この場合途中でスウェーデン語のDiklofenakに誘導されるかと思う。
もちろん情報は全てスウェーデン語なので、いちいちGoogle翻訳で翻訳にかけながら確認する必要があるが、ざっと見ると大人の一日最大服用量は150mgで、日本の100mgと比べるとかなり多い。やはり原則は日本よりも多くの容量が処方されるケースが多い様である。
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スウェーデンの医師と話をしてみてその1

2012-09-08 21:10:05 | スウェーデン生活情報
さてたまたまと言うか、スウェーデン人の医師と話をする機会があった。色々興味深い話が聞けたので適宜書いて行きたい。
スウェーデンの医療とくれば、国民総背番号制が有名である。実際病院に行くと、この番号さえあれば他にカルテ番号などは不要である。良く日本で「日本もスウェーデンを見習って、国民総背番号制を導入し、日本全国どこの病院を受診してもすぐに医療情報が見れる様にしよう!」という意見が見られるのだが。。。結論から言えばこの意見は半分正しく、半分間違っていると言えよう。
スウェーデンの場合、医療情報が閲覧できるのはあくまで「その県の中」の医療機関の情報なのだ。例えばストックホルムの医師がヨーテポリの患者さんのデータを簡単に閲覧できるかと言うと、そうは行かない。患者さんの同意を得た上で、医療情報をヨーテポリから転送して貰う必要があるのである。ただこのデータは紙ではなくオンライン上で転送可能らしいので、日本よりも楽と言えば楽である。
また医療情報が閲覧可能と言っても担当医が無制限に患者さんの記録を見れる訳ではない。基本的には「患者さんの同意を得た上で」閲覧する、という原則がある。またどうも医師の書いた診療記録は基本的には医師は閲覧可能らしいのだが、臨床心理士、歯科医師などの診療記録は必ずしもそうではないようである。当然と言えば当然であるが「患者さんの医療情報がトップシークレットである」というのは洋の東西を問わない現象である。地位の高い政治家、あるいは大企業の社長さんなどを思い浮かべて頂ければ良い。彼等がもし重病を抱えて余命がどのくらい、などという情報が外部に流出してしまったら、それが彼等の政治的影響力にたちどころに影響する事は容易に想像できよう。
ただ、歯科医師の記録が見れないと言っても、患者さんのアレルギーの情報、あるいは処方された薬の名前などは医師ならば全て閲覧できると言っていた。ただこれがこの近辺だけの話か、全スウェーデンで共通の話なのかは知らない。念のため。
スウェーデンの行政雑感その2
なお、この国民総背番号制でもう一つ触れるべき事がある。オンライン処方箋である。日本で処方箋と言えば紙に打ち出されて医師がサインし、これを患者さんが薬局に持って行って薬を受け取る、というパターンであると思うが、スウェーデンの場合データが紙ではなく電子データベースに送られ、患者さんは紙を持たずに薬局に行く。そして薬局で国民番号を打ち込むとオンライン上で処方内容が確認でき、薬が処方されるのである。
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タチアオイ

2012-09-08 20:23:37 | スウェーデンの動植物
さて、これは2年前に紹介した花。
花その1
花その2
日本では見ない花。。と書いてしまったが、日本にもしっかりある花である。名前はタチアオイ。スウェーデン名はStockrosである。確かクロアチアのシパン島にも生えていた。かなり背の高い草である。
Wikipedia「タチアオイ」

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ヤナギハナガサ

2012-09-08 18:50:27 | スウェーデンの動植物
さて、少し間があいてしまったが、こちらは昨年も紹介した花。
秋の花その4
こちらの花、ヤナギハナガサというらしい。スウェーデン名はJätteverbena。南米が原産の様である。日本にも帰化している様だ。昨年も秋口に咲いていたが、今年も今頃が開花時期の様である。
Wikipedia「ヤナギハナガサ」

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