1983年から86年にかけて、テレ朝系列の深夜に放送されていたバラエティ番組、『ウソップランド』のことを憶えておられるでしょうか?
3人組のお笑いコント・グループ、「怪物ランド」のМCによる番組で、メンバーは郷田ほづみ、平光琢也、そして赤星昇一郎。
郷田氏と平光氏は比較的「普通」のルックスをしているのに対し、赤星氏はスキンヘッドに口ひげという「特異」なルックスで目立っておりました。
番組のハイライトの一つが、妖怪「こなきじじい」の扮装をした赤星氏による決めのフレーズで。
「こなきじじいじゃ!……夢見るぞ」
このフレーズ、私らの仲間内では一世を風靡したものですが、世間的にはどうだったのでしょうね?いずれにしろ、懐かしく思い出された方もおられるのではないでしょうか。
現在では「怪物ランド」としての活動は行われていないようで、これは解散したということなのかな?現在では3人3様の、地道な芸能活動を続けておられるようです。
ちなみにメンバーの一人、郷田ほづみ氏は声優としても有名な方で、1982年に放映された伝説的ロボットアニメ、『装甲騎兵ボトムズ』の主人公キリコの声はこの郷田氏が演じておられました。
さて、赤星氏ですが、その特異なルックスから、特撮モノとの縁が深く、スーパー戦隊シリーズや平成ウルトラマンシリーズなどによく出演されてます。
私的に印象に残っているのは1996年放映、『ウルトラマンティガ』第27話「オビコを見た!」の妖怪オビコ役です。オビコが暮らしていた森が開発のために破壊されてしまい、行き場を失ったオビコは人間の町の暗闇に潜み、夜な夜な悪さを繰り返す。ついにはGUTSの出動となり、ウルトラマンティガと戦うことになってしまう。
ティガはオビコに同情的でしたが、人間に対する悪さを赦すわけにはいかない。懲らしめとして的を外して光線を放つのですが、オビコはその光線をわざと真正面から受け、自ら命を絶つんです。
なんとも哀しい話で、とても印象に残っています。
ちなみに、同じくウルトラマンティガ第16話「よみがえる鬼神」には、郷田ほづみ氏と平光琢也氏が、神社の宝剣を盗もうとするコソ泥役で出演しており、図らずも怪物ランドのメンバー全員が、ウルトラマンティガに出演しているんですね。
面白い。
赤星氏は特撮モノの外にも現代劇時代劇を問わず、多くの作品でバイプレーヤーとして活躍されておられます。現代劇では大概ヤクザとか服役囚、時代劇なら破戒僧や悪山伏、僧兵など、どちらかといえば悪役が多いようです。
でも平和的な宇宙人の役も演じられたりもするんですよ。まあ、いずれにしても「普通」の人の役はあまり回ってこないようです。ルックスがルックスですからね、それもまた良しでしょう。
目立つ方ですから、皆さんもどこかでお見かけしたことがあるはず。この次見かけたら、「あっ、こなきじじいだ!」と思い出してあげてくださいね。
ついでに夢にまで見たりしてね……(笑)