入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

       ’24年「夏」(36)

2024年07月11日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

     草の色はすでに初秋を思わせるほど、短い夏
 
 梅雨空の下、雨は降ったり止んだりを繰り返して、今は止んでいる。昨夜零時少し前から目が覚め、それから4時間近くも何をするということもなく半覚醒状態のまま過ごした。間にビール1本を飲んだことは覚えていても、それ以外のことはきょうの雨雲のように漠々としていて、多分、自分では意識しない浅い眠りの中にいたのだろう。
 どうも最近、その日の出来事すら時系列からはみ出し、1日前に行ってしまったり、消えてしまったりする。疲労が重なったせいかも知れない。

 牛たち8頭を明日、下に戻すことになったとはすでに呟いた通りだが、そのために畜産課々員が里を6時に出発してやってくると連絡があった。引き取り手が来る前に、厄介な牛を検査場の囲いの中にでも入れておきたいようなのだが、そこまでする必要があるのか納得しかねて曖昧な返事をしておいた。
 こちらは何時であっても構わない。しかし彼らは大変である。家を出るのはどう考えても5時台になるはずだ。ここではいろいろな事情もあって呟くのを控えるが、とにかく彼らの人手不足で多忙な日々を思うと複雑な気持ちになる。
 しかも、問題のあの牛たちも牧場の暮らしに慣れて、落ち着きを取り戻しつつある。急な斜面を登り、草をよく食べるようになった。

 昨日第1牧区に移した牛たちのため、塩を混ぜた配合飼料を持っていった。今年は、まだこの牛たちの調教ができていないが、やがては警笛の音で塩場まで来るようにしなければならない。
 その手始めに軽トラの荷台に餌を置き、牛を呼んだ。ここにいる牛たちはすべて雌である。ところが、自分だけで餌をせしめようと頭突きはするは、身体を使って追い払おうとするは、その荒々しい振る舞いは人間の淑女を遠くから見ている者には、子を産み、育てようとする母性などまったく感じられないほどだ。
 そうやって餌を奪い合い、傍若無人、利己的な態度をいやというほど見せるくせに、普段はいつも群れを作り草を食み、満足気に反芻する穏やかな姿も見せるのだから、不思議な生き物たちだ。

 今も囲いの中の乳牛たちは仲良く一群を作って、草の上に横になり反芻している。いい景色だ。こちらの気まで休まる。

 「混雑させないキャンプ場」も小屋もまだ余裕があります。梅雨が明けたらお出かけください。
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 本日はこの辺で。

 
 
コメント
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