杉浦 ひとみの瞳

弁護士杉浦ひとみの視点から、出会った人やできごとについて、感じたままに。

・少し早い母の日、義母を訪ねる

2007-05-06 03:14:48 | Weblog
 今日は、義母のもとを家族で訪ねました。
義母は私よりも二周り上の同じ干支で、結婚したころから「ひとみちゃんと一緒干支なのね」と話していました。数年前からアルツハイマーとの診断を受け、徐々に体の機能が衰え、歩くことが右足と左足を交互に出すこと、座ることが膝を曲げてお尻を落とすことなど、これまで自然にやってきたことが少しずつ分からなくなってきています。話すことはそのつもりで聞いていれば、病気の進行はさほどでもないと思うのですが、息子(孫)の年齢については「今年は何年生になるの?」と話の合間に何度も尋ねます。息子は、その都度「今年、中3なんだよ」と答えていました。
 義母はオシャレな方なので、簡単につけられるほお紅とデイサービスにも週に何回か出かけられるので、少しだけオシャレな薄手の靴下をプレゼントにしました。カーネーションの鉢植えも持っていきましたが、赤いカーネーションの造花を幼稚園のときにお母さんへのプレゼントで家へ持ち帰ったときのすごく新鮮な感覚を、どういうわけか思い出しました。

「みんなに会えて私幸せ。お父さん(義父)私すごくうれしいわ」と何度も繰り返して言葉にする義母は、すごく無邪気な女学生のようでした。

 人が年を経て、自然の姿にだんだん戻っていくときに、ちょうど小さな子が自分を取り繕うことができないのと同じように、その人の素の姿が再び現れてくるようです。義母は、しっかりしていたころから本当に優しい人でしたが、年老いて自分をコントロールできなくなって、その優しさ無邪気さは一層輝きを増してきているように見えます。自分が同じ状態になったら一体どうなるだろう、と思うとぞっとしますが、義母のようになれたらいいな、と思います。

 配偶者が衰えることの辛さをそばで見ている義父ですが、義母のその可愛い姿にいとおしさも覚えているように映ります。
夫婦とか人間とかを深く考えさせられるひとときでした。

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2 コメント

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老後は国の責任で (ken)
2007-05-06 17:06:40
 老後の暮らしも金次第だったりするようです。お金があれば、厚いケアのある老人ホームには入れます。そうでなければ、住むところさえ追い出されかねません。家賃と食費があってもそれだけでは安心できないようです。下手をすると家族まで巻き込んで苦労してしまうようです。
 老後は、国で責任を持ってもらいたいと思います。
 アルツハイマーは、ワクチンの動物実験が成功したとのこと。こういう研究には惜しまず補助金を出して欲しいものです。戦闘機一機分でかなりの研究や老人介護ができるでしょう。
 オリンピックのための積立金の分で、どれほどの教育や福祉ができるという数値にはびっくりしました。
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福祉にお金を使うことの効果 (杉浦ひとみ)
2007-05-07 07:24:44
高齢者の福祉については切り下げ、高負担は反対です。
Kenさんが戦闘機一機分の例を挙げられましたが、、たとえば米軍のグアムへの移転費用7000億円、自衛隊関連費用5兆円などなど、それが福祉にまわれたら、国民が生活が楽になり、心身が穏やかになることで得られるものはたくさんあるように思いますね。
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