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入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

    ’16年「冬ごもり」 (26)

2016年12月23日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 幾度となく降ったり止んだりを繰り返していた昨夜の雨も、今朝になって止んだ。午前7時の気温は2度Cだった。恥ずかしがり屋の権兵衛山はきょうも姿を隠したままだが、重苦しい雲の隙間にわずかだが青空も見える。
 昨夜は10時ごろ床に就いた。その日の朝は9時起床だったから、13時間しか起きていなかったことになる。そんな事情で、とても眠れるはずがないと思っていたら、ウイスキーとビールとワインの三拍子がほどよい朦朧を招いてくれ、現とも夢とも分からない状態の中で無理なく、快適な3時間ぐらいを過ごしたはずだ。眠っているような起きているような曖昧な時の中で、突拍子もない夢を見たかと思えば、トタン屋根を打つ雨音に夢から醒め、久しぶりに山の中にいることを教えられたりもした。もう夢のことも、脈略もなく擦過していった妄想も忘れたが、あのアルコールは、思いがけずも身体の中で完成したその夜だけの絶品とも言えるカクテルだった。

 取水場へ行こうとして外に出てみたら、低い雲が盛んに流れ、霰(あられ)が舞ってきた。青空はは気紛れで、その度に山や周辺の表情や雰囲気を変えてしまい、ある時は素っ気なくなったり、また別の時は親しみを見せたりと、せわしない。時折深い息でもするような風の音が聞こえてくる以外、音はない。この無音とかすかに聞こえる風の音、それだけあれば山の中の平安に充分浸れる。それにひとりでこうしていれば、今の季節、天気はきょうのように曇天で暗いくらいの方が、存外いいのかも知れない。
 そんなことを言っていたら、10時近くになって天気はまた一変して、風をまじえて本格的な雪降りになってきた。

 もう少ししたら、きょうの来客のために、小屋の準備でもしておこう。彼らは、一昨年もやってきた静岡にある高校のワンダーフォーゲル部で、引率の教師3名を含め総勢9名。加えて別に、”明治の伊能忠敬”神足勝記の足跡を追うO沢氏もやって来る。
 ワンゲルの彼らには今度は伊那側から、法華道を登るようにと勧めてみたら何と答えるだろうか。

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