ちかさんの元気日記

辛いことを乗り越えて元気に生きている私“ちかさん”の
涙と怒りと笑いの介護記録。

ひれ伏す。

2014-03-08 00:02:20 | 日記
女には敵わないと、常々おっさんが―。
そりゃそうさ!
崖っぷちに立った女にひ弱な男が敵うはずもないと
胸を反らす私だが
その私が同性である女の逞しさにひれ伏すことしばしば。

牛丼屋を辞めて
私が卒業した職業訓練校で介護の勉強をしているK。
彼女は今、「まじめ」と言われた私が舌を巻くほど
勤勉な学生として、苦学生として
実にストイックな日々を送っている。

きのうも電話があった。
レポート提出とテスト勉強に追われ
鬼教官に説教されて苦渋の涙を流しながらも
「永遠に続けばいい」と願うほど楽しく、充実した毎日らしい。

生活は大丈夫? ご飯はちゃんと食べてるの?
郷里の母親の如く案ずる私に、彼女は言った。
「いや~、生活は厳しいよ。
このところ毎日、晩ご飯はスーパーの焼き芋(笑)!」

50女が一人暮らしのアパートで教科書を開きながら
焼き芋を頬張ってるのか!?
別れた夫が事業に失敗しなかったら
アナタも今ごろ孫の世話をしながら呑気に暮らしていたんだろうに。

しかし、Kの声に悲壮感は微塵も感じられない。
お天道様に向かって、彼女は確実に歩を進めているのだ。

閑話休題。
今月から、職場に新人が登場した。
42歳の女性である。

今日はじめてゆっくりと話をしたのだが
その新人Wは、これまで介護兼お手伝いとして大きな家で働き
休みの2日間は、宅配便のドライバーとして働いてきたという。

「数年間、週に7日間働きづめで、休みなんかありませんでした」
マ、マジ? 
しかも彼女にはご主人と4人の子どもがいて
洗濯は容量8キロの洗濯機を日に3回まわし
5人分のお弁当を毎朝作り・・・
そんな生活なんだという。

じゃ、お酒を飲んだりテレビを見たりする時間なんかないでしょう?
「いえいえ、毎晩飲んでます。
3キロの鶏肉をから揚げしながら、
それをツマミにキッチンでビールをね」

中学生の末娘が大学を卒業するまで
あと8年続く彼女の働きづめ人生。
想像しただけでめまいがしてくる。

女たちのこのエネルギー、天晴れといわずに何と言おう。