おとのくに♪♪

生徒さんのピアノレッスンで感じたこと、考えたこと、コンサートの感想などポツポツ綴っています。

やろうとすることが大事

2019年12月19日 | レッスン
今日のレッスンで、今年の10月からレッスンを始めた年長の女の子が、来た時から大泣きしていました。

あら・・レッスンが嫌いなのかな?

ずっと泣いているのでお母様に「どうしたんですか?」ときくと、「うまくできなかったので泣いてるんです」

なんだ 、レッスンが嫌で泣いてるわけじゃなかったんだ。

「うまくできないって、よくあるよ」「少しずつできるようになるから大丈夫」

しかし、泣きやむ気配なし。

お母様が「帰る?」
「んん!」(イヤ、帰らないの意)

不思議な音の国の「ポップコーン」「うたいましょう」を私が弾き、そのあと手を持って一緒に弾きました。
大泣きは止まりませんでしたが、手は出してきたので・・

途中でお母様が「もう泣くのやめなさいっ!」
「しゃっくりが止まらないんだもん!」
「しゃっくりなんか出てないでしょ!」

「泣きすぎて止まらないんでしょ?ある、ある、そういうの」
と言って続けました。

途中から本人が泣くのを止めようと思って、鼻や口を手でつまんで抑えようとしていました。

「そんなことしたら苦しくなるから、いいからそのままにしといて」
と言って続けました。

音が途中からでもわかるようにクレ読みをしているので、「ふぁそらしワルツ」を下から上、上から下と弾いていきましたら、途中から泣き止んできました。

最後にLittle Gems for Pianoの「Moon Dust」をこういう曲好き?と聴いてもらいましたら、パ~ッと表情が明るくなり「うん」と言うので、聞き覚えで最初の1段を覚えました。

最後はいつものニッコニコな笑顔で帰っていきました。

今日はもう帰るとならなかったのは、お母様がそうさせないように育てていらっしゃるからです。
誰でも不安で怖いと思うことはあります。

でも、子供を自立させるためには心を鬼にしなければいけない時もあります。
やってみたら大丈夫だったということはいくらでもあります。

もしやってみてダメだったとしてもそれは失敗ではありません。
精一杯やることができれば花丸です。

強い心があればまた挑戦できます。
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サーシャちゃん(アレクサンドラ・ドヴガン)のコンチェルト

2019年12月19日 | コンサート情報
驚きました。

サーシャちゃん、ベートーヴェンの2番のコンチェルトを演奏した10日後にチャイコフスキーの2番を演奏。

チャイコフスキーは第3楽章だけですが、オクターブの連続もヘッチャラ。
小柄で腕も細いと思いますが、手は練習を重ねたガッシリとした手です。

オーケストラと共に音楽を作り出し、自分のことで必死というレベルではありません。
いつも前を向いているベートーヴェンを凛と表現しています。

フレージングといい、ディナーミクの幅といい、音色やタッチの多様性といい、驚きます。
彼女はがむしゃらに弾きまくらなくとも音楽が表現できる力を小さい頃から持っていて(今も大きいわけではありませんが)、コンサートの場で音楽を作り出している新鮮さが良いのです。

考えているけれど考えすぎていない、新鮮だけれど感性のままに弾いてはいない。
音楽が彼女の中から流れ出てくる感じはプレスクールの頃から今も変わりないと思います。

現在12歳。
既にここまで来てしまっている少女は、この先どこまで行ってしまうのか。

11/22/2019 A. Dovgan at the Gala concert of the 15th CRESCENDO Music Festival, Zaryadye Concert Hall


12/15/2019 Alexandra Dovgan in a concert, Grand Hall of the Conservatory, Moscow

緑のドレスが似合っています。
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