滅多に笑顔を見せず
食堂でも誰とも交わることがない孤高の人・T子さん。
彼女が昨日、90歳の誕生日を迎えた。
誕生日おめでとうございます。おいくつになられたんですか?
昨日もいつもと同じように
一人で黙々とご飯を召し上がっているT子さんに
お祝いの言葉をかけた。
小さく首をかしげ、Tさんは言った。
「50・・・50いくつだったかしら?」
まさか(笑)
そして今日はそのTさんの入浴介助。
背中を流しながら、私は再び訊ねる。
おいくつになられたんでしたっけ?
すると今日も首をかしげて数秒間考える仕草を見せたあとで
「50・・・えっと、50・・・。あら?50いくつだったか忘れちゃった」
ジョークではなく
本気で50代であると思い込んでいるらしい。
そういえば
私も年齢を聞かれて咄嗟に「28歳」という年齢が頭に浮かんだ頃がある。
声を出して答えたわけではないが
なぜかふっと、頭に浮かぶのがその年齢だったのだ。
28歳といえば出産した歳であり
同時に自信を持って仕事に打ち込んでいた時期でもあった。
だから私は無意識のうちに
28歳という年齢を印象深く記憶していたのかもしれない。
80、90まで生きて、頭がおぼろげになったとき
私も歳を問われて言うのだろうか。
20・・・えっと、28歳だったかしら、と。
食堂でも誰とも交わることがない孤高の人・T子さん。
彼女が昨日、90歳の誕生日を迎えた。
誕生日おめでとうございます。おいくつになられたんですか?
昨日もいつもと同じように
一人で黙々とご飯を召し上がっているT子さんに
お祝いの言葉をかけた。
小さく首をかしげ、Tさんは言った。
「50・・・50いくつだったかしら?」
まさか(笑)
そして今日はそのTさんの入浴介助。
背中を流しながら、私は再び訊ねる。
おいくつになられたんでしたっけ?
すると今日も首をかしげて数秒間考える仕草を見せたあとで
「50・・・えっと、50・・・。あら?50いくつだったか忘れちゃった」
ジョークではなく
本気で50代であると思い込んでいるらしい。
そういえば
私も年齢を聞かれて咄嗟に「28歳」という年齢が頭に浮かんだ頃がある。
声を出して答えたわけではないが
なぜかふっと、頭に浮かぶのがその年齢だったのだ。
28歳といえば出産した歳であり
同時に自信を持って仕事に打ち込んでいた時期でもあった。
だから私は無意識のうちに
28歳という年齢を印象深く記憶していたのかもしれない。
80、90まで生きて、頭がおぼろげになったとき
私も歳を問われて言うのだろうか。
20・・・えっと、28歳だったかしら、と。
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