新型コロナウイルスの感染拡大以来、急激に増加したのがWebを通じたコミュニケーション(Zoom、Skypeなど)である。これに関する雑感。
1)Webでのコミュニケーションは「実際に会いに行くよりも楽で、仕事時間が短くて済む」という印象がある。しかしこの間ニュースで「意外にも、コロナウイルス騒動が始まってから、Webを介した仕事量が増えて前よりも忙しくなってしまった」という話をやっていた。こちら、事実である。
Webでの仕事は移動時間がなく、一見すると楽に見える反面、「隙間なく仕事が詰め込まれる」「特定の個人に仕事が集中する」という傾向があり(おそらく後者はWebの仕事の職場内における認知が十分でない、という面もあるのであろう)、やってみるとかなり消耗する。これは今後組織として、個人の疲労を考慮したシステムを作っていく必要があるだろう。
2)Webでの会話は対面の会話には劣る。まず視線がしっかり合わない。考えてみれば画面の中央にカメラがないので当然のことであるが、相手と視線がしっかり合わない状態で会話するのはどうやっても違和感がぬぐえない。
あと会話が「ワンテンポ遅れる」。通信状態が良くてもわずかに相手との反応が合わない。相手が質問してきた時に「相手の質問が終わったと思って」返答を初めてしまうと、実はまだ相手は質問を続けている最中だった、というトラブルが結構多い。恐らく意識してゆっくり会話をするように努力する必要があるのだろう。
あとは声の質や画像の粗さなどの問題もある。このあたり、もし「お金で解決する」部分があるなら投資は惜しんではならないと思う。神は細部に宿るというか、コミュニケーションにおける投資は決して無駄金ではない。
3)あまり大人数での会議には向いていないツールのように思う。2-3人程度での会話が一番しっくりくる感じがある。大人数になってくると会話に参加せず「オブザーバー」になってしまう人が出てくる。しかも「オブザーバー」になるのが実際の会議よりもはるかに簡単なのである。自分の感覚では、あまりに大人数での会議になりそうなときは人数を減らし、代わりに会議を2回に分ける方が良いのではと思う。
4)ただ、色々問題があっても遠方に住む相手とコミュニケーションをする時にはWeb会議は便利である。恐らくは新型コロナウイルス感染が落ち着いた後でもWebのコミュニケーションは職場で長く使われるだろう。ただ上記の問題点があるので、今後とも対面のコミュニケーションよりは劣るツールとして使われるのでは、と予想する。
5)蛇足ながら同僚に「Web会議だったら、『上半身だけスーツで、下半身は短パンで参加できますね!』」と持ち掛けたら、「それってスリルを味わう以外にあまりメリットはないんじゃ。。」と返された。確かに。
まあ、色々あってもこれが新型コロナウイルスのもたらした時代の進歩であることは間違いないだろう。頑張って時代に乗り遅れないようにして行かなくては。
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