おとのくに♪♪

生徒さんのピアノレッスンで感じたこと、考えたこと、コンサートの感想などポツポツ綴っています。

力みがあると

2019年05月19日 | 不思議な音の国
「不思議な音の国」でレッスンをしている生徒は修了した生徒さんを含め15か月で26人です。

このメソッドに完全に変えてレッスンするようになったのも同じ期間です。

生徒さんの手を持って教え始めるのがこのメソッドの特徴でもあります。
やり始めた頃は生徒さんの音を上手く鳴らせない時もありましたが、これは私に問題があると思っていました。

しかし、次第にそうではないと分かってきました。

少しでも生徒に力みがあると本当に鳴らないです。
では力んでいないとうまくいくかというとそうでもなく、ふにゃふにゃでも鳴らしようがないのです。

生徒によって力む場所は違います。
力むタイミングも違います。

今日も力が入る小3の生徒(2カ月前からレッスン開始)が腕の内側の手首の少し上に力が入るので「力抜いて~」「何にもしないで~」とぶらぶらやっていましたが、「力入れてない」と本人は言います。

ハハ

ぶらぶらして力が抜けた時の音と徐々に力が入ってきた音では全く違うのですが、その違いが分かる耳になるまではこの抗議は続くと思われます・・

この辺りの年齢になるとちゃんとやってるのに・・という気持ちが出てきます。

今日は去年の6月から始めたもう一人の小3の生徒が、元々固いのですが突っつくように弾いているので、下におろして重さを載せるよう注意しましたがやはり『ちゃんとやってるのに・・』という顔をしていました。

難しいお年頃で・・

その生徒には音の違いが速攻で分かるPaula Drayer「Little Gems for piano」から<Moon Dust>を覚えてもらいました。

私も常に楽譜を持ち歩いてるわけではないので、聞き覚えしてもらいました。
このメソッドにしてから聞き覚えで弾くことをどの生徒にもしているので(ロシアンメソッドの生徒)、このような時に抵抗がなく助かります。

「音を聴く」はこのような体験を通しても培われていきます。
いつも楽譜を読んで曲を覚えるのではなく、聴いて覚えることも意味があります。

Moon Dustで音質を聴き比べてもらいました。
「こっちの音で弾いてるよ」と言いましたら、どちらがこの曲の美しさを表現できるかわかってもらえました。そして弾き方を直してくれました。

その音は音楽にならない、この曲に合わないという話が通じるのもメソッドを変えたおかげです。
「聴く」ことが自然に身に付いて行きます。
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むずかしいー

2019年05月19日 | 重力奏法
途中で引き継いだ上に、手の癖が強い生徒さんの奏法を直すのは本当に難しいです。

指導者の経験値に比例して生徒さんを見れると良いのですが、レベル1なのにキメラと戦う旅人状態なので攻略に苦戦するわけです。

不思議下巻から始め、ノンレガートを集中的に行っていない生徒さん。
下巻から始める生徒は私が初めから教えている生徒の中にもいます。

ただ、指でカツンカツンという弾き方はさせなかったのでこの点は思いの外大丈夫なのです。
腕の重みを使い深く弾くこと、これが課題です。

ところがなのです。
おそらく「はっきり弾いて」と言われてきたのだと思います。
叩く弾き方が沁みついていて1年経っても取れません。

今日はこの1年で3回目と思われるお父様が付き添われました。
いつもはお母様ですが都合がつかなかったのだと思います。

不思議下巻が終わったので、「Die Russische Klavier Schule Band1」と「ピアノエチュード集1 ギンジン/カラフィンカ共著(全音)」を使っています。

Die Russischeは1年目の教本なので最初にノンレガートが載っています。
なのでそれでノンレガートをやり直している所です。

ノンレガートで集中しての8小節は長いなと思っておりましたら、本人もそう感じたらしく「長い」と言いましたので、2小節だけ弾くことにしました。

横に座っていたお父様の方が重みで弾いた音と叩いた音の違いがわかり、「うん」とか「ん~」とか言っていました。

レガートは下巻で相当直したのでモンスターのカギ爪状態は随分なくなっています。
ノンレガートも力みはそれほどないのですが、肩から下ろしても鍵盤が近付くと動きを止めてしまい「カツン」とやってしまいます。上腕を触ると力が入っています。ここをぬかないと深い音にはなりません。

小学1年生ですが嫌がらずにノンレガートはやってくれます。
このメソッドに変えてレッスンをするようになった頃、小学3年生や5年生の生徒に何度もため息をつかれました。

音の違いに気付くまでは話が通じませんので早々とあきらめてはいけません。

年齢的に運動機能がまだ発達してはいないので焦らずにと思ってはおりますが、不思議で育ってこのカツンはやはりやめてほしいと思うのです・・
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