今月の途中からレッスンを始めた生徒さん。
レッスンも練習もお家の方が見て下さることは絶対にない事情があるので、「不思議な音の国」は使わないつもりでした。
以前使っていたアルフレッドかバスティンか・・
バスティンは曲が同じ感じでいつも左は和音の伴奏だし、アルフレッドにするかと考えていました。
アルフレッドの一番最初に使うカンガルーの表紙のものにしようと久し振りに中を見ましたら、記憶にあるものより進みが速い。
あら?ゆっくりペースだと思っていたのに・・
曲が少し長いのが気になる程度かと思っていたのに・・
丸6年、「不思議な音の国」を使い続け、この教本のペースにすっかり馴染んでしまっていました。
しかし、久し振りにアルフレッドを見て、このペースでは手を作る前に曲だけが進んでしまうと思いました。
それを考えると、一人で全てやらなければいけない生徒さんには手を作る時間が絶対に必要だと思い、結局「不思議な音の国」を使うことにしました。
手を作る時間が取れないまま進むと、先は見えてしまいます。
「不思議な音の国」の教本は音の読み方を習うまでにけっこう時間をかけます。その間に私は聞き覚えの曲をできるだけたくさん弾いてもらうようにしています。
なぜかというと、音の読みを始める前にピアノを弾く手を大体作ってしまいたいからです。
手の注意をして、音を読んで、リズムも意識してでは、多くの場合手のことが後回しになります。
音符を覚えることは一夜漬けで出来るかもしれませんが、体を発達させることは一夜漬けではできません。時間がかかります。
その時間を考慮した教本が「不思議な音の国 上巻」なのだと改めて思いました。