ちかさんの元気日記

辛いことを乗り越えて元気に生きている私“ちかさん”の
涙と怒りと笑いの介護記録。

おっさんの生きる道

2014-03-03 00:10:09 | 日記
おっさんが介護職についてから、もうすぐ2ヶ月になる。

利用者の介護度もそれほど高くないデイサービス。
そのうえ夜勤もないから
バスの運転や訪問営業に比べたら
肉体的にも精神的にもずいぶんラクなようである。

ところがこのところ
おっさんはグッタリしている。
今日も夕食を済ませるとすぐに寝てしまった。

何がそこまで彼を疲れさせているのかというと・・・

若い職員ばかりで一向に盛り上がらないレクレーション・タイム。
音楽教室の時間も、若い先生は静かにピアノを弾くばかりだから
利用者は全然のってこない。

近所の年配者に囲まれて育ち
大人になってからも後輩に慕われるより
歳上の方々からかわいがられることが多かったおっさん。
一昨年までやっていた訪問営業でも
オバアチャマたちからのウケがすこぶる良かったせいで
バンバン仕事を取ってきたものだ。

さて
盛り上がらない空気に我慢できなくなり
55歳の愛嬌ボーイは立ち上がった。

合いの手を打ちながら先頭に立って昭和歌謡を歌い
お年寄りにしか通じないレトロなギャグを連発し
オバアチャマと腕を組んで踊り
彼に言わせれば「大盛り上がり」の毎日なのだそうである。

その功績を認められ(?)
先週からいよいよ正式にレクレーション担当に任命。
本社の専務がわざわざ訪ねてきて
「利用者さんからとても喜んでいただいている。
頃合を見て昇給も考えています」
と、期待もしていなかったお言葉を賜ったそうだ。

なるほど、それほどまでに頑張っていたのね。
どうりで疲れて帰ってくるわけだ。

遠回りしたけれど
報酬もぐ~んと減ったけど
おっさんは今、本来の自分を取り戻したのだろう。