↑海軍特攻機「桜花」の下滝田基地カタパルト式コンクリート滑走路跡
海軍特攻機「桜花」の下滝田基地跡が南房総市(旧三好村)にあったことは知っていたがまだ探索したことがなかったので雪が散る寒い2月11日(火)の午前に旧三好村下滝田に向かった。
旧三好村は館山市の東に隣接する近いとこであるが低い山があり気温が低く、先週降った雪がまだ残っていた。
南房総市の旧三好村と旧富山町には海軍が本土決戦用に開発した特攻機「桜花」の秘密基地が上滝田、下滝館山、吉沢、平群の4ヶ所に建設予定だったと言われている。
特攻機桜花を離陸させるため火薬ロケット噴射による台車が高速で上を移動することにより短距離で射出するカタパルトを開発した。これらの基地は完成間近であったが桜花の実戦機は使われる前に終戦を迎えたそうだ。
旧三好村の下滝田地区を訪ねたが山間地で全く見当がつかず、村人に聞いたが詳しい場所が特定できなかった。諦めかけて偶然声を掛け尋ねた老人が親切にもその場所を教えてくれた。
「カタパルト式コンクリート滑走路跡」は山間部の民家の畑の中にあり大きな道からは全く見えない。コンクリート滑走路は全長50m位、幅2m弱で西の山側から東方面の谷側に向かっている。滑走路は両側に切り込みがある形状をしている。素人だから理由は分からないが想像を逞しくするとカタパルトのレール敷設や枕木を取り付け易く、また必要な時取り外しを容易にでもするためだろうか。
60年以上前は正に山の中であっただろうが敵に見つからない山中から短距離敵を迎撃する秘密基地、秘密の特攻機桜花の開発だったのだろう。滑走路があったが何処かに特攻機を格納する場所があったに違いないが今回はその探索は見送った。
更に、下滝田基地のカタパルトに用いられた「レール」が同じ南房総市下滝田地区にある「知恩院」の軒下に今も置かれているので訪ねた。鉄道用のレールとは異なるやや広めの「U字鋼」の形状をしている。高速で発射させるためU字鋼の中にローラーが走ったのではないだろうか。こんな山間部からだこそ特攻機の秘密基地の建設ができたのだろうが房総半島南部全体が事実上、海軍の要塞と化していたに違いない。
下の写真は原画より画素数を落としています。
↑旧三好村の下滝田地区平山バス停前の小道を山側に上って行く
↑西側の道を山側に向かって300m位歩く(小さな写真をクリックすれば大きくなります)
↑畑の中にコンクリートの塊がみえる
↑下滝田基地カタパルト式コンクリート滑走路跡
↑下滝田基地カタパルト式コンクリート滑走路跡(全長50m位)
↑下滝田基地カタパルト式コンクリート滑走路の先端部分
↑下滝田基地カタパルト式コンクリート滑走路のアップ
↑下南房総市の知恩院にある滝田基地のカタパルトに用いられた「レール」
↑知恩院の軒下に今もあるカタパルトに用いられたレール(小さな写真をクリックすれば大きくなります)
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ですね!
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