昨日、友だちのMさんと、阪急・御影にある“香雪美術館”で行われている展覧会、「片岡球子 生命あふれる」に行ってきました。
いつもどおり、梅田で早めの昼食をとり、美術館に向かうべく、阪急電車に乗りました。
電車に乗るとき、私はMさんに自信たっぷりにこう言いました。
「御影は特急が止まるから、特急に乗ろうネ!」
ところが、岡本駅を発車した後、電車はなんの躊躇もなく、アッサリと“御影駅”を通過したのです!
次に停車したのは、なんと、三宮駅でした。
これが、今回の珍道中の一つ目です。
仕方なく三宮で下車、幸いにも、すぐ向かいのホームに、梅田行きの各駅停車の電車が止まっていたので、それに乗って“御影駅”までバックしまし
た。
香雪美術館には、過去3回くらいは行ったことのある私。
御影駅を降りてから香雪美術館への道も、分かっているつもりでした。
ところが、です!
方向は分かっているものの、どの角を曲がるのかが、イマイチ自信なし。
それなら、早くに誰かに尋ねればいいものを、「もうちょっと先やな‥」なんてつぶやきながら、曲がるべき角をスタコラと通りすぎてしまいました。
しばらく行って、さすがに不安になった私が、土地の人と思われる上品なご婦人に尋ねたところ、やっぱり間違っていたことが判明しました!
距離は遠くはないものの、信号を二つも渡り直して、正規の道に戻り、やっと、香雪美術館に辿りつきました。
これが、二つ目の珍道中です。
というわけで、Mさんにはずいぶんご迷惑をお掛けしました。ゴメンナサイ!
今回のことで、私の認知症も相当なものだと、改めて実感!
これからは、その認識の上にたって、注意を怠らないようにしたいと思った次第です(涙)
さて、香雪美術館は、御影の閑静な住宅街のなかにある、小さな美術館です。
門扉をくぐって中に入ると、(盛りは過ぎていましたが)ツバキの花や、苔の色鮮やかな緑が、目を楽しませてくれました。
そして、(たぶん葉の形からしてヒイラギの実だと思われる)楕円形の赤い実が、初めて見た私には、新鮮で可愛らしかったデス。
片岡球子さんの絵は今までに何回か観たことがあり、その度に私は、彼女の生命力に満ち溢れた、色彩豊かな絵に、パワーを頂いてきました。
今回は、作品数30点余りのこじんまりとした展覧会ですが(こじんまりした方がむしろイイ!)、是非にと思っていたのでした。
なにしろ、21歳で当時の「女子美術学校」に入学されてから、2008年、103歳で亡くなられるまで、ずっと絵を描きつづけられた彼女。
しかも90歳を過ぎても、その力強い線と鮮やかな色彩は、全く衰えることを知らず、ますます勢いを増していった感さえあります。
今回は、比較的初期の作品もありましたが、私の心を捉えたのは、やはり、中・後期の、富士山を初めとする山々の絵でした。
次に、私が好きだった山の絵を、4枚載せておきます。
はじめ2枚は、北海道を描いた絵。
≪屈斜路湖≫ 1970年(65歳)
≪羊蹄山の秋色≫ 1986年(81歳)
次の2枚は、ともに、2000年(95歳)で描かれた≪富士≫と題された絵。
1枚めの夜の富士山は、初めて観たので新鮮でした。
≪追記≫ 今回の彼女の絵の中に、≪八風不動≫と題された、一人の兵士を描いた絵(1943年作)がありましたが、時代の要請があったとは言
え、私には、戦争推進を表した絵のように感じられて、その絵だけは、好きになれませんでした。
彼女にそういう絵を描かせた、時代の持つ怖さを、改めて強く感じました。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます