銀ステ根なし草

銀のステッキ旅行・スタッフの雑記帳

バルト三国の記憶(1)

2018年09月18日 | のほほん同志Aの日常

気づけば、夏が終わり、秋空になっていました。
七月に訪ねたバルト三国、ようやくひとつの記憶になったので、
写真とあわせてご報告です。

もったいつけるほどでもないですが、ちょっと長いので、上下2回で。

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「おふたりは、いま、何語でしゃべっていたのですか」
バルト三国のひとつ、ラトヴィアのルンダーレ宮殿内にあるレストランで、そう訊ねていました。

日本を発って四日目。
「バルト三国」ツアーは最初のリトアニアを終え、ふたつめの国ラトヴィアに入っていました。

到着したその日から全日程を通してのバスドライバーさんとももう四日目で、
お互い会話はままならないものの、なんとなく気心もしれてきていました。

リトアニア語で「Labas(ラバス)」だった「こんにちは」は、
国境を越えてラトヴィアに入ったとたん、「Sveiki(スヴェイキ)」に変わっていました。
このさき、エストニアに行くと、「Tere(テレ)」になるのだといいます。
国境を超えるたび、風景はそうたいして変わらないのに、言葉はまったく別物に変わるようでした。

――その宮殿内のレストランで、私はお客さんとは少し離れたテーブルに通され、
裏方三人で食事をしていました。
裏方三人とは、リトアニア人のドライバーさん、
今日からお世話になっているラトヴィア人で日本語ガイドのイルさん、
そして日本人で添乗員のわたし。この三人です。

ラトヴィア入りしたきのうからお世話になっているガイドのイルマールスさん、通称イルさんは、
針金でできたやじろべえの頭にちょこんと白い帽子をかぶせたような細身の男性で、
その痩身から出てくる日本語は、耳に心地よい、低いバリトンボイスでした。

白いナプキンをかけ、ナイフとフォークでコースメニューをいただきながらの食事も、
三人が共通して理解できる言語はなく、自然と会話はわたし以外の男性ふたりのものになっていました。

「おふたりは、いま、何語でしゃべっていたのですか」
ことばが途切れるのを待って、こう訊いたのはそのときでした。


(2へつづく)



(ルンダーレ宮殿。バラがきれいでした)



(宮殿の上に、巨大なコウノトリの巣! ちなみに昨日、豊岡の川辺でもコウノトリを見ました)




(リトアニアとラトヴィアの国境に近い十字架の丘)



(ラトヴィアにて)



(リガの中心部)



(ガイドのイルさん)


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