おとのくに♪♪

生徒さんのピアノレッスンで感じたこと、考えたこと、コンサートの感想などポツポツ綴っています。

初級はこれを

2019年12月09日 | 重力奏法
重力奏法でレッスンをするようになってから、どの教本が終わったら初級は終わりではなく、何を身に付けるのが初級かと考えるようになりました。

昔はバイエルというものが基準になっており、それが終ればブルグミュラーという流れになっていたと思います。

今でもピアノ経験のある保護者の方はバイエルは必須と思っています。
私よりずっと若い保護者の方でも。

私の時代はバイエル全盛期でしたが、運良く私はバイエル上巻はしていません。
初めから大譜表の教本を使いました。
今見ると、ポリフォニーの曲もあって、右はメロディー、左は伴奏という形態だけで習い始めたのではなかったことに驚いています。
よく弾けたなと思います。

半年でこの教本を終え、バイエル下巻に進みました。
最初に使った教本のおかげか頭が柔軟になっていたので、バイエル下巻は苦労なく終わりました。

しかし、私がこの期間にしたことは音符を読んでそれをピアノに移しかえて、強さを付けただけです。
これが音楽だとは思ってはいませんでした。
もっと心地の良いもの、流れるようなもの、気持ちがあるもの。
自分の演奏はレコードで聴いていた音楽とはかけ離れていると思っていましたが、どうすれば良いかは分かりませんでした。

重力奏法で教えて2年経とうとしている今思うのは、初級は正しい発声と音楽の言葉を話せるようにすること。

音楽の言葉は生涯追及するものですが、初級の内に細かいアーティキュレーションを弾き分けられるようになること、これが豊かな言葉を生む素になると思います。

毎回レッスンを一緒に受けてくださる親御さんが練習に真剣に付き添い、子供も真剣に取り組み、手の癖が特別強くなければ、1年半もあれば正しい発声と音楽の言葉は覚えて実演できます。

出来るか出来ないかではなく、やるかやらないかだけです。

正しく始めさえすれば、その後3年経っても4年経っても10年経っても同じところで足踏みせずに済むのです。

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