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「政治家は嘘つき」?―ソクラテス再び

2017-06-09 09:32:34 | 日記
 少し前に石原さんと安倍さんの弁明に絡んでプラトンの『ソクラテスの弁明』取り上げたことがあります。そして今また懲りもなく続く、政治家たちの詭弁劇を傍観するにつけ、この国はどうなってるんだろうと思わざるを得ないでいます。 大本営NHKはもちろんのこと、ネットでは朝日や毎日にも掲載されていなかった? あの菅官房長官の記者会見の記事を、図らずも産経新聞で目にし、改めて未来に希望を持てない子供たちが増えている背景の一端をつきつけられた気がしたのですが、その一方でまたまた『ソクラテスの弁明』の一文が想い起こされています。
 プラトンによれば、ソクラテスが死刑の判決を受け入れる終いの方の弁明で、次のような言葉を残したとされています。
 「神の声が、わたしを政治家たることを妨げている。」  その理由は、正直な人間は、政治家は務まらない、と言うことのようです。しかしながら、恐らく、小生がこの言葉を引用していることに、ソクラテスは「何て阿保な輩」と呟きながら黙認したとしても、プラトンは一言「笑止千万」!と一刀両断するに違いありません。ソクラテスが重視した精神の論理的機能を通じて、対話法から弁証学を生み出したプラトンが、詭弁にすらなっていない下品な子供の駄洒落もどきの弁明を、同じ俎上で論ずる愚かしさを認めるはずもないからです。自省を込めて。

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