風の向くまま薫るまま

その日その時、感じたままに。

映画『アルゴ探検隊の大冒険』(1963)より、骸骨の兵隊

2020-11-27 09:15:30 | 特撮映画

 

 

 

 

 

 

 

 

 

人形アニメーション、というよりは「ストップモーションアニメ」という名称の方が、より正確かも知れません。

 

一コマ一コマ、少しづつ動かしながら撮影していく方式のストップモーションアニメです。映画のフィルムは1秒につき24コマですから、5分のシーンのを撮るのに、おおよそ7000カット必要ということになる。計算合ってるよね?

このての映画の場合、全編にわたって特撮シーンがありますから、気の遠くなるほどのカット数をこなさなければならない。根気と技術と、そして何より、膨大な時間と予算が必要となります。

 

特撮の神様・円谷英二監督は、ゴジラをストップモーションアニメで撮りたいと思っていたのですが、東宝にはそんな時間も予算もない。なので着ぐるみによる撮影を選択したのでした。

しかしそれが、結果的に日本の怪獣映画の隆盛を呼び、『シン・ゴジラ』にまで繋がるのですから、

 

世の中、何が幸いするか分からない。

 

 

当時のハリウッドには、潤沢な資金も時間もあった。特にレイ・ハリーハウゼンが手掛けたストップモーションアニメは、「ダイナメーション」(「ダイナミック」と「アニメーション」を掛け合わせた造語)と呼ばれ、大いに喧伝されました。

 

そのダイナメーション史上、最高の名シーンがこの

骸骨の兵隊です。

 

素晴らしい!

 

 

この一コマ一コマ、人間の「手」によって作られた映像の持つ、独特の「暖か味」と「格調」の高さ。

これはCGでは出せませんね。

 

何度でも言います。特撮はリアルでありさえすれば良いというものではない。

 

勿論、今の時代に合った映像というのはあるわけで、それがCGだというのならば、大いにCGを使えばよろしい。

 

私だとてべつに、CGが嫌いなわけではない。

 

しかしどちらか選べと言われたら、やはり

 

人の「手」によって作られた、「職人技」による映像を、迷うことなく選びます。

 

人の「手」による職人技、これこそ

 

 

「特撮」と呼ぶに、相応しい。