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スウェーデン生活+その後

2010-2013年スウェーデンに在住し帰国。雑記、鳥・植物の写真
*海外情報はその当時のもの。
*禁無断転載

飛ぶ馬

2020-01-07 23:38:55 | 考えてみたこと
先を考えるといろいろ心配のタネは尽きないが、心配もほどほどに。楽観主義も大事であろう。昔聞いたアメリカのジョーク。

ある男が罪をおかして王から死刑宣告を受けた。男は王に対して「1年以内に、馬が空を飛ぶようにしてみせます。だから死刑を延期してください」と懇願し、それを聞いた王は「1年以内に出来なければ死刑」として男を仮釈放した。牢屋から出てきた男に友人が走り寄ってきて言う。「仮釈放おめでとう。しかし、お前、一体どうするんだ?馬が空を飛ぶなんて、そりゃ無理だろう、いくら何でも!」。すると男はにっこり笑ってこう言った。
「そんなことはないさ。俺は3対1で王よりも俺の方が有利だと思っているぜ。1年以内にこっちには3つの可能性があるんだ。まず、王が死ぬかも知れない。次に俺が死ぬかも知れない。最後に、馬が本当に空を飛ぶかも知れないじゃないか!」。

まあ、これは極端な話かも知れないが、それこそ「本当に馬が空を飛ぶかも知れない」のである。悲観的なことばかり考えていても仕方ない。
未来について

評価される

2020-01-04 23:35:49 | 考えてみたこと
スウェーデン時代の上司の思い出。かつてその上司がアメリカに留学していた時のことを思い出して言っていたこと。

――全く経験のない外国で生活をすると、『自分が守られていない、裸の状況』で過ごすことになる。周囲が自分をどう評価しているのかも分からない。こういう状況で過ごすことはストレスも多いが、これによって成長することも多い。以前something goodと言ったのはこういう面もあったのだ。
something good, something bad

自分のほうが人を評価するのは、ストレスはあるが比較的気は楽といえる。特に短所を見つけてあげつらうのは実に簡単である。しかし「人から評価され、ふるいにかけられる」体験は大変なものだ。ただ他人に評価されて選別を受ける、という体験は人生のどんなステージでも絶対について回るし、それに挑む真剣勝負は間違いなく自分を成長させる。それは信じていて良いのではないかと思う。
新人たちを見て

そつなく

2019-12-27 01:03:41 | 考えてみたこと
「何をやらせてもそつなく出来る」というのは皆のあこがれである。仕事もプライベートもスマートそのもの、そんな人間がいたら自分だってうらやましいと感じる。ただ、現実のところどうなのか。仕事を20年近く続けてきて、確かに「何でもそつなくやる」人で優秀な人もいた。ただ「不器用ながら一つの仕事に果敢に取り組んで優秀な仕事を残した」というタイプも、これまた同じくらい多いのである。世の中は広く、人を評価する尺度などいくらでも存在する。だいたい何かに不器用な人間ほど、他の方面には才覚をもっていたりするのが常である。
ジャイナ教徒のこと
新人たちを見て
そんな中で、職場の若い人を見てちょっとだけ危惧するのが、どうも最近の若い人が「何でもそつなく」できることを求めすぎている、さらに若い人たちがこれまで周囲から「何でもそつなく」こなせることを要求されすぎてきた印象を受ける、ということ。何というか、「役に立っても立たなくても良いから、もっとじっくり、興味を持ったことに取り組む」時間を持っても良いのではないだろうか?「仕事でも趣味でも雑学でもなんでもよいので、こっちが驚くほど突き詰めて追い求めたもの」を持った若い人を最近見かけないのである。まあ、ただの印象でしかないので何とも言えないのだが。オジサンの繰り言でした。

親分

2019-12-22 23:27:54 | 考えてみたこと
先日の会食の時に話題に上がったこと。会食の相手の一人はアメリカでの勤務経験をお持ちであったのだ。
会食2019その49

確か山本七平の本に書いてあったことである。第二次世界大戦初期、日本軍がフィリピンを占領してアメリカ人を捕虜とした。捕虜収容所が作られ、見ず知らずのアメリカ人たちが共同生活を送ることとなる。すると捕虜たちは代表を決め、系統的な組織を作りだして役割を分担し、その「組織図」の中で暮らそうとし始める。やがて戦争が進み今度はアメリカ軍がフィリピンを奪還して日本人たちが捕虜となる。すると捕虜収容所の内部では隠然たる影響力を保持する「親分」とでもいうべきリーダーが何名か現れ、彼らが中心となったグループが複数個、互いに政治的取り引きを繰り返しながら収容所での政治を取り仕切るようになった――という。
こちら、日本で再度暮らして数年を経ると、何となく感覚的に共感を覚えることである。日本の社会は「小さな親分」をいくつも生み出すようになっているように感じる。1つの組織であっても、組織内部のあちこちに「親分」たちがいて、その親分たちに十分に根回しが行けば話が進むのである。逆に、その「親分」の中の一人でも、強硬に反対する人が出てくると、話は頓挫してしまう。なので内部調整にかなりの労力が必要となる。小さい組織であれば比較的何とかなるが、この構造のまま組織が大きくなるとこれは、中々に大変である。必然的に全ての「親分」たちが納得しやすい、無難かつ角のとれた意見でないと、組織の中を通過しなくなってしまう。

よく「これからの変化の早い時代に適応するために、トップダウン型の組織を導入するべきだ」という意見が聞かれたりもするが、これはおそらく日本人の歴史と文化から考えると、かなり実現が難しいように感じる。日本人が作る組織というのはどうやっても「小さな複数の親分」を生み出すようになっているのだと思う。ただ、変化が著しく早い現代に、これでどうやって変化に対応するのか、考える必要があるだろう。
日本型組織の病を考える
自分が考えるところでは、「少し、組織のサイズを落とすこと」というのが必要になってくるのではないかと思う。人の数を減らして意思決定を速め、その分技術を活用して人手不足に対応する、という形をとるのでは。。と思うが、如何。
小さな組織

中心

2019-11-10 23:54:42 | 考えてみたこと
もと楽天イーグルス監督・野村克也氏の語録は時々参考にするのだが、その中で思い出したもの。
「中心なき組織は機能しない」。これは結構その通りで、人数が多くとも指揮系統がはっきりしなかったり、あるいは指揮権を持っているはずの人物がモチベーションに欠けていたりすると、いくら人数がいても「組織」としては機能しなかったりする。逆もまた真なりで、人数が少なめでもリーダーを中心に結束していれば大人数の組織よりも結果を出せることもありうる。組織の中心となるべき人間に必要なもの--それは覚悟である。自己犠牲もいとわぬ覚悟を持つ人が中心にいれば、組織というのは機能するのである--ちょっと思い出したので書きとめておきたい。
時代を超えて

人の歴史

2019-11-04 23:50:51 | 考えてみたこと
「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」そうであるが、これは人の行動予測にも当てはまる。人が過去どう行動してきたかを見れば、今後その人がどう行動するかも、ある程度は予測することができるように思う。
例えば転職である。身軽に、かつ頻繁に転職を繰り返してきた人は、仮に就職してきても将来、比較的簡単に転職して行く可能性が高いことは容易に想像できる。逆にこれまでなかなか転職せずに来た人は、一回就職すれば、今度は他に転職していくのも比較的腰が重いのではないか、とは予測できそうである。例えばであるが。
まあ、そうは言っても他人様の頭の中を完全に予測するというのは不可能である。「ある程度予測しながら、起こりうる全ての選択肢について準備しておく」というのがあるべき姿なのであろう。
相手のあること
会食2019その36
解決できないことを

時間ができた時に

2019-10-31 23:59:35 | 考えてみたこと
隣の部署の人と話をした。こちらも10月に入ってから人員が増えて楽になってきたが、隣の部署も増員になって仕事が楽になったのだという。そして、同時に新しい試みを開始してみているそうである。「結局、こういう楽になった時にどういう取り組みをするかで、組織の行き先って決まってくる気がするね」とその方。確かにそうである。何か今後に役に立つことに努力を注いでみるべきなのであろう。
そして、その方の意見に自分が付け加えたいのは2点。1)組織のこれまでの歴史を振り返ってみるべきである。過去に組織内部で頑張ってきた仕事の中で、今現在、役に立っているものがあるだろうか?あればそれに類似する仕事に努力を注ぐべきである。2)「どういう方角に向かって努力するか」、それを決定するために「時間を割いて考える」べきである。考えることそれ自体にもきちんと時間を投入するべきである。誰かと相談するのも良いかも知れないが、最後は自分で決断する必要がある。良い決定をするためには時間が必要である。
11月、もし可能なら少し時間をかけて考えてみたいところ。
次の仕事を

プレゼン

2019-10-27 23:59:37 | 考えてみたこと
職場外でのプレゼンが終わった。プレゼンにおいて大事なのは「何を見せるか」と同時に「何を削るか」だと感じる。人間の頭はそれほど多くの事を記憶するようにはできていない。限られた時間でプレゼンするなら「自分の職場以外のところにはどんな特徴があるのか、それらと比べたとき、自分の職場の強みは何なのか」を考え、見せたい情報を出来るだけ強調して見せるという作戦が必要になる。あまり多くの情報を見せても、聴き手の頭には残らないだろう。良い結果があれば良いのだが。
会食2018その36

伝染

2019-10-27 23:44:34 | 考えてみたこと
他の職場の人と話をした。どうもあまり「やる気のある人が集まっている」職場ではないらしく、その方は職場の空気を変えようと苦労されているようである。特に困っているのが「最初はやる気があった人も、元からいた人の中にいるうちにだんだん『すべてに消極的な態度』を示すようになっていく」ということ。やはり人間、本質的には楽に流れるものというか、身近なところにいる先輩や同僚たちが皆やる気をなくしている中で、一人だけ新しいチャレンジをするというのは中々に困難である。どうやったら雰囲気を変えられるか。
自分にも確たることは言えない。思いつくとしたら、「一流の職場を知るベテランの人をどこかから連れてくる」そして「若い人を積極的に起用していく」と言ったところになるだろうか。根本陸夫氏が弱いチームを率いて大体手を付けたのがこの2つであった。広島も西武もダイエーも、同じようにして強化されていったのである。その方の職場が好転することを願っている。
根本陸夫伝 プロ野球のすべてを知っていた男
夢、希望
職場の雰囲気

小さな組織

2019-07-20 23:42:37 | 考えてみたこと
自分が働いているのは比較的小さな組織である。しかし、一般に組織は小さいよりも大きい方がメリットが大きい。大きいとまず「衝撃に強い」。多少の揺さぶりがあってもしばらくは持ちこたえられる。人材だって豊富であるし、また内部での教育体制もしっかりしているから、「自前で育成された人材を使って作戦行動を行える(軽視されがちであるが、このメリットは想像以上に大きい)」。関連する組織だって多いから、情報戦になっても有利である。では小さな組織の方が良いことというと、何かあるのだろうか?
小さいことの有利さ――となると、これはこれで色々あるだろうが、一つは「意思決定の速さ」「変わり身の速さ」ではあるまいか。小さい分小回りが効く、ということだ。しかしこれは同時に、働いている人間としてはプレッシャーを感じることでもある。要するに「グズグズしているなら、自分たちの有利さを何ひとつ生かすことができなくなる」ということのなのだから。素早く、情報に対してアンテナを張りながら意思決定していくことが必要なのである。頑張らねば。
ガリガリ君の秘密 赤城乳業・躍進を支える「言える化」