入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’22年「春」(57)

2022年05月18日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

Photo by Ume氏
 
 一体どうしたというのだろう、午前5時半、気温零度、霜まで降りた。天気は良くなるだろうが日はまだ山の向こうで曇天、高曇りの朝だ。森はこの寒さで沈黙していると思って外に出てみたら、いつもの朝と変わらず鳥たちの元気な声がして、鹿の鋭い警戒音も聞こえてきた。鹿は害獣に指定され、この牧場もその被害に手を焼かされているが、それでも出産期を迎えた親鹿を少しは気遣う気がないわけではない。
 
「山桜の花の季節はひっそりと終わった」という昨日の呟きを訂正しなければならなくなった。昨日、撮影の下見に来た人たちを案内していたら、粉雪のような白い花がまだ若葉と混ざり合いながら咲き残っている木を何本も見付けた。驚いた。
 ここで毎春、山桜の咲くのを待ち、それらを眺めながら過ごしてきたが、花の寿命がこれほど長いとは気付かなかった。もう、半月にもなるだろう。それとも、今年はこういう寒暖の激しさの影響で、いつもの年とは違うのだろうか。

 きょうは露天風呂の修理、撮影の下見、それに加えて開山祭を控え年1回の林道の整備に参加する東部支所の人たちが昼食に立ち寄ることになっている。こういうことも大事だが、本当は牧場の仕事だけに今は専念していたい。
 ざっと見て400㍍、もしかするとそれ以上の距離の牧柵を張らなければならない。昨日はそのための支柱を25本ばかり抜いた。それではまだとても足りないが、きょうはその間の有刺鉄線を回収しようと思っていたが、予定通りに行くか分からない。
 昨日の歩数も1万3000歩、「急な斜面を平地のように歩く」と吹聴してきたが、やはり年には勝てそうもない。尻の周りに鈍い痛みが残り、腕が妙にしびれて昨夜は寝付くまでに何度となく寝返りを打った。有難いことに、膝には何の問題もなく、そのお蔭でこの仕事ができている。
 自分の思うように計画し、思うように仕事を進めていく。誰に言われたわけではない。気は急くこともあるが、みんな自分で決めてしていることだ。
 周囲のこの自然、この季節、最愛の人と一緒に仕事をしているような気がしている、と言ったら嗤われるだろうか。

 キャンプ場を含む「入笠牧場の宿泊施設のご案内」は下線部をクリックしてご覧ください。
 本日はこの辺で。
 
コメント
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