靴下にはそっとオレンジを忍ばせて

南米出身の夫とアラスカで二男三女を育てる日々、書き留めておきたいこと。

さて、来年?!

2012-05-03 05:05:52 | レゴリーグ
困難なときにも最後まで諦めずめげず、どんなときでも楽しみを見つけ、悔しい思いをする人々へ心から共感すること、今回の世界大会を通し、子供達たくさんのことを学びました。

自分達の持てる今の時点での力を使い切り、それでもの悔しい結果に、しばらくはロボットやプロジェクトについて口数少なかった子供達、時がたつにつれ「来年はああしておくといい」「来年はこうしたらいい」というような未来に向けての反省点・課題がぽつぽつと口から出始め。今では来年のテーマ「老人問題」の解決策や、来年のロボット・ミッションの課題のひとつと発表された「階段を上る」をどう可能にするかのアイデアが頭の中を駆け巡っているようです・・・。(笑) 帰宅後、学校欠席中の山のような課題に朝から晩まで取り組みつつも、来年のレゴリーグが頭から離れないよう。

来年度のレゴリーグ参加いかに。今年のような調子では中学との両立は難しいだろうし、学校とガレージの往復生活に身体を動かすスポーツの必要性もかなり感じていて。様々な工夫によって(夏からリサーチプロジェクトを始めてしまう、最初から安定したロボットを作るなどなど)参加可能になるかもしれません。9月の登録までまだ時間があるのでじっくり話し合っていきたいです。


レゴリーグ主催団体「ファースト」の掲げる「コアバリュー(理念)」にはとても共感できます。熾烈な競争の最中にありながらも、親切さリスペクトを忘れず、誰をも敗者と扱わず、究極的には互いのwin-winを目指し、楽しむ。大会を通して「勝ち負けの得点だけではない」という雰囲気が満ちてました。ロボットに関する技術面だけでなく、子供達を人格面EQ面、どうバランスよく育成していくかに重きが置かれ。今年から審査基準でもますます「コアバリュー」が重視されるようになったようです。IQ的な能力だけでなく、コミュニケーション力、プリゼン力、姿勢態度スピリット、全てをひっくるめた全体的視野を培っていくこと。こういった面からも来年再来年と続けていくことは子供達にとってとても良いことだとは思っています。

親としてもたくさんのインスピレーションを受けた旅でした。

こうした機会が与えられたことに、応援してくださった皆様に心よりの感謝を込めて。

「クラムチャウダー」

2012-05-03 05:05:00 | レゴリーグ
出発直前ぎりぎりまで頑張り、よ~し!と望んだ初めての世界大会。

次女も加わり6人となった「クラムチャウダー」。

ロボット的には、悔しい結果となってしまいました。5つのプログラミング、5つのアタッチメント、その中でもコンスタントにミッションをこなしていた「スーパー8」(8つの高得点ミッションをこなすことからチームがそう名づけ)がどうしてもうまくいかず。世界大会のピットがオープンして以来、早朝から練習台を使える限り調整を続け、それでも最後まで調子が戻らず。あれだけ一番信頼でき、だからこその「スーパー8」が何度も何度も目の前で失敗し続ける様子が目に焼きついてます。結局86チーム中29位に食い込むのがやっとでした。

こういった故障をその場で調整できるかも大会のチャレンジに含まれるわけですが、結局チームの手に負えない故障となってしまいました。

沈むチーム、強張り続けるロボット担当長男の表情、最後3回目のラウンドを前にコーチ、「よし、もうここまで来たんだから、あとは思いっきり楽しもう!」と。チーム、うまく動かないロボットを手に笑顔で望み、最後の2分半が終わると同時に皆で飛び上がり大歓声。

8月終わりから続き特に年末からは体力的にも限界を超えるほどエネルギーを注ぎ込んできたレゴリーグ、たくさんの思い出が次から次へと蘇り。全てを終えたチームのすっきりとした笑顔が印象的でした。

授賞式ではコーチPさん、ヤングアダルト(高校大学生)・コーチ/メンター賞を受賞!

思わず涙。「未来のリーダー」という司会者の言葉に大きく肯き。

彼との出会いが始まりでした。




7日間を振り返り:

到着夜は、オバオジが寿司を振舞ってくださる。

テキサスから車で調理道具一式積んで駆けつけてくださったオジオバ。7日間の滞在中チーム・コーチ・親達ほとんどの食料を賄って下さいました。感謝の言葉がありません。

翌朝ホテルロビーでプリゼンテーション練習。


ああしてこうして。


不調なロボット、最後の最後まで調整。


大観衆を前に。

ああ、あの始まる直前の緊張感。

「クラムチャウダー」ブース。

アラスカ?!と多くの方が立ち止まって下さいました。

プロジェクト、コアバリュー、ロボットデザインの審査前。

後ろはメキシコチーム。おそろいアフロwigが素敵。

こんな審査室。

なぜかミニスカートのお姉さん。

今までの大会ではコーチのみ審査室に入れたのですが、世界大会では四人の関係者まで見学可能。
ロボットデザイン説明。


アラスカ州知事から「クラムチャウダー」に向けスカイプでの応援があったり、アラスカ地元メディアによるアラスカの高校生チームとの合同写真撮影があったり。

ランチに、


ディナーなひと時。


レゴに戯れ、

はるばるここまで来ても会場の一角でレゴ作りに没頭する彼ら・・・。

高校生大会(FRC)決勝戦観戦。ロボットでバスケット。


高校生大会はレゴは用いず溶接なども必要となる本格的ロボット。


ピエロとも遊び。

実はこの時竜巻警報が出、窓から離れ避難中。ゴルフボール大のヒョウが降り注ぎガラス張りの天井にひび割れ!

大会最終日は博物館で、


ものすごい量のピザが主催NPO法人「ファースト」から振舞われ、


登り、


滑り。


セントルイス最終日には動物園でヤギなでたり。

セントルイス市では普段から博物館、科学館、動物園、全て無料! に驚く。

かけがえのない思い出の詰まった7日間となりました。


たくさんの学びを未来への力へ。



日本チーム世界大会優勝!

2012-05-03 05:03:47 | レゴリーグ
世界大会、「日本チーム」にどれほどの元気と感動をもらったことか。

オープニングセレモニーでは日本チーム「Falcons Japan」がダンスを披露。統一された動きに会場中から大歓声。

続いて日本チームのリーダー君が、ルービックキューブで負けたことがないというFLL(ファーストレゴリーグ)のエンジニアScott Evanに挑み、見事負かす! 13秒! 会場興奮の渦。確か世界記録は7、8秒だったか。中学生にしてもう少しで世界記録!

実はこのリーダー君の母親とこちらの知り合い(しかも「クラムチャウダー」スポンサー、出発直前練習を見に来て下さった)が親戚だったというスモールワールドな驚きの偶然もあったり。

日本ブースはアラスカブースの斜め向かい。素敵!

ブースの中では着物を着ての撮影ができたり、紙で作った花を桜の木に貼り付けさせてくれたり。

こんな折り紙や日本のアートクラフトがたくさん。

訪れる人々に細やかな気遣い、笑顔のサービス。

斜め向かいのアラスカ・ブースから、そのチームワーク、オーガナイズ力、サービス精神、他者への思いやりをひしひしと感じてました。

そして、ロボット。第二ラウンドで驚くべき320ポイント獲得。

「日本はダンスもルービックキューブもロボットもできるのね・・・。子供達、アメリカの学校から日本や中国やインドの学校へ移すべきかしら」隣でつぶやく英国出身友人。(笑)

二位は295ポイント(マサチューセッツ州)だから優勝決定ねと思いきや、中国が第三ラウンドで323ポイント! アジアンパワーに圧倒される会場。

授賞式、日本はロボットスコア二位、コーチ賞、そしてリサーチ、ロボットデザイン、コアバリュー、全てひっくるめた総合で優勝!

世界大会総合優勝! 世界一! 

因みに二位マサチューセッツ州、三位インド、ロボットで最高得点の中国はコアバリュー(理念、価値観、倫理的なこと)で得点をとれず総合入賞ならず。

「災害で大変な時にある日本に世界一を持って帰りたい」そう言っていたチームの念願かなう。ステージで一列に並んでお辞儀するチームが涙でかすむ。日本チームのお母さん達に「おめでとうございます」と伝えながら涙、涙、涙。ちょっと怪しい部外者な私。

日本を離れて13年、日本の良いところをたくさん目の当たりにした今大会でした。それは他者への思いやりであり細やかな気遣いであり勤勉さであり、その上に築かれる確かな技術であり。中にいると確かに課題問題もたくさんあるのだけれど、「日本の良さ」が外の世界へ向けもっと発信されていけば、そう感じてます。帰宅し学校へ戻った子供達もクラスに「日本が勝った」と告げると、皆「そりゃそうだろうね」という反応だったそう。洗練された技術をもった国、そんな日本のイメージが巷にも行き渡っています。

感動の渦を起こし続けた日本チームに感謝を込めて。

交流&ブースいろいろなど

2012-05-03 05:03:24 | レゴリーグ
86チーム、44カ国。「交流」もFLL(ファーストレゴリーグ)の「コアバリュー」に組み込まれており、どのチームも積極的に交わる。この雰囲気がとてもよかった。たくさんのチームと話し、様々な文化に触れ、たくさんの刺激を受け。

ドイツチームと。

道を歩いていても、ユニフォームを着込んだ団体にあちらこちらで出会う。

デンマーク。

リサーチプロジェクト、豚肉についてらしい。

台湾。


ホテルのプールではワイオミングとニューハンプシャーのチームと毎日のように遊び。
イギリスのチームとは「ロボットが思うようにいかない、こんな日もあるよね」と慰め合い。
最終日には空港へ向かうメトロの中で、カナダ・オンタリオのチームと来年のFLLチャレンジ(老人問題やロボットデザインや)について話し合い。

皆「また来年!」と別れる・・・。帰宅後も「ああ、あのチームにまた会いたいなあ」と話す子供達。

同じ課題に半年近く必死で向き合ってきた子供同士、競争しながらも山あり谷ありを共に越えた絆のようなものが。

他チームに手紙を書く「クラムチャウダー」。



会場ブースがまた楽しい。

ハワイアン。


捕らえられたエイリアン。


カラフルに、


工夫あれこれ。


ブースを回ってこんな各チームのピンを集めるのもまた一つの楽しみ。



会場を様々なロボットが行く。


バスケットロボット、


こんなのや、


こんなのも。


ウォーリー!




オープニングセレモニーでも異文化に触れ、

アフリカンだったり、


中米だったり。


毎日刺激に溢れてました。

セントルイス アーチ

2012-05-03 05:02:55 | 風景・散歩・旅
1963年-1965年にかけ建てられ、合衆国で最も高い(192m)人造建築物、そして最も大きな懸垂性(catenary)建築物。西へと広がっていった合衆国の象徴としてのモニュメント。ダウンタウンのホテルから歩ける距離に。

あ、あった、アーチ!


緑に囲まれミシシッピー川の辺に、


そびえるアーチ。


近くで見るとまた圧巻。


中へ入り、こんな5人乗りエレベーターで、


小さくなりながら、


アーチのてっぺんへ。


セントルイス一望。


60年代にアーチを作り上げたエンジニアの力に一同感銘を受けた午後。