筑井城爽風

趣味悠々・木彫・水彩・書・椅子作り

里山の妖精たち

2016-04-22 13:19:22 | 日記
里山の中野山は山野草の宝庫です。
近所の友人が2年間にわたり中野山の山野草の調査をしてまとめたファイルを私に届けてくれました。
それによると245種類の山野草が見つかりました。

我が家の花壇にも春の山野草が森の妖精のように咲きだしました。

海老根蘭は杉山に群生しています。


一斉に咲きだした姿は森の妖精たちです。




錨草は日向の鉄塔の下に良く咲いていました。



























我が家の花壇は朝日が良く当たり西日は当たらない環境が良いのだと思います。
山野草は環境が合っていないとすぐに絶えてなくなってしまいます。
昔は金蘭やギンランもたくさんあったのですが乱獲で今は殆んどなくなってしまいました。
やはり山の妖精は山で観るから妖精たちであるのだとの思いから貴重な資料ですが自生している場所は秘密としておきます。


     ある作家(玲奈)が書いた文書を紹介します。

 かみさまのいるところ

  イカリソウ

山の奥、少し小高く盛り上がった丘の上。
大きな樹の下葉っぱのかげに、隠れるよう
に咲いている野草たち。その中に、小さな
イカリソウの姉妹がいました。まだ朝日は
出てきたぱかり、朝露が冷たく濡らした
土の湿った香りは、澄み切った空気を清々
しいものへとかえていました。生き物たち
はまだ、体を縮こませて、温かい日の光を
待っています。

ねえ、おねえちゃん、あそこみて

きれいね、ひかりがひろがって
きっと、かみさまがおりてきているのよ

あそこにいってみたいねぇ

そうね、すてきでしょうね

かみさまのひかりに つつまれて、
しあわせなきもちになりたいねぇ

二人は、日の光の中に、神様が見えるよう
な気になって、静かに朝日をみつめました。

ねえ、おねえちゃん、かみさまのそばって、
どんなかんじなの?

そうね、きっとあたたかくて、やわらかくて
しぜんとほほえみ、しあわせなきもちに
つつまれる そんなところじゃないかしら

わたしたちのところに、きてくれないかなぁ

そうねもしかしたら
いちどくらいは、きてくれているかもしれないわ

わたし、かみさまにあったことない

とおくからみたら、きっと
あの子たちのところに かみさまがいるねって
そんなふうにみえていたときがあったかも
しれないわ

またきてくれるかなぁ

にこにこしていたら きっときてくれるわ

かなしいことがあっても?

そうね、かなしいことがあっても
にこにこしていようね

うん、かみさまのところに、おかあさんが
いるんだもんね

そうよ、にこにこしてたらわらってくれる
いつも、みてくれているのよ


いま、花びらに、静かに紅く光る美しい露は
お日さまが昇って、風が揺らし、順々に
乾かしていくのです。


神様には全部聞こえていました。神様は全て
のものを、同じように愛しています。
もちろん、あの姉妹を照らしに行ったことだって
あったのです。

幸せそうに見えるとき、幸せな者はきがつかない
ものです。

でも、それで良いのです。幸せは自慢するるの
ではありません。日々の生活に、わからないように
そっと混ざっているのです。

あ、おねえちゃん、わたしいま、
かみさまをかんじたよ!

うん、わたしもかんじたわ。

姉妹は目を合わせて、ふふっと密やかに微笑み
あいました。

神様も、二人の幸せそうな様子に、満足そうに
微笑むのでした。











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