なんども言ってますが、EP4となってますけど、この作品が『スター・ウォーズ』の記念すべき第1作目ですので、お間違えなきよう。
帝国軍の巨大要塞「デス・スター」を、反乱軍のXーウィングが攻撃をかけるシーン。この作品最大のクライマックス・シーンです。
このシーンで大々的に使用されているのが、以前紹介したモーション・コントロール・カメラ、いわゆるダイクストラ・フレックスです。
コンピューター制御により、半永久的に同じ動きを繰り返す事ができるカメラを使って、固定されたミニチュアを撮影することで、それまでのピアノ線による操演では出来なかった、複雑で迫力ある動きが撮影できるというわけです。
何故同じ動きを繰り返し撮影するかというと、これは合成用のマスクを切るためなんです。
上に貼った動画を例にすると、Xーウィングと背景とを合成するためには、Xーウィングのみが写ったフィルムと、背景のみが写ったフィルム、更にはXーウィング用のマスクと、背景用のマスク、最低でもこの4種類のフィルムが必要となるわけですが、
同じ動きを繰り返してXーウィングのミニチュアを撮影することによって、ずれることのない、ピタリと重なるマスクを作成する事が出来、それが
上に貼ったような、見事な合成ショットとなるわけです。
もっともこの映像、一部がCGと差し替えられており、全てが77年当時の映像ではありません。
でも大概のシーンは77年当時のオリジナル映像のままですので、その点はご安心を。
背景となるデス・スターがいかにもミニチュアっぽく、時代を感じさせます。
こういうの、好きだなあ。
ところで、この前たまたま観ていたテレビ番組『やりすぎ都市伝説』で、スター・ウォーズのライトセイバーの事が話題となっておりました。
ジェダイの騎士が使う剣ライトセイバー、あれは製作費が1700円くらいで、剣の部分にピカピカ光る素材を貼って、そこに照明を当てて光らせていた、のだとか。
これは、全くのデマです。
製作費が1700円かどうかは知りませんが、剣の光っている部分、あれはロトスコープ・アニメーション、透過光アニメーションという技術を使った合成です。決して光る素材を貼ったわけではありません。
ていうかそれくらい、影像を見ればわかりそうなものですけどね!?
こんな明らかなデマを平気で流す、テレビ局の見識のなさには
呆れる他ありません。
※スター・ウォーズの第1作から第3作まで、ダース・ベイダーを演じた俳優、デヴィッド・プラウズ氏が亡くなられました。85歳でした。
心よりのご冥福をお祈り申し上げます。R.I.P.
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