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ADD?傾向のある塾教師がADHDやアスペルガー症候群の子にどうかかわり教えたらいいのか模索していくブログです。

学級崩壊寸前です。教室を立て直すことはできるのでしょうか? 2

2008-05-10 20:18:54 | 番外
その女の子の言動があまりにも目立つので
問題の原因が全てその子にあるようにも見えるのですが、
お友達によれば、
その子がクラスを騒がしくさせているだけでなく、
クラスの雰囲気がその子の問題行動を
誘発しているようにも見えるそうなのです。

クラス全体が、常にフワフワして落ち着いていません。
授業中は、先生がその子を注意するためにに何度も中断するし、
その子以外にも、出歩いたり、
ロッカーをたたいたりして音を出し続ける子がいるそうです。
その女の子に向かって、話しかけたり、椅子を揺らしたりする子も多く、
集中とはほど遠い授業風景です。

そうした騒がしさを鎮めてほしいと訴える子がいると、
「放っておきなさい。」と言われるようです。
それでは…と子ども同士で解決しようとすると、猛反撃に合ってしまうそう…。

こうした「授業のなりたたなさ」は、
日々、加速してひどくなっていて、
暴言、立ち歩き等は、授業参観でも目に余るものが
あったようです。
教室はこれから立ち直っていくのか?静かに授業を受けられるときはいつか来るのか…お友達は気を揉んでいます。


このお話をお聞きしたとき、
この問題は、ひとりの女の子だけに原因があるものでも、
先生の指導力だけに原因があるものでも
ないように感じました。
さまざまなことが、複雑に関係しあっているので、
誰かに責任を押し付けたり排除したりして 解決しても、
また同じような問題が、
別のクラスで繰り返されるだけのように思えました。


まず、学校でこの女の子のように、暴言を吐いたり素行の悪い子が
いると親の育て方や家庭環境が
原因として疑われます。
しかし この女の子の場合、幼稚園時代は正義のヒーローのような
存在でもあったのですから、
この子の問題行動の原因は、家庭環境というより、
社会性の未熟さや認知のゆがみからきているもの
と考えた方が良いような気がします。

ですから、担任の先生は、そうした視点からその子の行動の意味を問い直す
必要が出てくると思います。
そうして、
その子に、理解できる形で、
指導しなくてはならないと思います。

それから、その子ばかり叱ることで
見えなくなっていた
そうした問題を抱えてないにもかかわらず、
面白半分に騒ぎに参加している子たちに、
しっかり善悪を教えなくては ならないでしょう。

私も工作教室で、暴れまわる子の相手をすることが
何度かあった
ので、先生の大変さはとてもよくわかります。
ただ、その時、経験したのは、
子どもに振り回されて、
怒りや無力感に囚われるのではなくて、
問題を起す子に根気良く愛情深く接していたら、
問題を起す子の行動そのものは変わらなくても、
それを見守る周囲の子どもたちは、
まじめで優しく大人びた態度を身につけていくということです。
子どもたちは、そうした「問題」からも、
多くの良いものを学ぶことができるのですね。

こんな出来事もありました。子どもは素直で、学習する存在です♪


 
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学級崩壊寸前です。教室を立て直すことはできるのでしょうか?

2008-05-10 17:41:38 | 番外
遠方に住むお友達のAさんから、
こんなお話をうかがいました。

Aさんの娘さんの幼稚園時代のお友達で、
正義感にあふれ、
先生の言うことや道徳的なルールを守っていないと気が済まない
タイプの子がいました。
しっかりしているので、幼稚園ではリーダー格。
たまに行き過ぎがあって、
周囲を自分の思いやモラルに従わせるために
相手を言葉で追い詰めだすと、
そうとう しつこくなったちゃうこともあったようです。

周囲の大人にすれば、
物言いがきつくて「自分ルール」を主張する子であっても,
間違ったこと言ってるわけでもないし、
ちびっこ先生みたいなこの子を、気にもかけていなかったようです。


大人びたその子に歯向かえる子がなかったため、
幼稚園では、その子のおかげでクラスがまとまっているようにも
見えたそうです。

けんががあれば、先生が仲直りをさせて、抱っこして…
子どもの気の済むまで付き合って…
そんな幼稚園の対応の中では、その子は、何の問題もない子だったようです。


ところが小学校に入学したとたん、
困った事態が起こりました。

学校の場で、その子の「自分ルール」に合わないことが、
たくさん増えてきたのです。

授業中に手を挙げても思うように指されないし…40人手を挙げていても、子どもは3回に1回は当たるくらいに捉えてますから…

答えを間違うと、みんなから「違いま~す!」と言われたり…きまりなので…

気に入らないことがあって机につっぷしてても、席を立っても、
だれも機嫌をとってくれない~!!

やりたくない係や清掃分担やら、嫌いな科目や宿題やら、
自由遊びの時間が少ない、など
幼稚園とちがうことが多すぎる~
幼稚園のときのルールが通用しない!!
などなど。

同じように、はじめての学校生活にとまどっていた子どもたちが、
どんどんそうした生活になじんでいく中で、
その幼稚園ではしっかりもので通っていた女の子だけは、
新しい環境のルールが受け入れられず
どんどんかたくなで反抗的な態度になっていったようです。

入学当初は気に入らないことがあったら泣いていたその女の子は
今では暴言や暴力に訴えるようになってしまったそうです。
目が合っただけで「何見てるんじゃ、コラ! 見るな!!」
「それはダメだよ」と注意された程度で、
切れて物を投げたり、
教室を飛び出したり…。

ふてくされているのを慰めようとすると
「ほっとけ! こっち来るな! どっか行け! 出て行け!」

相手が女の子でも男の子でも先生でもかまわず
「おまえ」と呼び殴る・蹴る…。

常に誰かをいじめや仲間はずれの対象を探している。
「○○のこと嫌い」、「あいつ仲間はずれにしよう」
「○○のこと嫌いな人、手を挙げて~」が口癖。

お友達の話では、周囲の子が自分の不満のはけ口や
ストレス発散のために、
その子の粗暴な行動力を利用し始めているとのこと…。

相手が上級生であろうと担任の先生であろうと校長先生であろうと
自分が嫌だと思うルールには従わず
言いたい放題…。

そんな毎日を過ごしているので
クラスの子は少々授業中によそ見をしようが
後ろを向いてしゃべろうがOKな雰囲気になっているそうです。
「A子ってムカつくよね~」とか、
「禁止されている遊びをしよう」と誘いかけて、
女の子を乗せて、先生に見つかりそうになると
自分たちは隠れてしまうような子たちが
増えてきたそうです。
そんな時、叱られ役は
その女の子です。
先生に向かって、
「そんなことなんでおまえに言われなきゃいけないんだ!」とか
「カンケーねえ!」とか
「遊んでたっていいじゃねぇか!」
と歯向かい続ける模様…。

お友達いわく、
女の子には、

★気持ちや場面の切り替えが苦手
★価値観の多様性を認めることができない
★他人とうまく人間関係を構築できない
★感情の高ぶりを自分で処理できない
★空気を読めない
★他人から見た自分を意識できない
★ほかの子が理解できない部分にいつまでもこだわる

といった軽度発達障害の子にありがちな特徴がたくさん見られるのです。
しかし、
学校側の対応が、

単に問題児、困った普通の子という扱いで、

叱ったり、お説教したり
クラスで問題行動について話しあったり、
罰を与えて…という

その子の行動の理由や原因にスポットライトを当てないまま、
対処療法を続けてきたために、

その子を筆頭にクラス全体がどんどん悪い方向に悪い方向に
流れていっているらしいのです。

長くなったので、続きは次回に書きますね。
 
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