
一昨日、名古屋、岡山経由で四国の香川に渡り懸案のことを済ませ、瀬戸内海を同日中に取って返し兵庫県川西市で一泊。翌日、つまり昨日、大阪に出てから名古屋に向かい、旧友と何十年振りかで会い、別れて木曽福島へ。そこより迎えの車で権兵衛トンネルを抜けて自宅へ。しかし旅はそれで終わらず、翌日のつもりでいた入笠行きの予定を変更して、同夜のうちに上がる。ようやくにして1泊2日の慌ただしい旅は終わった。
何がそれほど旅を急がせたかは置いておくが、予定していた人たちとは皆と会えたし、存分に話す時間もあって、旅は充分に有意義だった。行って良かった。今回は観光なんぞどこもしなかったが、それが目的ではなかったから全く構わない。それにしても交通の発達、利便性の向上で、急ぐまいと思っていながらつい、という愚も犯した旅だった。

マリンライナーから
入笠は静かな初冬の時期を迎えていた。いぶし銀の冬空に、きょうも雪を被った穂高や槍が見え、登山口には60代の夫婦らしき登山者の姿があった。いまの山の雰囲気の中に、その人たちの後ろ姿がよく合っていた。紅葉は終わり、木の葉は落ち尽し、最早「林間に酒を煖め紅葉を焼(た)く」季節は過ぎたが、それでもその内に一夕、榾(ほた)を集めて火を燃やし、忍び寄る夕闇の中で熱燗でも呑んで、ほっこりしみじみとしてみたいものだ。

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