靴下にはそっとオレンジを忍ばせて

南米出身の夫とアラスカで二男三女を育てる日々、書き留めておきたいこと。

近況整理、ホースラディッシュをマッツァに挟み

2013-03-31 03:20:46 | 今週の整理
1.冬に逆戻りのさむ~い日が続いています。雪も降る降る。週の始まりには、大雪で明日は学校が休みになるかもと、先生がクラスで子供達に言うほど。結局雪の中元気に登校していましたが。それでもあと一ヶ月もすればまだらになっているだろう雪、最後の一ヶ月、そりにスキーに、楽しみたいです。

2.次男とのんびり(を心がけ)お出かけな毎日。次男の件で、自宅でのプレイデートはちょっと難しくなってきたかなと話すと、じゃあ外で毎週会おう!ということに。こうして気の置けない友人達の笑顔に触れ、随分と元気をもらっている。ありがたいなあ。少しずつ暖かくなってくるし、外でキャーキャー走り回ろう!

3.今年も過ぎ越しの祭りを祝った。「自由」ということを思い出すユダヤの祭り。奴隷から抜け出るそのステップを儀礼によって再現する。自由への道に終わりはないというメッセージ。過ぎ越しの祭りに限らず、「奴隷から自由へ」というのは、現代の全ての人々の心にとって、大切なスピリットじゃないだろうか。同じことに向き合うのでも、奴隷的マインドか自由なマインドで向き合うか、常に選択がある。自分で自分の手綱を握る。それができる限りのことをする、人事を尽くすということ。


今日は三女の誕生日! 今から長男をNPO活動に降ろし、もうプレゼントは買ってあるのですが、自分達もプレゼント買いたいという姉達を連れてショッピング。その後、ウサギ型のケーキを一緒に。明日は、友人宅でイースターのエッグハント。子供達ウキウキ続きの週末です。

皆様の一週間が素晴らしいものでありますように。まだまだ雪舞うアンカレッジより。

Have a wonderful week!

日常風景:

散歩そり、それ~。


こうえ~ん!


ふ~。


へへへ。


翌日は丘へそり!


いくよ~。


ひゃっほ~。


過ぎ越しの祭り。


ホースラディッシュ(奴隷時のにがみの象徴)をマッツァ(イーストなしパン)に挟んで。


うぐっ。


ひゃ~。

チック症について

2013-03-31 03:20:13 | 子育てノート
まだまだ渦中にあるのですが、随分と気持ちの整理がついてきたので、ここ一ヶ月ほどのことをまとめてみます。私自身、この一ヶ月という間、悩み、落ち込むなかで、同じような症状のある子供さんを育てられる親御さん達の話を聞き、頑張ろうと励まされたように、こうして向き合い改善へと取り組んでいる私達一家族の様子を伝えることで、少しでも楽になる方がいるのならば、そう願っています。

・次男の発症

三歳次男にチックのような症状が出始めたのが先月の終わり。プレスクールの帰りに車の中で物を落としてしまったという普段なら何でもないことが原因で、赤ちゃん以来こんなに激しく泣くのは初めてと感じるほど泣き叫んだ翌日、始まりました。秋以来何ヶ月間か行きたくないとぐずっていたプレスクール、やっと一人で行けるようになったのもつかの間、泣くことはないものも朝になると行きたくない!というのが再び始まっていました。そこで症状が出て日以来、しばらくお休みすることに。実は四番目の子にも四歳半の時、それらしい症状が出たことがあり、その時週一日で通っていた習い事を止めたところ、一ヶ月ほどでなくなったという経験があります。

 それでも、今回のものは少し違っています。三女のものが、鼻風邪をひいたあと、鼻をぐずぐずする表情が少し癖になったのかな、といった程度で、チックとまでは言わないのかもしれない、という様子だったのですが、次男のものは、首ふりを主に、時に表情や手も少し動くのです。その仕草の大きさも頻度の多さも三女のときとは比べ物になりません。小児科医に診察を受けたり、チックについての様々な情報を集め、彼の様子を見つつ、私と夫に何ができるかと探ってきました。


・チックとは

 自らの意志に関わらず繰り返し同じ仕草を繰り返してしまう症状を言います。瞬き、顔をしかめる、首を振る、などの動作チックと、あっあっ、ふんふん、などの声を発してしまう音声チックに分けられます。子供の一割から二割に見られるといわれ、男の子の方が女の子より三倍の確率で多いそうです。指や首をポキポキならしたり、貧乏ゆすりなども含めると何らかの「癖行動」をもっている人は、二人に一人という見方も。

 三歳頃から見られることのあるチック、子供のチックは一年以内に消える一過性のものがほとんどで、繰り返し出たとしても、90パーセント以上が大人になれば治るもの。それでも稀に残る場合も(ビートたけし氏や石原慎太郎氏のように)。

 その症状が重くなるとトゥーレット症候群と言われ、動作チックと音声チックが絡み合い、命に別状はないものの、日常生活に支障をきたします。症状を抑える薬はあるものの、根本的な治癒は今のところなし。


・原因と対処

 一昔前は、原因は全て母子関係にあるという説明が主。今は、脳の仕組みに原因があり、何らかの発達障害という説が主流。成長の過程で、脳のバランスがうまくとれなくなっている状態。ほとんどの場合は、成長と共に脳がよりスムーズに機能するようになっていくため消えていくのだそう。

 全く同じ環境にあっても、出る子と出ない子があり(一卵性双子の一人のみに出る例など)、小児科医によると、緊張や興奮を緩めるための、その子特有の表現方法、個性と。ある意味こうして「緩める」方法を学ぶことで、ストレスを溜め込むことなく、その子にとっての助けになるとも。

「予防とか、こうしたら良くなるとか、何かできることはないのですか?」と尋ねる私に、小児科医、きっぱり「ないです」と。「症状については『無視』が一番です。普通どおりに生活してください。プレスクールもあなたの選択ですが、戻して全然構いませんよ。ストレスに対し自分で慣れていこうとしている過程なんですから。日常生活で普通に出会うストレスくらいならば、慣れていかなくてはいけません。私達は子供達をcripple(不具)にはしたくないのです、いずれ自立して一人で歩いていかなくてはならないのですから」と。

「感受性の強い、敏感な子がなりやすい」とも。

 他の人が普通に通り過ぎてしまえることでも、何倍もの強烈さで感じてしまう、それは五人の子に共通して言える特徴かもしれないな、と感じることがあります。次男はその緊張を、こういった形で表現しているのでしょう。

 確かに「その子特有の表現方法」というのは納得のいく説明でした。同じように育ててきたはずの上の子達は発症せず、次男にだけ発症。ああ、私がああしてしまったから、こうしてしまったからと、かなり落ちこんでいたのですが、冷静に考えてみると、「母子関係に全て原因がある」ということならば、全員に何らかの症状が出ているはずなのです。思い返せば、上の子達に対しての方が申し訳なかったなあという失敗を多くしていたもの。何か他にも原因があるはずです。

 「ストレスに慣れていく過程」、それでも「習い事を止めたとたん治りそれ以来出ていないという三女の例」が示すように、取り除いても差し障りない原因は取り除いてやる、他の子が何ともないことでも、その子に対して無理過ぎるのならば、ハードルを下げるというのも必要だなと感じています。その子にとって「日常生活で普通に出会うストレスくらい」でないものは、取り除いていく。

 「愛情不足」「がみがみと叱りすぎ」「神経質」「過干渉」「ニグレクト」、そういった母親の姿勢や態度が原因でチックになるのだと、一昔前は母親のみが矢面に立たされてきたチック。次男の様子を見、私達の生活を振り返り、調べていくと、そんな単純なものじゃないでしょう、そう思えてきます。


・次男の症状観察

 次男の観察を続けて約一ヶ月。次男を見ていると、症状が出るときというのは、緊張、とまどい、チャレンジ、興奮状態にある時のようです。それは一概に「嫌だ」とストレスを感じている時だけでなく、嬉しくて興奮状態にある時などもです。まさしく興奮の緊張や張りを、症状によって緩めバランスをとっているのでしょう。

 そして最も出る時というのが、上の子たちと遊んでいる時。特に磁石なんじゃないかというぐらい、一心同体状態の四番目の三女と遊んでいる時。朝から今日もあなたに会えてよかった!と抱き合うことから始まり、学校から帰ってくる三女を待ち焦がれ、帰ってくればもう離れることなく遊び続ける互いに大好きな二人。これだけ一緒にいるのに喧嘩もたまにするくらい、三女も次男が可愛くてしょうがない。三女が右といえば、右、上といえば上、次男に何かを聞くときは、三女に聞くだけで、どっちみち三女と同じ答えを言うから分かっちゃうね、と上の子たちと言い合っているほど。

 それでも二歳上のおしゃまな(女の子の方が発達面でより早く色々器用にこなせるようになる場合が多いと感じています)姉と、付き合っていくには彼もかなり背伸びして張っている状態なのでしょう。そんな三女とこれほどべったり、しかも三女以外にも、姉達兄に囲まれ、家族が揃えば、興奮状態が続きっぱなし。

 ただでさえ色々なことを強烈に感じてしまう僕、兄姉のいないせっかくゆったりできる機会に、プレスクールという新しい環境で緊張続き。ママも一日中家事や兄姉達の世話に走り回ってるし、もうたまらな~い! 次男の状態とはそういうことなのかなと。


・ドーパミンを抑える?

 チックの研究では、「ドーパミンの過剰放出が原因」とする説が最も有力とされているようです。「ドーパミンの放出量」を抑えることで、症状も緩和されると。

 ならば、落ち着いてゆったり穏やかに三歳児であれる環境を作り出すことで、症状も治まっていくのではないか。確かに、同じ年齢の子達と遊んでいる時や、私と二人でゆっくりのんびりしている時は、あまり症状が出ないのです。

他にもドーパミンを減らすのに良い方法を調べてみると:

1.睡眠をたくさんとる
 ああ、これもまさしく。上の子たちと同じペースで寝起きしている三歳児。昼寝しないことも。ということで、外で思いっきり身体を動かす活動を午後一時半くらいまでし、その後ドライブして帰宅(昼寝を嫌がる彼も運動の後車に揺られいつしかすやすや)という昼寝を取り入れた生活パターンを始めました。

2、チョコレート、カフェインを避ける 
 チョコレートなんて上の子達が三歳の頃は周りになかったので与えたこともなかったのですが、今は周りにそれぞれの子供達が学校やお友達からいただいく様々なキャンディーやお菓子類が溢れてます。食べるのは時々ですが、上の子達が三歳だった時に比べ、口に入れる機会も圧倒的に多いです。

3、テレビやパソコンの使用を控える
 これらはドーパミンを増やすのだそう。これも、上の子達が三歳のときは、今のようにいつも誰かがコンピューターの前にいる(宿題やリサーチで上の子達の日常に必要、その他にコンピューターゲームだって時間を決めているものの、上の子達が交代でしていたら、全体的にはかなりの量)なんて状態はなかったです。スマートフォンも家に三台あるし。テレビを見るという習慣が家にはないのですが、映画は週に一度見るし、上の子達が育った環境に比べ、メディアに触れる機会に溢れてます。

こう見てくると、なぜ次男だけに症状が出ているのかが、かなり納得できます。四人の兄姉達に囲まれ、この生活ペースに環境、ドーパミン次から次へとどんどん放出状態だといえるかもしれません。


・これから

 まずは変えられる環境から変えていくこと。「ゆった~り、ドーパミン抑える環境を整えよう作戦」というのが、今の私と夫とが行き着いた計画です。上の子達がいない時は、今の内に!と走り回っていた家事もひとまずそこそこにして、まずは次男とゆった~り、けたけた笑えるような遊びをしたり、外で自由に思いっきり走り回る。たくさんスキンシップをとり、安心してゆった~りとした気持ちになれるよう。

 それでも、こうして症状を促すだろう環境に囲まれずとも、普通の日常生活以上の無理を与えていなくても、愛情たっぷりでスキンシップをとり、ゆったりと暮らしていても、「その子特有の表現方法、個性」と言われるように、元々出易い脳の仕組み、体質というのがあり、症状が出る子には出るのでしょう。そして一生この「個性」と付き合っていくという可能性もあり得る、その覚悟もできてきました。

 私達にできる限りのことをし続け、それでもどうしようもないことは受け入れる、そう進んでいきます。


 チックに取り組む全ての方々へ、心からのエールを送りつつ。


三歳児アクティビティーに遊ぶ日々:

公共のリクリエーションセンターにて、

いえ~い。

こうやって、


それ~。


図書館で歌たった後は、塗りえ。

悲劇に向き合う

2013-03-31 03:20:00 | ファミリーディナートピック
昨夜のファミリーディナートピック。

(毎週金曜日の夜は、家族で知恵やバリューについての話をしています。我が家は今のところ特定の宗教に属すということはないのですが、宗教的テキストからも大いに学ぶことがあると思っています。)

悲劇に向き合うには:

もし、全体的な図を眺める視点があるのだとしたら、私達が見ているのは、その一部分。私達が分かった!と思っているのは、全体的図のほんの一部分。

何の罪もない善き人々が事故に会う、病気になる、亡くなる。周りに日常的に起こる「理不尽」なこと。

なぜ? そう問い続けたとしても、言葉だけが宙に空回り。

もしその全体図に近づく術があるのだとしたら、それは「沈黙」のみ。

聖書より:

寺院に初めて「神」を迎えるというめでたい祝いの日。モーセの兄Aaronの二人息子が、香をたき、その器を神前に差し出す。すると、炎が二人に燃え移り、モーセとAaronの目の前で二人の息子は焼け死ぬ。Aaronはただ沈黙。(Levit.,Chapter 10)

モーセが未来の賢者アキバ(大人になっても読み書きのできなかった貧しい農民だったアキバ、子供に混じり勉強を始めやがて何万人という弟子を持つ賢者に。彼の聖書の解釈も多く残され、その知恵は温もりに溢れている)について知らされ、「これだけの貢献をしたアキバ、どれほどの報酬を手にしたことでしょう!」と「神」に問うと、ローマ人に拷問を受け、吊り下げられ生きたまま焼かれ死んでいくアキバの様を見せられる。「なぜですか?  報酬はどこにあるんですか?」そう詰め寄るモーセに、「沈黙せよ」と「神」は言い放つ。(Minachot 29b)

「分かってしまったら」それはもう「神」ではないのだと。論理的に説明ができ、小さな人間の頭で理解してしまうのなら、もうそれは「神」ではないと。


「理不尽」な悲劇に、向き合う姿勢を教えられた話に、ホロコーストを体験した精神科医フランクルの著書に記された女性の話がある。

その女性は、金に埋め込まれた歯を繋ぎ合わせたブレスレットをしている。

「これは○○、これは○○、これは○○で、この小さなのは○○・・・」

そう一つ一つの歯を指しながら、ヘブライ語の名前を言う女性。ホロコーストで亡くなった九人の子供さん達の歯を、繋ぎ合わせて身につけているのだと。

「なぜそれほどの悲劇を思い出すものを、そうして常に身につけていられるのですか?」

そう問うフランクルに、その女性は笑顔で答える。

「私は今イスラエルの孤児院を経営しています。このブレスレットは私がこうして生きていく力の源なのです」


注意点:

・これらは自分にのみ当てはめる。悲しみの淵にいる他者に対し、私達にはなぜだかは分からないのだから、受け入れ、他のために生かしていきなさい、といった態度では接しない。他者に対しては、その悲しみ苦しみにただ寄り添うのみ。

・どうせ分からないのだしもう受け入れたのだから、と何もしないのではなく、受け入れつつ、自分にできる限りのことをし続けるということ。

イースター、卵塗り!

2013-03-31 03:18:54 | 出来事や雑感や (行事)
さて、始めよう!

友人:「卵ボイルしといてくれたんだ、ありがとう!」

私: 「えっ?」

用意しておくから!と皆に言っておいたものの、忘れていたというより、分かっていなかった。ボイルしとくものなんですね。(笑)

ぐつぐつぐつぐつから始め。


酢と水とフードカラーを合わせ。


つけて、


待つ。


出来上がり!


何度か繰り返し。


皆完成!

友人娘ちゃんと。少女にパステルに、ああ何だか春~。

走って走ってきゃーきゃーと。


学校帰りの娘達も加わり。