

那覇の国際通りから牧志公設市場へ向かう途中、
「 やまや 」 さんの店頭でカーサムーチーが売られていた。
ムーチー ( 餅、鬼餅 ) は、沖縄県で食される菓子の一種で、
「 餅 」 の沖縄方言であり、
サンニン ( 月桃 ) の葉で巻くことから 「 カーサムーチー 」 と呼ばれる。
餅粉をこね、白糖や黒糖、紅芋などで味付けを行い、
月桃の葉で巻き、蒸して作る。
旧暦の12月8日 ( グレゴリオ暦では概ね1月 ) に、
健康・長寿の祈願のため縁起物として食される。
ムーチーを食べる旧暦の12月8日 ( 新暦の1月下旬から2月上旬 ) は、
沖縄では最も寒い時期であり、
この時期を沖縄方言でムーチービーサー ( 鬼餅寒 ) と呼んでいる。
「 鬼餅 」 の由来は沖縄本島の民話によるもので、
その内容は、昔、首里から大里に移り住んだ男が
夜な夜な鬼になって人畜を襲うことから、その男の妹が憂いて、
鉄釘入りのムーチー ( 鉄の塊とする場合もある ) を兄に食べさせ、
弱ったところを海に蹴り落として殺したというものである。
このように、鬼退治にムーチーが使われたことから
「 鬼餅 」 と呼ばれることとなった。