私は数年前から近くの眼科医で、白内障だと診断されている。
それでも初めの頃は、まだ手術の必要はないとのことだった。
でも、2年位前からは、そろそろ手術した方がいいかもと言われ、今年になってからは、できるだけ早くしなさい!と、手術をしてもらう病院への紹介状を
貰ってもいた。
私自身も、かなり目の不自由さを感じてはいる。
ところが!である。
決断力が鈍くズボラな私は、なかなかその気になれない。
紹介状を貰ってから、1ヶ月が経ち、2ヶ月が経ち……、3ヶ月余りが経った昨日、やっと決心して、紹介された「行岡病院」に行った。
もちろん行ったからと言って、すぐに手術ができるわけではない。
昨日は手術のための諸検査をし、手術についての説明を聞いた。
手術を担当されるN先生が、目の構造や手術について説明してくださったのだが、とても分かりやすく、頭の切れるテキパキした先生だという印象を受
けた。
私はホッとした。
でも、予約の患者さんが多く、私の手術は、なんと、1ヶ月以上先の、7月中旬から下旬に掛けて、2回(右目と左目)にわたって行うことになった。
病院を出たのは、2時をだいぶ過ぎてからだった。
私のところから行岡病院までは、直線距離では近いのだけれど、交通の便がよくない。
短い距離なのに、地下鉄だと乗り換えしなければならない。
直通のバスはなく、歩くにはちょっと時間が掛かる。
それで昨日の往きはタクシーに乗った。(タクシーでないと、遅刻しそうだったからでもあるけれど‥笑)
往きがタクシーだったから、帰りは、ブラブラ歩いて帰ろう!
そう思って外に出たが、方向がテンで分からない。
病院の玄関の所でキョロキョロ辺りを見回していたら、玄関脇に割と大きい夾竹桃の木があって、もう花が咲いていた。
えっ、もう夾竹桃の花が咲く季節!?
ちょっと早いン違うの!と思いながら、カメラを取り出してシャッターを押した。
そして、いろんな人に道を尋ねつつ我が家に向かって歩いたつもりでいたが、ずいぶん回り道をしたようだ。
お腹は空いてくるし、足は疲れるし、私は適当なお店を見つけて入り、スパゲッティのランチメニューを食べた。
このお店がだいぶ家に近くなっていることは分かっていたが、私はお店を出るとき、ウエイトレスさんに再度私の帰るべき道を尋ねた。
ウエイトレスさんは紙に丁寧に地図を書いてくださった。(なんと親切なんだろう!)
私はその地図を見ながら、またぶらぶらと歩いた。
途中、ちょっと洒落た建物が目についたので、又々写真を撮った。
撮ってからこれは、かつての「玉姫殿」であることが分かった。
玉姫殿まで来たら、もう大丈夫!
私は、見慣れた「ピアスタワー」の雄姿を再びカメラに収めてから、家路を急いだのでありました。