おとのくに♪♪

生徒さんのピアノレッスンで感じたこと、考えたこと、コンサートの感想などポツポツ綴っています。

チャイコフスキーコンクールⅩⅥ 結果発表

2019年06月29日 | コンサート情報
第16回チャイコフスキーコンクール終了しました。

こちらは結果発表の様子。
thaikovsky Competition 2019 piano laureas naming
マツーエフの言葉。
「最も難しいことは明日から始まります。明日、このコンペティションを素晴らしいキャリアの始まりとして思い出すでしょう。」

classical music news
こちらはレビュー。
藤田さんには厳しめの言葉が並んでいます。誉めているようですが何か引っ掛かる言い方。
野島稔さんもおっしゃっていますが、成熟したピアニストに成長してほしいと。

原田英代さんの「ロシアピアニズムの贈り物」からヴィルサラーゼとニコライエヴァ(マスレエフの先生の先生)の言葉をご紹介したいと思います。

ヴィルサラーゼ
初心者に急速な進歩を求めるほど有害なものはなく、詰め込み式ほど悪いやり方はない。芽を出したばかりの植物を地面から無理矢理引っ張ろうとする者は、根こそぎ駄目にしてしまうという危険を冒していることになるのであり、それ以外のなにものでもない、という教育方針のもとに生徒を育てている。

タチアナ·ニコライエヴァ
才能に恵まれた将来有望な弟子を教える音楽院の教師が今日直面している問題は少なくない。一般に過大評価されがちなコンクールでの成功後、教え子の才能が萎んでしまわないように、もとのスケールを失わないように、型にはまってしまわないようにするにはどうしたら良いか、これが問題だ。
コンサート活動に熱中するあまり自分の全面的な教育に注意をむけなくなり、その事が発達の調和を乱し想像面にも否定的な影響を及ぼしている。そうした学生もまだまだ落ち着いて勉強し、真面目に授業に出て、自分が何でも許されるコンサート奏者ではなく、学生であることを実感する必要がある。
獲得した成果を守り、自己の創造的見地を固め、創造上の信念を人々に納得させることの方がはるかに難しい。困難が生じるのはまさにこの点なのだ。


コメント
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