靴下にはそっとオレンジを忍ばせて

南米出身の夫とアラスカで二男三女を育てる日々、書き留めておきたいこと。

広島での被爆、身近にある一例

2011-03-21 23:00:55 | 思うに
母方が広島出身で、祖母と母を含め兄弟姉妹10人が被爆しています。

母の一番上の姉は原子爆弾の落とされた地点からすぐのところで働いていて亡くなりました。

その姉の遺体を捜すため、郊外に疎開していた祖母と残りの兄弟姉妹が放射能の残る広島市内を歩き回り、被爆。しばらく鼻血が止まらず、髪が抜け落ちたそうです。祖母は母を妊娠中でした。私は被爆三世ということになります。

残された9人の伯父伯母の内、現在存命なのは7人、80過ぎから末っ子の母の65歳まで。全員被爆者手帳を持っています。

「爆発」と「原発から漏れる」のとでは放射能の飛散の仕方などの違いもあるようですが、「被爆」ということに絞ると「しばらく鼻血が止まらず、髪が抜け落ちた」という症状が出たのにも関わらずその後皆回復、ほとんどの伯父伯母が今も存命、9人中2人が癌で亡くなった(1人は60近く、1人は40代)というのも現在の人口の30パーセント以上が癌にかかるという確率の範囲内です。

安易に安心感を促すわけではなく、身近にある事実です。


だからといって被爆は全力で避けられるべきであり。風向きと空気中の放射能レベルについての情報に一日に何度もアクセスできるシステムの確立、水や食物に含まれる放射能についての迅速的確な情報開示がされるといいのにと思います。それらの一次情報を基に個々人が判断して生活していけるよう。妊婦、子供、青年、中年、老人とでは対応にも違いが出るはず。