Welt Onlineに『ドイツ代表たちの学生時代』というシリーズがあって、パート(7)はノイアー、エジルでした。
Welt Onlineの記事はこちら
2004年クラス写真のエジルは黒髪にハイライト。
エジル部分だけですが、不明確な箇所はテキトー訳で、飛ばし飛ばしコピーしておきます。
ティーン・エイジャー時代のエジル、とっても興味深く読みました。
German newspaper <World Online> series
<The School Life Of The German National Team Players>
Part 7 - Neuer “unimpressive”, Oezil “slightly autistic” 2012.5.30
ドイツ代表選手達の学生生活・パート7
目立たなかったノイアー、自閉症気味だったエジル
View of the Park Stadium
スタジアムのある風景
シャルケのホームスタジアムから200メートルほど離れた場所に建つゲルゼンキルヒェン、ベルガ-フェルト総合学校。この教室にメスト・エジルとマヌエル・ノイアーが座っていたのは数年前のことだ。
目はボードに向けられていても、心は外のフィールドに向いていた。二人の代表選手はシャルケのスタジアムの陰の中に入るような、この地で育った。
そこはまるで、シャルケ所属の学校のようだ。
『フットボールの側面ばかりが強い印象を与えてしまいますが、ここは普通の学校です。今ではとても成功を収めた学校であって、そのことは誇りです。でもフットボールが全て、ではありません。』
と語るのは校長のアルテンカンプ氏。
しかしここは、フットボールエリート養成学校、のように名を知られた学校だ。1974年の創立以来シャルケとは、契約など結んでいないものの、約20年間非常に緊密な関係にある。
Sports Classes
スポーツ・クラス
ここはシャルケ・スタジアムと隣接した学校のため、シャルケとの協力関係が出来上がっている。137名の生徒がシャルケのフットボール・スクールでトレーニング・プログラムを経験したことがある。彼らはシャルケの敷地内で週3回、午前中のトレーニングに参加した。午後は個別指導を受け、指導者達の感じたことが発表された。
スポーツクラスと呼ばれるクラスにそうした生徒たちは集められ、いくつかの特権を与えられながら、普通の生徒達と一緒に学んでいる。
Neither stars nor fans
スターもファンもいない
『普通のクラスとスポーツクラスの子供たちの融合が、私たちの一番大切にしている仕事です』と校長。
学校内で誰かがスターであったりファンであったりすることは望まない。校内グラウンドでシャルケのシャツを着ることは禁止されている。特別視したりスター扱いを避けるためだ。卒業生にノイアー、へべデス、ドレクスラー等々、39人がプロ・フットボーラ―の道へすすんだ。
エジルもそのうちの一人であり、おそらく最も成功を収めている選手だろう。
2000年ロトヴァイス・エッセンに入ったエジルは、その年ベルガ-・フェルト総合学校へ入学。クラッベ先生の生徒となった。
“A little bit autistic”
少し自閉症気味だった
46歳のクラッベ氏は6年間エジルを受け持った。レアルのスターとなったエジルだが、クラッベ氏は自分の息子のようにエジルのことをよく知っている。
『6年間も一緒にいましたから、家族みたいなものですよ。学校以外の場でも良い関係でした。彼は控え目で内気で、自分はトルコ移民の息子である、という意識を持っている子でした。痩せていて、繊細でしたね。』
この学校のスポーツ・コーディネイターであり、学校とフットボールクラブとの選手交換を担当する責任者であるエルマン氏は、エジルを『少し自閉症の気がありました。』とさえ言っている。
『メストはフットボールをすることを望み、他のことには興味を引かれない子でした。いつもボールで遊びたがり、夜はボールを抱えて寝てるのじゃないだろうか、と思ったくらいでした。』
5年生だった時、彼らは8年生とプレーしたことがあった。メストはフィールドでダンスするかのように、他の生徒を置き去りにしてしまった。
『ゴールキーパーと一対一となると、彼はボールを押し込んで大喜びするのではなく、キーパーを越えて(横切って)プレーするんです(ここはイミフ???)。彼は多くの得点を上げはしませんでしたが、実際、彼がいると試合には勝てたのです。』
クラッベ氏は思い出して語った。
Discovered at the school
学校で見出された
エジルは小さなクラブからスタートを切ったが、大きなクラブから望まれた。シャルケのチーフ・スカウトは彼のディフェンス面の弱さが目に入ったが、同時に他のプレーヤー達にはない彼の運動能力が目を引きつけたのだった。
当時スポーツクラスのチームメイトがエルマン・コーチのところへ来て、エジルに望みたいことを、陰で話し合ったことがあった。
『彼らは当時3部リーグでプレーしていました。そのチームメイトが私の考えを尋ねたのですが、もちろん運もあったのでしょうが、エジルは才能を見出され、そして私達は彼にそれだけのものがある、と見ていました。』
クラッベ氏は、エジルを教えたことを誇りに思っているか、としばしば尋ねられるそうだ。そういう時彼はこう答える。
『私は、彼が地に足が付いた人間であり続けていることを誇りに思いますよ。それこそが大切な点です。』
Humbleness and Earthiness
謙虚であること、そして自然なままであること
この学校は『人間教育』、その子の持つ人間性全体を育てる方針を採っていると彼は強調した。だから生徒たちには控え目であるように、現実的であるように、という考えを植え付けている。
『君たちは特別な人間ではない。ただプレーヤーとしての才能を授かっているだけだ。』と教えている、とクラッベ氏。それは根付いているようだ。
『彼らには現実的で、地に足がついた考え方を持ち続けるべきだ、とよく言っています。周囲の人間やメディアがいくら、君はスーパースターだ、ほら、これが君の新車だ、などと言っても、私達は自分の二本足で十分早く走れるのですから。自分の能力を信じていればいいのです。』
『エジルは、後ろからついて行くタイプで、休暇を楽しむことには興味がない。』とエルマン氏。
2005年シャルケへの移籍、2006年ドイツ・ジュニア選手権優勝を経て『追い風に乗った』。
Oezil needs trust
エジルは、自分は信頼してもらっている、と感じることが必要な人間
エジルは10年生を終えて学校を止め、数週間後シャルケでブンデスリーガ、デビューを果たした。17歳だった。その後ブレーメンへ、そしてワールドカップ後は、レアルへと移籍。
レアルでは監督モウリーニョが心の底から彼の側に立って、大きな支えとなった。
『モウリーニョはエジルに自信を与えました。彼にとって、とても大切なものです。メストには誰か、君には出来るぞ!と信号を送り続ける人間が必要なのです。』とエルマン氏。
メストと一緒にかなりの時を過ごしたチームメイト、(パーカン氏)9、10年生で同じクラスだった22歳のこの若者は、エジルがもっとずっと優れた才能を持っている、と考えている。
Pachan’s Reflection
同級生だったパーカン氏の思い出
『当時の毎日というと、朝から晩までストレスを感じるほどの、でもしっかりスケジュールが組まれた日々で、これ以上のシステムはない、というくらい良く出来たコースでした。火、木、金曜日、生徒達は朝から集まって、トレーニングを2行程こなし、その上、スタジアムでのトレーニング。トレーニングの前と終わった後に、通常の授業がありました。』
午後、選手達には学習補講があり、さらに教育面を支えるための心理カウンセリングがあった。週4晩はチームトレーニングを見学した。
『メストは試合の状況を、そうなる前に予想することが出来ました。他の誰も出来ないくらい、試合を読むことが出来たのです。彼は成功を収めました。それは、僕たちみんな、彼なら当然と思っていたことです。』
フットボール・コーディネイター、プロイス氏の考えでは、パーカン氏がこの学校が掲げているモットー『二重のキャリア=フットボールと学習』を体現し上手く行っている最高の例だ、という。
『たとえ怪我をしなくても、フットボール選手はいつかは現役引退して、他の仕事に就くことになる。望み通りのキャリアをつむことが出来るかもしれないが、もし人が30歳で自分の仕事を辞めて、プロ・フットボール世界が現実の、普通の生活だ、などと信じているとしたら、それはとんでもない間違いになる。フットボールの世界だけで生きていると、結局その後、プロを止めた後、行き詰まって干上がってしまう。』
=======================================
プロスポーツの世界で生きる人達は、常にその危うさの中で生きている、ということなのですね(しみじみ)。
記事中の修了証書には、おおよそ次のように書いてあるそうです。
修了証書
ベルガー・フェルト総合学校(ゲルゼンキルヒェン)
メスト・エジル
目立った特徴:極めて控え目で驚くような概観力を持っている
得意科目:スポーツ、数学、美術
態度振る舞い:スコア2 いつもクラスメイトに耳を傾ける
女性タイプ:不明
弱点:ひ弱、痩せ型な点が見落とされていた
結論:平均的に成長発達をしている
(修了証書に女性タイプって・・・真面目な証書に思えないわ(*_*)
モウリーニョがエジルの大きな力になっているのだ、と改めて感じました。
先頃のモウさんの言葉も、エジルに大きな自信を与えたでしょうね。(涙)
Mesut Özil es el mejor 10 del mundo. Todos le adoran y ven un poco de Figo y Zidane en él. Hará historia en el Real Madrid
He is the best number 10 in the world, everyone loves him and see a bit of [Luis] Figo and [Zinedine] Zidane in him. He will make history at Real Madrid.
-- Jose Mourinho
メスト・エジルは世界中で一番の『背番号10番』だ。だれもが彼のこと大好きだし、彼の中にフィーゴやジダンと似たものを見出しているのが分かる。彼はレアル・マドリーの歴史を作って行くだろう。
ますますメスト・エジルを応援します。
あの無垢な笑顔や引っ込み思案な性格、無邪気なじゃれ合いや天才的な閃き、
すべて生まれ持ってのもの、メスト・エジルそのものなのでした。
============================================
jenny jenkinsさんブログでもこの記事が取り上げられていました。とっても詳しく載っています!
こちらにはなかった部分を訳付きコピーさせて頂きました。 以下jennyさんのコメント付き。
[1] Christian Krabbe seems to be as close to Mesut as he claims. Until this article came out we had no idea that he was his class-room teacher for half a dozen years! We did know this however: posters of Mesut are on his classroom wall and he sometimes calls up Mesut on his cell-phone for help in getting his students to finish their homework! How do we know this? From the transcript of a short video feature of June 2010 when Mesut’s teacher and his ex-childhood teammates were interviewed just before Germany thrashed England.
クラッベ氏の教室のメストのポスターを見ると、彼とメストの関係が分かります。
クラッベ氏は時々、自分の生徒の宿題を終わらせるために、携帯でメストを呼んで、励ますように頼むとのこと。どうしてそんなことが分かるかって?2010年6月、イングランド戦直前、先生と以前のチームメイト達がインタヴューでこう言っていました。(jenny)
An excerpt: I gave Mesut a call. The student was shocked to suddenly hear Mesut Özil on the other end of the phone. They exchanged a few words in Turkish - and of course the result is that this student has been doing his homework!
The translation of that feature (which has since been taken down from Youtube) CAN BE FOUND HERE. It was posted in our old community in January 2011.
『メストに電話したのです。生徒達は電話口の向こう側から、突然メスト・エジルの声が聞こえてビックリしていました。彼らはトルコ語でいくつか言葉を交わし‐‐そして結果は、もちろんこの生徒達は宿題をしましたよ。』
その記事はこれ。
Mesut (in 2010): "A teacher taught me to play chess. It's one of my favourite games..."
先生がチェスのやり方を教えてくれました。大好きなゲームのひとつです。
More importantly, he seems to have been the inspiration behind Mesut's strange fascination with Chess. A review of Mesut's favourite games and hobbies was created last March, entitled: "What Does He Do In His Spare Time?" HERE IS THE LINK TO THAT POST
チェスに魅了された裏には、彼はそこからインスピレーションを得ることができる、ということ。
The building of flats Mesut was born in.
メストが生まれたアパート。
His contention that Mesut was never interested in anything else is backed up by Mrs Buriye – a neighbour of the Özil’s in Mesut’s childhood who remembers him as a child who "played every day with his ball."
メストはフットボール以外のものに興味を示さなかった、という言葉を裏付けるのは・・・エジルの近所に住んでいたというブリエ夫人。『彼は毎日ボールで遊んでいたわ。』
That feature CAN BE FOUND HERE, fully translated and illustrated with pictures from Mesut’s neighbourhood. It was published, like the video feature, in June 2010 after Germany met Ghana, and was initially posted in the old community in February of 2011.
それは、ここで見ることが出来る。
2010年6月、ドイツ‐ガーナ戦後にリリースされたビデオ。
Mesut 遵ムzil - first interview - altes Interview von Schalke 04
Meanwhile, to finish off this review of Mesut as beyond-awkward teenager: here is Mesut’s first interview as a Schalke Professional. It is completely hilarious. He seems to forget he’s being filmed, can’t form complete sentences, is terrified of the microphone and gets some rather sweet help from the interviewer, who realizes he’s hopeless and takes pity on him...a few times!
ここにメストがシャルケで最初に受けたインタヴューがあります。
まったく大笑いしてしまいます。彼は撮影されていることを忘れているようで、ちゃんとした文で話していません。マイクにビックリしたり、インタヴュアーの優しい助けを受けたり。インタヴュア-はどうしようもなくて、彼を憐れんでいるみたいです。(jenny)
============================================
提出期限ぎりぎりの29日、ドイツの代表メンバーが発表されました。
ついでにレアルの仲間達の各国代表メンバー達も。
スペインの顔ぶれ。やっぱり強そうです;
手加減お願いしたいです。
カリムさんのフランス。ここも強そう;
CR7率いるポルトガル。下のコスチューム写真の真意は測りかねます(^^)
=============================================
早朝のイスラエル戦は2-0でドイツ勝利。
ゴメス、シュールレが得点しました。
本戦での活躍をますます期待します!
Deutschland - Israel (2-0) Alle Tore & Highlights - Germany 2x0 Israel 31/05/2012 遵ムzil
!!ドイツチーム優勝祈願!!