おとのくに♪♪

生徒さんのピアノレッスンで感じたこと、考えたこと、コンサートの感想などポツポツ綴っています。

絵が表わすもの

2019年06月01日 | 楽譜の話題
ロシアの「初めての音楽との出会い」
この中の「夜」という曲を弾いている生徒がいます。

こんな挿絵です。


この絵を見てその生徒は真っ先に「お父さんがいない」と言いました。
この曲の解説は翻訳アプリではうまく訳せておりません。東洋的な旋律というのはわかりました。アルメニアの民謡です。

さてこの絵に見られるのは大きな月。怯える子供と母親らしき女性。
曲には短いスラーが目立ちます。
2音のスラーと4音にかかる1小節ずつのスラー。

それをこの生徒は完全に無視して好きなだけつなげて弾いていました。
不思議を使っていない生徒です。フレーズを表わす長いスラーに慣れているので、こういう所に違いが現れます。

以前の私でしたら「スラーどんなふうに書いてある?」などと言ってスラーの初めと終わりの弾き方をやるくらいでした。
しかしその方法ではただ弾くだけと大差ありません。
これでは、いかんいかんと自分に言い聞かせ、

月が出ているけれどきっと真っ暗な道を歩いているのだろうと話しました。
だからどんどん歩けない。ただの石ころでも何かいる!と思って怖くて前に進めない。
だからこの曲のスラーは短いのではないかと話しました。
こんな話でも生徒はこの曲のスラーに注目します。

来週のレッスンでこの事を忘れていなければよいのですが・・
いつもそれが問題・・

思うように進まないのがレッスンです。
思った以上のことが起こるのもレッスンです・・
コメント
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