ちかさんの元気日記

辛いことを乗り越えて元気に生きている私“ちかさん”の
涙と怒りと笑いの介護記録。

トイレットペーパー

2020-03-23 01:04:00 | 日記
おかしなことになったもんだ。

ウチは高齢者住宅であって施設ではない。
何が違うのか?と思うだろうが
長くなるのでその説明は省こう。

ただ、話の前提として一つ言っておけば
住んでいる高齢者が使う備品は
各自(本人または家族)で用意してください!
ってのが、高齢者住宅の基本なのだ。

しかしコロナのせいで
各自で用意できないものが出てきた。

トイレットペーパーである。

そのうちどこでも買えるようになるさと
たかを括っていたのだが
先週あたりから、いよいよ
「どうやってお尻を拭けばいいの〜!?」という悲鳴が
あちこちで上がりはじめた。

介護サービスの買い物援助を使っても無理!
家族に頼んでも無理!

事務所に備蓄はあるが
みんなに提供していたらあっという間になくなってしまう。

そこで、職員がプライベートで買い物に行ったときに
トイレットペーパーを見つけたら
買ってきて利用者さんに提供しましょう、ということになった。

そしてきのう
何人かのヘルパーさんが運良く手に入れたトイレットペーパー3パック。
それを、あと1ロールしかないというオバアチャン3人に届けた。

◯◯さん、あなたが今一番ほしいと思っているものを持ってきました!

そう言って恭しく差し出したトイレットペーパー。

「うっわぁ、嬉しいわ。これ、今一番ほしかったの。
本当にありがとうございます」

バアさんたち、異常なまでの喜びよう。
介護の仕事で、ここまで感謝されたことあったっけ?
というくらいだ。

トイレットペーパー一つでここまで喜ばれる?
空恐ろしいご時世である。


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