入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’23年「冬」(6)

2023年01月09日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 皆は出掛けたようだ。テイ沢からヒルデエラ(大阿原)へ出て、入笠山へは登らずに外周を歩いて帰ってくると言っていた。8人のうち何人かは途中で別れて、きょう帰ると聞いている。

 朝飯を食べたらもうすることがない。天気は申し分ないからこの独り言に使う写真でも撮りに外へ出ようかと思いつつも、年齢相応に、管理棟の日当たりの良い入り口で日向ぼこでもして時を過ごした方がいいという声も耳元でする。
 明日は山を下り用事をするため時間的な余裕がないから、冬眠しているはずのクマ公のことでも呟いておくか。

 クマの出産は冬眠中に行われると聞いている。しかし、"用の済んだ"雄グマはどうしているのだろう。雌クマと仲良く一緒に穴蔵に潜っているとも思えないが、どうだろうか。
 ところが、山へ来る前日、またクマを仕留めたから肉を取りに来いという連絡が入った。この冬2回目だ。翌日から山へ行かねばならないから料理する時間がないと言うと、話だけでもいいから聞きに来いと言う。
 
 で、クマ談義を拝聴するために出掛けた。どうやら猟場は守屋山から南に伸びる尾根沿いだったらしい。あんな場所に結構の数のクマがいるのだと聞き、昨年の春にその辺りを歩いたことがあったから余計に驚いた。同じ日ではなかったようだが、2頭も仕留めたというから、クマが生息していることは充分に納得できた。
 2年前には10頭を超える数を捕ったというが、問題は、クマさんは冬眠中ではなかったか、という点だ。

 そのことを質すと、近頃のクマは冬眠しないという答が当然のように返ってきた。確かに猟期は冬の間だけで、有害獣に指定されていないクマを猟期外に捕獲することは原則できないはずだ。いくらあの人たちでも、冬眠中のクマを犬を使い、勢子をかけ、穴から追い出すなどという芸当はやらないだろう。やはり、撃たれたクマは行動中だったのだ。
 年末に法華道を歩いて目にした足跡も今になって考えれば、大きさ、型からしても、やはりクマ以外には考えられない。足跡を見付けた「厩の平」の辺りはクヌギの林でもあり、クマが生息するには適地でもある。

 ではどうするか。緊張感を持って行動しろとしか言えない。つまり冬でもクマは行動しているものと想定し、鈴を付ける、用を足すために深い藪の中や、洞などへは近付かない、食べ物を捨てない、人の気配を周囲に知らせる等々。それでも、その可能性も否定できないが、クマが人を怖れなくなればどうしようもない、お手上げである。
 一般登山者にもヘルメットを被れと勧めるご時世、利に聡い運動具の販売会社ならそのうち、ヘルメットに加えてクマスプレーを携帯しろと言い出すに違いない。
 
 日頃、仕事で使う軽トラにはいつでもクマスプレーを置いてある。その威力は危険でさえあり、練習が必要。

 本日はこの辺で。
 

コメント
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