ちかさんの元気日記

辛いことを乗り越えて元気に生きている私“ちかさん”の
涙と怒りと笑いの介護記録。

奇跡のラッキースター

2017-08-29 00:51:21 | 日記
おっさんが落し物をしたと言ってしょげていた。

落としたのはペンダントヘッド。
彼がお気に入りの和柄の折り紙で作った
直径1,5センチほどの星型の飾りだ。

作った作品は大抵、勤務するデイサービスのゲームの景品にするのだが
休みだったきのう、おっさんは作ったばかりのそれが気に入って
買い物のときに首から下げていったのだという。

止め具が緩んでいたのだろう
そのヘッドの部分だけが、どこかでポロリと落ちてしまったらしい。

「ラッキースターっていう名前の折り紙なんだよ。
気に入ってたのに…。あ~、どこで落としちゃったんだろう!?」

無神経で冷酷な妻は「また折りゃいいじゃん」くらいに思って
親身に話を聞くこともしなかったのだが…

奇跡が起きた。

今日は私が休み。
買い物に行こうと家を出て
ポストに投函する郵便物があったので
ちょっと遠回りしてからスーパーに向かった。

横断歩道を渡り、目指すスーパーまであと200メートルほど。
と、そこで奇跡は起きた。

歩道に、星型の折り紙が落ちているじゃないか!?

慌てて拾い、確認する。
うん、間違いなくおっさんのだ。
おっさんが作ったペンダントヘッド、ラッキースターだ。

こんなことってあるのか?

いつもならスーパーに直行するのに
たまたまポストに寄るために遠回りしたその道で。
いつもなら早足で、しかも正面を見てまっしぐらに歩くのに
たまたまゆっくりと歩き、歩道に目を落としたその先に。
そこに、前日おっさんが落とした“ラッキースター”が落ちていた。

これをキセキといわず何と言おう!?

こんなことってあるんだねえ。
今夜の二人の晩酌が盛り上がったことは、言うまでもない。

それにしても
夫が落とした“ラッキースター”を妻が拾うって…
なんだかウチの夫婦を象徴しているみたいな出来事である。







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