靴下にはそっとオレンジを忍ばせて

南米出身の夫とアラスカで二男三女を育てる日々、書き留めておきたいこと。

近況整理、あの優しい瞳はますます深く

2014-03-23 08:57:08 | 今週の整理
1.春休み終わり、学校始まる! 今年の冬は暖かく過ごし易かったねえ、会う人会う人そう頷き合い。ああこの春の匂い。四月五月に入ってどかりと雪が降ることも毎年のようにあるのですが、四月五月の雪は何と言っても「すぐに溶ける」。今日も、気持ちのよい春の空です!


2.次女の担任の先生、クラスのニュースレターや個人的にやり取りするEメールの最後に、いつも「引用文」が添えられている。今週次女がもらってきた先学期の通知表には、科目ごとに全部で八つの引用文が! トーマス・ジェファーソンやロバート・フロストの言葉や。その中からラルフ・ワルド・エマーソンのもの:「私達は不思議に思い驚くことが大好き。そしてそれが、サイエンスの種なのです。“We love to wonder, and that is the seed of science”」


3.先週末、友人集まり話し合い。これからの活動についてあれもこれもとアイデア出るも、まずは私自身、小さくともより強く具体的な土台を作っていかないとな、そう気持ち新たに引き締め。引き続き話し合い、皆で活動できる場を整えつつ、ひとまず私自身のホームページも作ってみようと。子供達が持てる力を最大限発揮できる子育てについて、模索していける場を! 友人達の頼もしい眼差しに励まされつつ。


4.中学生に大人気の小説「Divergent」の映画化。アンカレッジ封切りの金曜日、長女の中学校の七年生、普通学級、スペイン語・ロシア語イマージョンプログラム、G・HGプログラムの生徒合わせて四百人で、映画館へ! 小説とても面白かったらしい長女、この日を指折り数えて楽しみに。感想は、本を読んだ子は長女を含めて皆、「本の方がずっといい。本を読んでいなければ楽しめるね」と一致したとのこと。


5.昨夜は友人宅に呼んでいただき、一緒にファミリーディナー。普段北方に出稼ぎに出ていて留守の夫のAさんも久しぶりに戻り、テーブル囲んで。何ヶ月も会えないこともある息子君二人を代わる代わる膝に乗せ、それは愛おしそうに抱きしめる。「いつも家族のことを考えている」そう電話口で言うのよ、友人がそう言っていたのを思い出す。

肉体労働の出稼ぎ、それは特に年をとるにつれ、きつい。腰の骨を痛めたAさんは、痛め止めを打ちつつ、百九十センチ以上の引き締まった身体で、足を引きずりながら、極寒の中、ぎりぎりの状態で働き続けている。今の年齢の自分が最も収入を得られる手段は、今のところこれしかないから、何とかしてでもできる間はねと。

「ホントしょっちゅう喧嘩して」と息子君達を眺めて言う友人に、「でもね、他の子が息子君のどちらかを悪く言ったり意地悪すると、必ずもう一人がすごい勢いで守るのよ。私それ見て感動したもの」そう伝えると、横でAさん、涙を拭っていた。

友人、Aさん、私、三人皆、十五年以上の知り合い。子供達が走り回る中、出会った当時や、妊娠時代、赤ちゃん時代のことなど、思い出話に花を咲かせ。デザートの苺アイスクリームを盛り付けていると、「その器、曾祖母から伝わるものなんだよ」と、白黒写真の並ぶアルバを見せて下さった。うわあ、この祖父さん長男君にそっくり、この曽祖父さん次男君にそっくり! そう笑いながら。

久しぶりに会ったAさんの表情は、ますます澄んでいて。その優しい瞳は、ますます深くて。

楽しい夜だったね、息子君達に挟まれ、そう手を振る友人とAさんの笑顔を、胸に。


今日は朝NPOに長男長女を降ろし(レスキュー犬訓練所の見学に行くそう)、次女のサイエンスや算数を見、春の大掃除。昼過ぎ二人を迎えに行き、夫出張から戻る! 明日は、長男長女課題プロジェクトの合間に、皆で春の日差しを楽しみに!

皆様の一週間が素晴らしいものでありますように!

Have a wonderful week!




日常風景:

友人達と集まって。


持ち寄り料理のまた楽しくて


オヒョウ(Halibut)の燻製にココナッツ炒めとコリアンダーを乗せて。


ベークド春巻き。


ケタケタ笑うママ達の横で、台所でごそごそなガールズ。


オートミール・クッキー作ってくれた!


再び雪降り、そり日和!


この坂、こんなベッドのマットが置いてあり、

ジャンプして着地!

行くよ~、


上って滑って上って滑って。




パビリオンでS君と次男。



友人宅でパンを練り。


遊んで、


遊んで。


できた!


サラダはどう?ライスはどう?と給仕して、


いっただっきま~す!



食後は前庭のこんな建物へ、


ジャグジー!

シュノーケルつけてね。

泡~泡~。

ふ~、さいこ~!

食と子育て、ヘルシーに楽しむ

2014-03-23 08:56:39 | 
スポーツに力を入れ始めてから長男、やけに「ヘルシーな食べ物」に関心を向けている。手に取る食材の成分表に必ず目を通し。関心を持つことはいいことだけれど、まあそれほどきちきちこだわることなく、感謝して楽しくいただこうね、と声をかけ。


「ヘルシーな食べ物」について整理:


・長男8年生の保健の授業で、マクド○ルドを食べ続けた男性のドキュメンタリー「Super Size Me」byMorgan Spurlockを見たそう。30日間朝昼晩とマクド○ルドのメニューのみを食べ続け、瀕死状態に。そしてその男性のガールフレンドによるベイガン・デトックス・メニューを用い、14ヶ月かけて回復したと。


・まだ身体も小さく大人のようには消化できず、新陳代謝も大人の何倍も活発な小さな子供であるほど、大人にとってはあまりよくないとされる脂肪や少しの量で高カロリーとなるような食材が必要。子供は全摂取カロリーの25-30%を、脂肪から摂る必要があるともされる。


・また脂肪を少なくというより、種類の問題でもある。(TEDedのこのクリップは、子供達と共に見るのにも分かり易い:「脂肪とは何か」)。脂肪の中でも、Saturated Fat(飽和脂肪酸)やTrans Fat(トランス脂肪酸)は避け、オメガ-3に置き換えるといい。オメガ-3を多く含む魚: サケ、ニシン、 イワシなど。


肉より魚の方が脳にも身体にもいいという研究結果がたくさんあるけれど、昨今水銀の含有量も問題になっている。水銀を多く取ると、もちろん脳にも身体にも良くない。といって水銀、毎日鰯をかなりの量食べ続けて影響が出るといった程度のことともされる。こちらでは、妊婦はツナ缶など「マグロ」をなるべく控えるようにと指導される。


旧石器時代の食生活が理想という説。乳製品はなく、赤み肉、魚、貝類、そして、100種類以上の異なる植物を摂っていたとされる。その上、1日平均八マイル(13キロ近く)は歩いていたそう。


・8千年以上前の狩猟採集時代には、牛乳というものを消費する習慣がなく、元々人というのは牛乳の成分を栄養として生かす身体にはなっていないという説もあるけれど、8千年といえば、人の身体の仕組みが順応するまでには、十分な時間でもある。確かに牛乳には、たんぱく質、カルシウム、ビタミンDなど子供の成長に必要な栄養分が多く含まれる。牛乳が合わない場合は、他のもので置き換えるよう心がける。消化等問題ある場合は、熱したものや発酵させた乳製品を適量摂るようにする。

12ヶ月以下の子には牛乳を与えない。牛乳には母乳の3-4倍のsodium(塩分)が含まれている。sodiumは腎臓で消化されるのだけれど、乳児の臓器は、まだsodiumを消化できるほど発達していない。また乳製品の中には飽和脂肪酸を多く含むものもあり、飽和脂肪酸は24ヶ月以下の子には与えない方がいいともされる。

何千年もの間、ヨーロッパ、中東、南アジア、モンゴルから南米まで広い範囲で用いられた乳製品、それでも日本で食されるようになったのは、随分最近のこと(7世紀頃天皇家に伝わったという記録があるものの、一般に飲まれるようになったのは100年そこらのこと)。乳製品がしっくりと身体に合う人種とそうでない人種もあるでしょう。

 私自身、授乳の際、乳製品を摂るたび「詰まり」、私の身体にはあまり合ってないのかなと感じてました。ヨーグルトなど適量を時々いただくようにしています。


・バラエティーのある食材をバランスよく。といって子供には好き嫌いが激しい子も多いもの。子供の味覚は大人とは違い、「苦味」に敏感とされる。「苦味」というのは、往々にして「毒」とも関係しており(「良薬口に苦し」の「薬」も、また「毒」と表裏一体)、本能的に避けるという「野性」が子供にはまだ残っているという説も。ある意味、麻痺してしまった大人よりも、子供というのは優れて繊細な味覚をまだ維持している状態とも言えるかもしれない。そんな子供の中でも、特に敏感な子もいる。

好き嫌いの激しい子への工夫例:

甘いものとペアにする(野菜をマフィンやクッキー生地に練りこんだりと工夫する友人も多い)

おなかがすくまで待つ。すき過ぎても、血糖値が下がり食欲がなくなる。

慣れたものと一緒に出す(慣れたディップをセットにした方が、人は新しい種類のチップに手を出し易いという実験結果もある)

加工しないシンプルな方が好きな場合もある(家でも煮野菜より野菜スティックの方が好評)

料理過程を手伝わせる(自分で作ったものは驚くほど喜んで食べる)

見かけを楽しく(盛り付けに少し手を加えたり)

家では五人とも、好きなものをデザートとして隣に置き、「これ食べたらこのデザートを食べようね」とすることが最も効果的でした&です。


制限し過ぎない。人は制限されたものに飛びつくようになるという実験結果も。アップルクッキーとピーチクッキーを子供のグループに与え、両方とも好きと確認した後、グループの半分はアップルクッキーだけ、残りの半分はピーチクッキーだけを食べさせるようにしたところ、5週間後に両方示すと、与えられなかったクッキーの方へ、ほとんどの子が飛びついた。

 家でも、お菓子を食べないよう厳しく制限していた時期があったのですが、隠れて「フロス(甘いミント味の歯間掃除糸。笑)」をくちゃくちゃ口に入れている子を見つけ(ガム感覚)、 姿勢を改めたことがあります。現代の一般社会から見ると、「ちょっと飛びぬけたヘルシーな食生活」をする家庭も周りに多くあるのですが、うまくいっている家庭というのは、子供達がのびのびと食を楽しめるよう工夫していると感じています。「これは食べちゃだめ!」「これを食べなさい!」と子供の欲求の行き場をなくすよりも、「より良い選択」を「楽しめる」よう導いていると。添加物の多いスナックを食べてはだめと伝えるだけでなく、子供が大好きなフレッシュ・フルーツやよりヘルシーなお菓子を共に楽しむなど。


子供達が食をヘルシーに楽しめるよう、調べ・試しと続けていきたいです!



参考資料:

"Super Size Me" Wikipedia http://en.wikipedia.org/wiki/Super_size_me

”Food and nutrition for kids”Gwen Dewar, Ph.D.
http://www.parentingscience.com/nutrition-for-kids.html

「脂肪とは何か」TEDed http://www.ted-ja.com/2014/02/what-is-fat-george-zaidan.html

夫出張中のあるリアルな一日

2014-03-23 08:56:09 | 子育て風景
四時半起床。読み書き。五時五十分に長男を起こし、往復十分の大学ジムへ降ろす。帰宅し、朝ごはん&弁当作り。六時四十五分長女を起こし、長男を迎えに行く。長女朝ごはん食べ、長男の朝ごはんは包んで車へ。シャワーから出てコンタクトをつける長男をガレージで待ち、七時二十分、中学へ。車の中で朝ごはんを食べる長男。まだ少し薄暗い中、往復四十分程。

八時過ぎに戻り、まだ寝ている次女・三女を起こす。なかなか起きない。ベッドから抱き上げ、クローゼットの前にそれぞれ「置く」。ご飯食べさせ、髪を結い、寝室でぐずり始めた次男を抱き上げ、食卓を囲みしばらく膝に座らせ落ち着くと、出発時間。スノーパンツ&ジャケットを着込み、帽子をかぶる次女と三女。皆でガレージへ、八時四十分、往復十分弱の小学校へ出発。

晴れ渡った空。

帰宅し、次男着替え、朝ごはん食べる横で、担任からのニュースレターなどメールチェックやりとり、歯医者予約などスケジュール確認。次男の相手をしながら、台所片付け、掃除、洗濯。次男のプレスクールカリキュラム。

ランチが終わると、ホームスクール支援チャータースクール訪問、話し合い。その後、食料買出し。詰め替え用のインクを忘れたことに気づき、一旦家に戻る。運転中信号待ちの度、ホームスクール資料に目を通しつつ。

一時間半ほどホールセールの店にて、カートに乗り切らない食料&日用品。重すぎて、雪解けごつごつの駐車場を進めず、入口に放置。次男と走って車を取りに行き戻る。車に詰め込み、帰宅し、降ろし。この詰め込み&降ろしに三十分程、汗かき結構いい運動。

一階入口に降ろしたところで、三時三十分、次女と三女の迎え。帰宅し、二階の台所への収納を手伝う三女と次男。終わると、買ったばかりのクッキーを頬張り遊ぶ。

迎えの車に乗って以来、翌日のサイエンスプロジェクト提出に向け、あれしてこれして、それに算数の宿題もあってと興奮気味の次女、大丈夫よ、寝るまでにたっぷり時間があるじゃないとなだめ。

帰宅し、次女、プロジェクトのボードにまっしぐら。前日全て貼り終えていたけれど、手違いがあったらしく、一部をはがしている。打ち直し、プリントし直そうとするも、詰め替えたばかりのインク、うまく機能しない。二台あるプリンター、もう一台はワイヤレスがうまくつながらず、両方とも何度試しても、だめ。涙目でうろたえる次女をなだめつつ、ひとまず算数の宿題してなさい言い残し、四時半、中学へ陸上部の終わった長男長女を迎えに。

車に乗り込んだ長男、日中の食材買出しの際、頼まれていたけれど見つからなかった「プロテインパウダー」がどうしても欲しいと、自然食品店に寄る。携帯に何度か「プリンターが~~。算数分からない問題が~~」という次女の悲痛な叫び。長男に、帰ってすぐプリンター見てやって、と言い聞かせ帰宅。

帰宅し十分程、長女のダンスレッスンへ往復四十分。信号待ちの度、資料に目を通す。帰宅すると、どうも詰め替えインクに問題があるようだと長男。店の人が「七回程詰め替えられる場合もあれば、三回程でだめになることもあります」と言っていたの思い出す。長女ダンスの迎え前に、新しいインクを買って、と時間計算する。

ここで、「今夜はもうピザ!」と宣言。クーポン探して電話注文、ダンスの帰りに取りに行くことに。

次女の算数の宿題を見、ボードと他の資料を確認し、一枚一枚ページ番号書き込み、目次を作るのを手伝うこと十分。再び車を走らせる。文具店でインク購入。高っ!と思わず口に出す私に、他のブランドのプリンターなら、オイルベースでなく水ベースなので安いんですよと丁寧に説明して下さる店員さん。ダンス教室前の駐車場で、長女を待つこと五分程、ホームスクール資料やSATについての記事に目を通す。長女を乗せ、ピザを受け取り、帰宅すると七時半。

買ったばかりの新しいインク、プリンターうまくいく! 長男長女三女次男がピザを食べる横で、「まずは終わらせる~!」とプロジェクトに取り組む次女を手伝う。新しく加えた写真のアレンジ、トリム。ボードを完成させ、他の資料を確認し、一旦綴じた冊子の順番が間違っているのを発見。ホワイトアウトでページ番号を消し、目次を打ち直す次女。飲まず食わずで涙が頬をつたいはじめている。あとはプリントするだけじゃないと励まし、算数の分からなかった問題に取り組む。こういうときに限って、かなりややこしい問題、図やグラフを書いて。

ピザを食べた後、宿題に取り組む長女。宿題の終わった長男は、三女と次男の相手をして走り回る。「ここうったの~」「○○がこんなこと言った~」と時折寄ってくる三女次男、次第に無表情に頷くだけになる私。

八時半、長女を呼び、ピアノ練習隣に座る。普段の半分程の時間。その後三女のピアノを見る。プリンターから打ち出した「目次」を取りに階下へ降りて来、二階へ戻った次女の叫び声。テーブルの上に次女のためにと残しておいたピザを、飼い犬が平らげる・・・。

次女、ここでブレイクダウン、泣き叫ぶ。ではあなたを夕飯にしようとつい思ってしまった犬を外に出し。さっと用意したものを次女に食べさせ。

パジャマに着替えた三女と次男に寝室で本を読み聞かせる長男。ようやくサイエンスも算数も終わり、食べ、着替え、ベッドに倒れこむ次女。シャワー浴びたいよ~と何度もぼやきながら。長女の部屋を覗くと、あと二時間はかかるかなと。お休みを言いハグして寝室へ。

九時半過ぎ。感謝の言葉を言い合い、祈り、ハグし。寝られない!と興奮する次女も、しばらくしてす~す~と寝息を立てている。



ふ~とため息をつきつつ、暖かい毛布に包まり、三つのことを思いつつ夢の中へ。

1.ぎりぎりの時こそ、優しい声と言い回しを心がける。それだけでぴりぴりの雰囲気が和む。

2.途中感情的に怒ってしまうことがあっても、せめて終わりをよく。「これだけやり通せるなんてすごいよ」とハグして背中をなぜ。ほっと微笑む次女。三女と次男を抱きしめ、長男にお礼をいい。犬もなぜてやり。(笑)

3.ノンストップに動き回ることのできる身体に感謝。

明日もまた、気持ち新たに。

SATテストの改革、2016年から新しいSAT開始

2014-03-23 08:55:58 | 子育てノート
米国の大学のほとんどが入学審査に用いるSATテスト。今月3月5日に、2016年からSATテストの内容が大きく変化すると発表されました。SATテストの変革について整理:


・これまでのSATは、通常の高校の授業で習う内容から、かなり離れたものになっていた。そのため、高得点を取るには、「SAT用の特別な準備」が必要に。今回の改革は、高校の外でより時間や資金を投入した生徒が高得点を取ってしまうという「不公平の是正」になるとされる。通常の高校の授業で習う内容により沿ったテスト内容、そしてSATを提供するNPO団体「College Board」が、無料学習ウェブサイト「Khan Academy」と提携し、SAT練習用プログラムに誰でも無料アクセスできるようになる。

・2005年に加えられた「エッセイ」、内容や情報の正確さではなく、技術的なことばかりが採点基準になっているなど、教育関係者の中でもかなり問題になっていたよう。2016年からは「エッセイ」がオプショナルとなり、2400満点からエッセイを除いた1600満点に。

・採点の複雑さの是正もされる。ペーパーのみから、ペーパー&コンピューターに。「間違えた選択肢を選ぶとマイナス点」というトリックもなくなる。(これまで、正しいと確信できないならばマークしない方がいいなど、SAT用の特別練習対策などが必要だった。)

・千語以上とされる「SAT単語」。その中には一生で何度使うかも分からない単語があまりにも多すぎるという批判があった。これまで「SAT単語」暗記に励んできた高校生、これからはあまりに実用的でない単語は削られ、丸暗記でなく、文脈の中で単語がどう使われるかによりフォーカスされる

数学では、計算機が使用禁止になる(今までよかったんですね)。より現実の問題解決能力を問うもの、文章題が多くなると。

・「誰もが学校の授業にしっかり取り組むならば点を取れるはず」となり、以前のようには差が出ないということならば、フォーカスはより日頃の成績や課外活動に向けられるだろうという意見も


「College Board」CEOの「私達は価値のあるチャレンジを提供したい、人工的な障害ではなくてね "We aim to offer worthy challenges, not artificial obstacles.”」という言葉、実用性を重んじ、「テストのための勉強」をなるべくしないでいいようにいう配慮、アメリカらしいと感心。うまくいってないなら、何とかしようと動く改革の早さも。

「College Board」のウェブを見ると、「プレテスト」が来月四月半ばからリリースされるようです。

無料練習システムも提供され、どんな家庭でも均一な機会が与えられるのは頼もしいですね。

現実にどうなるのか、見守っていきたいです!


参考資料:
"Major changes coming to 2016 SAT test: Here's what, how and why" Mach 6, 2014
CNN News http://www.cnn.com/2014/03/05/living/sat-test-changes-schools/index.html

"The Story Behind the SAT Overhaul" By TODD BALF New York Times Magazine March 6  , 2014 http://www.nytimes.com/2014/03/09/magazine/the-story-behind-the-sat-overhaul.html

高校ホームスクール その二

2014-03-23 08:54:48 | 子育てノート
高校ホームスクールに意欲満々な長男。その熱意に背中を押され、私も調べ続けているといった状況。生半可な覚悟ではできないこと、自分で自分を律し続けること、何度も話し合い。

アカデミックに効率的に取り組み(二年三年で終わらせ、カレッジ・クレディットをたくさん取ると計画しているよう)、その分、好きなこと(ロボティックスとスポーツと航空関係NPO)を追求したいということらしいです。確かに、一斉に何十人にも向けた「画一的なカリキュラム」よりも、得意なことを深め、苦手な部分を集中してといった「個別にカスタマイズされたカリキュラム」なら、より効率的にアカデミックにも取り組むことができるでしょう。

スポーツはPE(体育)単位扱いにでき、ランダムな運動に時間を割くより、突き詰めたいスポーツに全力注ぎ込むこともできるよう。「突き詰めたいスポーツ」としては、レスリング熱続いており(笑)、「ブラジリアン柔術」について本人かなり熱心に調べ中。柔道とレスリングを混ぜたようなもので、柔道家の前田光世という人が、ブラジルに渡り広まったものらしいです。小柄で喘息持ちのエリオ・グレイシーというブラジル人が改良し広めたため、小さく軽くても大きな相手に向かえるよう工夫されているとか。こちらの子達に比べ、背は平均程でも華奢な長男には持ってこいとも言えるでしょう。何よりも、レスリングよりは安全というところが嬉しい。引き続き調べ、体験レッスンを受け、始めるのなら、一生続けるくらいのつもりでと伝えてます。


ホームスクールについての本を読み情報を集めていると、「途中から公立・私立の高校に戻る場合、もう一度全て授業を取り直す必要がある場合もあるので良く調べて気をつけるように」という注意を見つけ。大学の単位として扱われるAP(Advance placement)クラスの始まる十一年生から通常の高校へ戻ると計画している長男、果たしてそれは可能なのだろうか?

そこで、ホームスクールを支援するチャータースクールで話を聞いてきました!
(チャータースクール:公立学校の扱いでありながら、一般の学校に比べ「より独自の経営方針」に則る学校。)

2002年に始まったこのチャータースクール、ホームスクール家庭の支援を通し、生徒一人一人に合った独自の学習スタイルやペースを大切にしていくことを目指しているそうです。

まずは、学区の教師免許を持つスポンサー先生をリストから選び、体験知識豊富な(十六人の先生リストの詳細を見ると、ご自身が子供さんをホームスクールされたorされているという方が多い)その先生と相談しながら、その子に合った学習カリキュラムを築いていくよう。そして授業は全て、正式な単位として認められ(親が成績をつける場合は、全てのワークを提出し、スポンサー先生の合意が必要)、途中から高校へ戻りたい場合でも、振り返ることができると!

カリキュラムには、親が教える伝統的なホームスクーリングから、チューター、オンラインコース、少人数クラスなどがあり、高校で一つか二つの限られたクラスだけ取り他の科目はオンラインでといった「半ホームスクール」や、大学の授業を必須単位として換算するといったことも可能。チャータースクールの提供する十人前後の少人数クラスには、「オナーズクラス(よりアドバンス)」などもあるそう。

高校をホームスクールする家庭には、政府から2014-15年度は2,300ドル(23万円ほど。2013ー14年度が3,050ドルだったのに対し大幅減額)が支給され、通常の高校で授業を取る場合は、その支給額から一クラス400ドル程(4万円程)マイナスされ。
受付のお姉さんと話しながら、「なんてフレキシブル!」と感動。

実はこのチャータースクールの校長、長男の小学一年生の時からのクラスメートのお父さん。ご自身のお二人の子供さんは、長男のように通常スケジュールの公立学校に通っているわけですが、以前お話した際、「子供によって、既成の学校環境で伸びる子もいれば、カスタマイズされた環境での方が伸びる子もいる。そんなニーズに答えるための学校です」とおっしゃっていたのを思い出します。


長男の描く高校生活にまさしくフィットなチャータースクール。しかも「一応入学は『くじ引き』なのですが、それは形だけで希望するのなら必ず入られます」とのこと。

私自身、中学高校と学校に行かないで大学へ進む道が模索できたのならば、飛びつきたかったという思いがあるのですが、そんな自身の体験が、長男の熱意を理解することにも繋がっていて。それでも現実的に長男にとってどんな道がいいのか、見つめていきたいです。

年々ホームスクール人口が増えてきたといえども、全体の3パーセント程のこと。ここで大多数とは違う道を踏み出していくことが、彼の人生をどう形作っていくのか。引き続き調べ、決定するまでじっくり時間をかけていきたいです!