goo blog サービス終了のお知らせ 

スウェーデン生活+その後

2010-2013年スウェーデンに在住し帰国。雑記、鳥・植物の写真
*海外情報はその当時のもの。
*禁無断転載

今日もていねいに。 暮らしのなかの工夫と発見ノート

2022-03-27 19:24:10 | 書評・映画評など
「今日もていねいに。 暮らしのなかの工夫と発見ノート」(松浦弥太郎著、PHP文庫)を読み終わった。いつもながら平易で丁寧な文章である。最近筆者がいうがごとく「自分のキャパシティを超えた」仕事量が降ってきがちである。最後に筆者が指摘するように気持ちを「無になる練習」を少し考えた方が良いのかも知れない。「とことん休む」の章も心に残った。
愛さなくてはいけないふたつのこと

愛さなくてはいけないふたつのこと

2022-02-12 23:30:51 | 書評・映画評など
「愛さなくてはいけないふたつのこと」(松浦弥太郎著、PHP文庫)を読み終わった。いつもながら平易で分かりやすい文章である。端的に言えば生きていれば必ず覚える「不安」と「寂しさ」についての解説書である。誰にでも生きていれば不安と寂しさはやってくる。筆者はそれを「愛さなくてはならない」と説く。不安を愛する、というのは斬新だが、確かにそうかもしれない。
文中に出てくる「不安を感じるなら、何かしら行動を起こさなくてはならない」というのは鉄則であろう。「こうなったらどうしよう」という不安は誰にでもくる。そこで不安にひたすら駆り立てられたままで終わるか、あるいは「何か不安を解消するようなこと、具体的なこと」にチャレンジしているか、どうか。これは人が成長できるかどうかの重要なポイントであろう。
おとなのまんなか
いちからはじめる

おとなのまんなか

2022-01-16 21:59:25 | 書評・映画評など
「おとなのまんなか」(松浦弥太郎著、PHP文庫)を読み終わった。氏が51歳の時に書いた本のようである。ちょうど自分もあと何年かで50歳になる。その「50歳になったとき」に備えての入門本のような感じで、今の時期に読んでおいて良かったと思う。体力が落ち、集中力も落ちていく中でどうやって仕事をこなしていくか。一番のファッションは良い服を買うことよりも「体を鍛えて体形を維持すること」である、「やらないこと」を決める、時には力を抜いて漂うことも重要である、などの言葉が印象に残った。すべての40歳台の人にお勧めできる本である。
いちからはじめる

「ない仕事」の作り方

2022-01-10 23:00:00 | 書評・映画評など
『「ない仕事」の作り方』(みうらじゅん著、文春文庫)を読み終わった。疲れた時にはこういう肩のこらないものがいい。なんともつかず独特の方であるが、「ゆるキャラ」「マイブーム」などの用語の生みの親だったと、これを読んで初めて知った。好きなことは徹底的に突き詰めるべき、営業活動にも力を入れよ、顔の見えない不特定多数に向けて発信しようとすると言いたいことがボヤけてしまうので、自分が信じる1-2人の知人の顔を思い浮かべて「彼らに喜んでもらえるもの、受け入れられるもの」を想像して発信すべし、などなどの言葉は印象に残った。
Wikipedia「みうらじゅん」

いちからはじめる

2021-12-19 20:47:10 | 書評・映画評など
「いちからはじめる」(松浦弥太郎著、小学館文庫)を読み終わった。氏の著作はこれで3作目で、これは一番読んでいてしっくり来た。インターネット時代、検索万能の時代であるからこそ「いちから始める」こと、何かについて熟知することが重要なのだと説く。普段の生活を8割の力で、常に2割の余力を残しておく、というのも心に残った。お勧めできる一冊である。
ほんとうの味方のつくりかた

不死身の特攻兵

2021-10-31 17:12:51 | 書評・映画評など
「不死身の特攻兵」(鴻上尚史著、講談社現代新書)を読み終わった。9回特攻隊として出撃を命じられながら、すべて生還したという佐々木というパイロットの物語である。佐々木氏はベテランパイロットであったが特攻隊に選抜された。飛行機には爆弾が固定されて外れないようになっていたが、所属した隊長の判断で「爆弾を投下できるように」改造が加えられ、実際に9回中2回は爆弾を投下、相手に損害を与えている。どう考えても1回の突入で自爆するよりも戦果としては大きい。こういう冷静な判断をできる隊長が残っていたのも奇跡のようなものである。
筆者は特攻攻撃というものに終始批判的である。特に「実際に特攻に参加しなかった人達が戦後になって特攻を賛美する」という現象には自分も極めて大きな違和感を感じる(今回のコロナ騒ぎでも、現場でコロナ診療に直接かかわらない人ほど、テレビに出演してきてずいぶんと勇ましい意見を言っていた)。ただ戦争中はヒューマニズムとは完全に別の論理で物事が進むわけで――それはアメリカも例外ではなかったし、旧ソ連がスターリングラード戦で取った戦術などはもっと陰惨である――この筆者の意見に100%賛同もできぬ。国家のエゴがぶつかりあう現場はいつの時代も悲惨である。
Wikipedia「鴻上尚史」
空母ガムビアベイ

ペリリュー 楽園のゲルニカ

2021-10-22 01:22:28 | 書評・映画評など
「ペリリュー 楽園のゲルニカ」(武田一義著、白泉社)を読み終わった。久しぶりに名作と思える漫画である。残酷なシーンも多いが、独特のほのぼのとしたタッチの絵でストーリーが進んでいく。ウィキペディアで調べると、実際にモデルとなる事件、人物もいたようで、話にはリアリティがある。戦争を扱った漫画としては「はだしのゲン」に代表されるような残酷なシーンを前面に出すようなものもあるが、こういう描き方の方が自分は好きである(どちらが良い悪いの問題ではないが)。ラストは胸が詰まる。一読を強くお勧めしたい。
Wikipedia「ペリリュー 楽園のゲルニカ」

JR上野駅公園口

2021-10-18 00:07:59 | 書評・映画評など
「JR上野駅公園口」(柳美里著、河出書房新社)を読み終わった。2020年に全米図書賞を受賞したことで話題になった。この書が刊行されたのは2014年で、東京オリンピックに向かう東京で、上野で暮らすホームレス達を描いた小説である。何とも過酷な結末であるが、この後に開催されたオリンピックが無観客であることを合わせて読むと、さらに何とも言えない気持ちになる。文体がテンポよく読みやすい。お勧めである。
Wikipedia「柳美里」

ほんとうの味方のつくりかた

2021-10-02 21:58:24 | 書評・映画評など
「ほんとうの味方のつくりかた」(松浦弥太郎著、ちくま文庫)を読み終わった。相変わらず平易な言葉で、わかりやすいが、書いてあることは深いと思う。敵も味方に変化しうる、自分の短所も長所と同じくらい大事である、などなど。また読み返してみたいと思える本であった。
松浦弥太郎の仕事術・考え方のコツ

地図を破って行ってやれ! 自転車で、食って笑って、涙する旅

2021-09-20 22:09:04 | 書評・映画評など
「地図を破って行ってやれ! 自転車で、食って笑って、涙する旅」(石田ゆうすけ著、幻冬舎文庫)を読み終わった。コロナ禍始まって以来職場と自宅をひたすら往復するばかりの生活、旅行に次に行けるのは何年後なのやら、という状況である。こういう旅行記を読むと、いつの日にか旅行に行きたいものだなあ。。と思う。
滋賀県のMIHO MUSEUM、花の島と呼ばれる礼文島、種子島など、読んでいても面白く、一回は行ってみたいと思ってしまう。いつか機会が出来たら行ってみたいと思う。種子島のエピソードで心に残ったのが鉄砲伝来の話。当時の最新鋭兵器であった火縄銃、これを購入するのに地元の領主がポルトガル人に支払った料金、現在の貨幣価値にして2億円だったというのだ。新しいものに対する好奇心、これに大金を投じる気概のある人が今の日本にどれだけいるだろうか。
最後の岩手県、一回旅行したあと、震災の後に筆者はもう一回訪ねて回る。津波のあとも皆強く生きている姿が心に残る。
Wikipedia「MIHO MUSEUM」
Wikipedia「礼文島」
Wikipedia「種子島」