「 九州 ・ 沖縄 ぐるっと探訪 」

九州・沖縄・山口を中心としたグスク(城)、灯台、石橋、文化財および近代土木遺産をめぐる。

沖縄県今帰仁村諸志 「 赤御墓 」

2014-04-02 05:05:41 | 沖縄の王墓、按司墓、拝所



今帰仁村諸志にある 「 赤御墓 」










赤御墓は、諸志の海岸に面した崖の下をくり抜いて造られた掘り込み墓である。
台上に 「 赤御墓 」 の墓碑が建っている。

この墓は、尚 真王の伯父にあたる上間大親亨翁夫婦の墓で、
尚 真王からの拝領墓と伝えられている。
石棺は朱塗りといわれ、それで赤御墓と称したとも言われている。
赤色は中国では魔除けの色とされ、朱塗りの位牌もそのたぐいであろう。

尚 円王の弟 ( 三男? ) は伊是名島から上間村 ( 本部町具志堅 ) に移り、
上間大親と呼ばれていた。
尚 真王が国頭地方を船で航行おり、暴風に遭い難渋していた。
これを見た上間は息子たちと小舟を出し、船を岸に引き入れた。
恩人の姓名を聞いて、尚 真王は驚き喜んだ。
何と自分の叔父にあたるからであった。

これによって、上間は地頭職と上間村を賜った。
上間死後、その家は拝所として敬われ、
遺族は先代の誕生地である伊是名島が見える場所に墓を造ったのが
諸志のこの赤御墓である。



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